
旅・食番組の重鎮・阿藤快さん、三笑亭夢之助さん、に彦摩呂さんを加えた素敵な三人衆。
旅・食番組ではお馴染みの三人の茨城・福島への旅でした。
しかしナレーターである、獏の兄・大和田仲也さんの渋声はクール。
この声で甘く耳元で囁かれたりなんかされちゃった日にゃ、女性はいちころ。
もうホメホメになって、一瞬にしてぐらり。

自分的に、ここはちょいと主に彦摩呂にスポットを当ててみた。
デビュー当時はホソリとしたアイドルだったらしいが、昔の面影は完全に影をひそめ今や風格あるふくよかな風貌に。

まずはドライブ。
彦摩呂の高速ドライビング・テクに安心して二人は身をゆだね、車内でこれから始まる楽しい旅・食について和気あいあいとトークが弾む。だが彦摩呂を除く二人には、もうこの時点である思惑が働いていたようだ。

壮大な滝を見るためのチケットを購入する時に、彦摩呂が「大人1人 老人2人」と軽いジャブ。

レバーを食べた時の本日の一発目。
この頃は勢いがあったのだが。

この前細木数子にこっぴどく怒られてた夢之助。
建もの訪問させれば渡辺篤志か夢之助か、といったところだろうか。
とにかく褒めちぎりまくるという手法の達人。
黄金色に輝く魅惑のうどん麺を前にした夢之助の一言。
箸が進む。

仲良く温泉に入り楽しいおしゃべり。
これも旅の醍醐味の1つ。

アンコウを食べての本日2発目。
これはいただけなかった。
スベってしまい、周りをドン引きさせてしまった。
この時を境に、彦摩呂は勢いをなくしていく。

・・・。

アンコウの時の打撃が確実に尾を引いてしまい、いつまでたってもチャレンジしようとしない弱気なコメントだ。
こんな彦摩呂は見たくない。

さらに彦摩呂へ追い討ちをかけたのが、馬肉に舌鼓打った直後の阿藤快のこの一言。
完璧であり、さすがだ。
そつが無く安定感に満ち溢れている。
この一言は、彦摩呂にかなりのプレッシャーを与えたことだろう。
表上は仲良くしててもやはりカメラがまわると、プロ同士の厳しい駆け引きがあるのだ。
いや、待てよ。この見解は間違ってるかもしれない。
たった1度の失敗をウジウジ・グジグジ引きずっている彦摩呂にいじらしさを感じ、後輩を育てたいという親心からの温かい禁じ手だったのかもしれない!
この一言は、阿藤快の心の叫びだったのかもしれない!
「なにやってんだ彦摩呂。
いつまでも引きずりやがって意気地のないこのやろう。
こんなんで俺の後継者になれるとでも思ってんのか。
なんだかなぁ~ 」と。

水族館での1コマ。
童心にかえったかのようなはしゃぎぶり。
次は阿藤快のオススメ・ラーメン屋であり、本旅の最終章を迎える場。
彦摩呂ははしゃぎながらも、会心の一撃策を練っていたのだ。

ラーメンを食べた直後の一言。
確かに今回の彦摩呂はたった1回の失敗につまずきキレがなく、ここまでかなりの苦戦をしいられてきたが、土壇場の最後の最後にやってくれた!
「もう失敗は許されない」との重圧を振り切って勇気を振り絞り、マイナスイメージ全てから解き放たれ瞬時に出た必殺の一言!
この大逆転こそが彦摩呂の真骨頂。
このカテゴリーでの先輩二人に、これまではちといいとこを見せようと意気込み過ぎた感があったのだろうが、まさに起死回生とはこのことだ。
先ほどの阿藤快の熱いエールを密かに察し、そしてカメラの回ってないとこでの夢之助の優しさに触れ、彦摩呂は生き返ったのだ。

美しい紅葉をバックにしたエンディング。
途中、さすがプロと関心してしまうほどの激しいバトルが繰り広げられたが、もうそれは過去のこと。戦いは終ったのだ。
いや、戦いではなかった。
下からの突き上げがない状況への危惧から、以前から彦摩呂に目をつけてた両人が厳しくもあり心温かい「試練」を、あえて彦摩呂へ与えたのだ。
最後は仲良くブラウン管に収まり、三人衆の楽しい旅は終った。
この旅での貴重な経験を得て、さらにひと回り大きくなり勇ましくなった彦摩呂の今後に期待しようではないか。
充実度バツグンの内容でした。