改変

当局の大々的な宣伝が功を奏した。
オルタナンはごく少数の例外を除いて、オルタナ板内には陰謀が渦巻いていると信じきっている。
理由もないのに、だれかれの見境なくアク禁するということがありえようか。
だから、やましいところのひとつもない私は恐れることはなにもないのだ。
それに、カマヤンはいい。彼は弾圧を必要最小限に抑えている。
3年以上にわたって敵の攻撃にさらされてきた、この掲示板を守るために
必要な弾圧を最小限にとどめてきたのだ。

人々は日本会議・チームセコウ・ゆうとの手先どもの陰謀を大真面目で信じた。
当局、すなわち”われらの輝かしき削除人”のやることは正しいと思い込んでいた。
この輝かしき削除人が自分の書き込みをクマすると、
「こんどばかりは間違いだ、しかし、全体としては正しい」とつぶやく。
オルタナンは親しい投稿者がアク禁されるのを恥とし、かつ恐れた。
親しい投稿者がアク禁された者は沈黙し、隠し、WEBメールを送るのにも人目をはばかる。

☆ジョルジュ・ボルトリ「スターリンの死」杉江利英訳　早川書房102-103ページを改変