中学の同級生2人が遊びに来た。
わたしものんびり屋なところがあるけど、3人揃うとさらに、時間の流れがゆっくりに感じるのは八王子市民の特性なのかもしれない。
全員が中学生の心のまま、年月だけがたってしまったようで、昔同様に色気のないおしゃべりに花が咲いて本当に楽しかった。
地元でいま、アツイ話題は居酒屋「土手」らしい。
浅川沿いの土手にあるから「土手」という店名がつけられているのは明白なのだが、それだけでもなんだか笑えるのに、友人たちは誰も行ったことがなく、ただどんな店なのかと外から観察しているのみなのである。
この観察グセは昔からで、中学生の時は中国料理店「シャンハイ」がターゲットだった。
配達しているお兄さんに注目し、「配達くん1号、2号……」と勝手にあだ名をつけていた。「配達くん2号」が一番かっこいいという評判だった。
「シャンハイ」はタンメンが絶品で、わたしはあれを超えるものにはまだ出会ったことがない。ほかの料理もとても美味しく、地元では大変な人気店だった。
料理人が高齢になり、後継者もなく閉店してしまったのが惜しまれる。
いまは、観察対象が「土手」だという。
「あそこは筋金入りのジモティーしか入れないに違いない」
と、お笑い担当Kは言った。
「土手」という言葉自体、わたしは数十年ぶりに聞いた気がして、それだけで大笑いしてしまった。
筋金入りのジモティーってなんだ。マスターはどんな人なんだ。
この話題だけでご飯3杯はいけそうだ。
他にもくだらない無駄な話ばかりしていたけど、誰も傷つけることのない話題だからいい。
あ~楽しかった。
大人になっても変わらない友人は宝物だね。
土手デビューの報告を待っているよ。
アメリカンチェリーが最高です[E:heart01]