象嵌(ぞうがんと読みます)をご存知でしょうか?
聞いたことは無くても見たことがある人は多いと思います
歩道にあるこのような絵です。
造り方は焼く前の粘土状のタイルの素地に、絵柄に沿った切り込みを入れ
その切り込みに着色した粘土を埋め込んで焼きます。
つまり、このタイルは金太郎飴のように
すり減ってもすり減っても絵柄が色褪せずに残ります。
また、同じ絵柄であっても
一枚一枚手造りですので、一枚一枚微妙に違います。
今回ご紹介している写真は上野駅周辺の歩道に埋め込まれている象嵌タイルです。
「東北新幹線」「パンダ」「弁天堂」の絵柄が
10箇所ほど散りばめられています。
1セットのサイズは60センチ×60センチなので結構大きいです。
20年以上、人通りの多い上の駅周辺の歩道で
数知れない人の足に踏まれ続けながら
現在もこうして当時のままの絵柄で通行人を見守っています。
このようなタイルもいいですよね。
実はこのタイルライファ市川中央の営業が作成したものなのです。
当時、タイルのメーカー営業だった頃に
何かの原案を元に象嵌タイルに復元可能な絵柄にアレンジし納めたとの事。
あまり複雑なデザインや色使いでは製作不可能だったり
予算オーバーになったりしますので
雰囲気を出すのに苦労したようです。
こうした「象嵌タイル」は観光地や有名スポットの歩道などに
よく見かけられます。
春になってこうした場所へお出かけの際には足元にも注意して探してみて下さい。
その場所にちなんだ「趣き」が発見できると思います