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小悪魔ワールド

専業主婦小悪魔の日常を極めるブログ。

どんぐりの家

2005-12-06 20:35:33 | 読書感想文
めちゃくちゃ久しぶりの読書感想文です。
遠い昔に勧められたマンガの本を、今になって読みました。
『どんぐりの家』というタイトルのマンガです。
読みたいなあと思いつつ、数年の時が経ってしまった・・・。

図書館でこのマンガを発見し、1巻と2巻を借りてきて読みました。
小悪魔、いきなり号泣。もう泣けて泣けて仕方ない物語なんです。
あっというまに2冊を読破。胸が痛くなるくらい泣いちゃった。
近々、また図書館に行って続きを借りてきます。
すごく切なくて、すごく複雑な気分になっちゃうお話なのですが、
ちゃんと希望があるんです。救いようのないお話じゃないの。

実話をもとにしたフィクションなのだそうです。
非常に地味で、健常者の目にはほとんど止まらない世界のお話。
小悪魔は、このマンガに合掌したくなりました。
人間に生まれて良かったと思わせてくれる、素晴らしい本です。

ぜひ、御一読あれ。

『あたしのこと憶えてる?』 内田春菊

2005-01-19 23:29:44 | 読書感想文
内田春菊氏の描く物語が、小悪魔は大好きです。
漫画も嫌いじゃないけれど、活字の方がもっと好きなのです。
周知の通り、彼女の作品には性的な描写が大変多いのですが、
いやらしさのないリアル感や、巧みな心情の表現方法が好き。

彼女の持つ世界に、違和感なく惹きこまれていきます。
何故だか良くわからないけど、ひどく共感してしまうのです。
登場人物の気持ちが、手にとるように伝わってきます。
全ての女性がそうなのか、小悪魔個人の感じ方なのか。
ともかく、小悪魔は内田春菊氏のファンの1人なのでした。

だけど小悪魔には、彼女のような感性はないと思います。
どんなに頑張っても、彼女のように表現できないでしょう。
強く憧れてはいるけれど、小悪魔は彼女になりえないのです。
それでも、彼女の影響を受けたいと願わずにいられません。

女性の性を描かせたら、彼女に勝る人物はいない。
そう小悪魔は思うのです。
女性の愚かさ、かわいらしさ、醜さ、美しさ、健気さ・・・。
短い物語に中に、全てがこめられているんだなぁ。

女性が読む文には非常に楽しい本だとは思いますが・・・。
果たして、この本を男性が読んだらどう感じるのか?
小悪魔には予測しきれません。それどころか全くわからない。
ということで、女性の方限定で強くお勧めしておきます。

『あふれた愛』 天童荒太

2005-01-13 16:26:59 | 読書感想文
天童荒太氏の著作を、何故か今まで読んだことがありませんでした。
気になってはいたものの、今回初めて読んだのであります。
『あふれた愛』というタイトルの、素晴らしい小説であります。

初めて読む作家の作品は、新鮮です。
言葉の使い方も、表現方法も、内容も、何もかも新鮮なのです。
新鮮さとは別物の、違和感を抱くこともしばしばあります。
しかし、彼の作品には全く違和感など持ちませんでした。
スムーズに、小悪魔の心に流れ込んでくるのです。

あっという間に物語に引き込まれ、泣いていました。
自然に感情移入しており、我が身がものすごく愛しくなりました。
自分だけに限らず、何もかもがいとおしく思えるような不思議な感覚。

小悪魔は、彼の視点に激しく共感したいと思います。
男と女の描き方の正確さにも、心を打たれます。
(あくまでも小悪魔の主観に過ぎないのですが)
手当たり次第、彼の著作を読んでみたい衝動に駆られています。

小悪魔は、一度感銘を受けた著者の作品を読み漁るタイプです。
ある程度読破するまで、気持ちがおさまらなくなってしまうのだよ。
ここまで心を揺さぶられる小説に出会ったのは、久しぶりかも。
ともかく、絶賛させていただきます。ぜひ、御一読あれ。