学びの時空へ

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学校再開後の子どもたちのストレス

2020-08-02 22:18:08 | COVID-19と子どもたち
 蒸し暑い毎日が続いています。子どもたちは学校ではマスクを、さらに地域によってはフェイスシールドも着用する生活を続けています。ほとんどの学校で夏休みは短縮されるようです。熱中症のリスクが心配になります。
 中学生から大学生の年代のネット上のツイートに「疲れ」「だるい」という言葉が増えているとの報道もありました。
 国立成育医療研究センターが、子どもたちを対象とした第2回アンケート結果の中間報告を公開しています。次のような子どもたちの声が紹介されています。
「ニュースなどでこどもの気持ちをもう少しとりあげてほしい」「親世代の人が「こどもがずっと家にいるのがストレス」って言ってるのをよく見るけどそれは親だけじゃなくてこどもも同じだし、目の前で自分の存在を否定されたらつらい」「大人が思っている以上に部活と学校行事はこどもにとってとても大事な物です。大人もこどもだったはずなので忘れないでほしいです」「こどもをバイ菌あつかいしないでほしい」「いつもパソコンの前にいるから寂しくなるのはどう直せばいいですか」
 しっかり耳を傾けていかなければと思います。
コロナ×こどもアンケート(国立成育医療研究センター)
 

子どもたち先生たちのストレス

2020-06-28 14:12:19 | COVID-19と子どもたち
 学校では休校にともなう学習の遅れを取り戻すために授業の進度が速くなっています。そのため、ついていけない子どもが増えていることが推測できます。また、ソーシャルディスタンスやマスク着用など感染対策の指導が教員の負担になっているようです(6月15日の記事「ソーシャルディスタンスという「無理な話」参照」。「子どもたちを追い込んでいる自分が嫌になる」と感じている先生もいるということです。
 心身の不調を訴えて小児科を受診したり心理相談機関を利用する子どもが増えているということです。感染対策がストレスの原因となり、免疫力を低下させてしまっては、何のための対策なのかと思ってしまいます。
 6月23日の記事「休校、学校再開と子どもたちのストレス」でも書きましたが、もう少し広い視点、長期的な視点から、子どもの立場にも立って、学校のあり方を考え直す必要があると思います。

休校、学校再開と子どもたちのストレス

2020-06-23 22:18:22 | COVID-19と子どもたち
 国立成育医療研究センターが子どもと保護者を対象としたアンケート調査の結果を公表しています。子どもたちの約75%にストレス反応・症状がみられるとのことです。「コロナのことを考えるといやな気持ちになる」「集中できない」「なかなか寝つけなかったり、夜中に何度も目が覚める」「だれかと一緒にいても、自分はひとりぼっちだと感じる」「すぐにイライラする」という回答が多いです。

 学校が再開されても、感染対策のために会話や行動を規制されたり、ソーシャルディスタンスを要求されたり、マスクなどの着用を続けなければならないことが子どもたちにはストレスの要因になります。「先生の指示には従わなければならない」という意識の強い子どもほど自覚しないうちのストレスをかかえこんでしまうのではと心配になります。部活の成果を発揮、発表する機会が失われたり、楽しみにしていた行事が中止になったことも気持ちを暗くさせたと想像されます。ストレスを感じている状況に置かれて、「コロナに負けずに頑張ろう」と言われても、子どもたちは心理的な負担を感じるかもしれません。
 受験を控えている子どもたちは、入学試験の出題範囲の学習を終えられるのか不安を感じていることでしょう。また、入試期間の頃Iにまた流行する可能性があることも不安材料でしょう。

 今後、中長期的に子どもたちのメンタルヘルスにネガティブな影響が出てこないか、周囲の大人は気をつける必要があると思います。COVID-19が再流行した場合に、どのような対応をするべきか、子どもたちの立場をもっと考慮して再検討することも必要でしょう。



長引いた休校期間と学力格差

2020-06-17 22:21:32 | COVID-19と子どもたち
 休校期間が長引いたことによって、子どもたちの学力格差が広がったのではと懸念されます。長い「おうち時間」をひとりひとりの子どもたちがどのように過ごしたかは学力に大きな影響を及ぼしていると思われます。
 学習意欲の高い子ども、学習環境の良好な子どもは教材や児童書、ネット上のコンテンツなどを活用して有意義な時間を過ごしたことでしょう。その一方で、学校から多くの課題が出されても、保護者からの助言、援助を充分に受けられないために「消化不良」のまま終わってしまった子どもたちも多かったようです。
 オンライン授業も実施されましたが、学校によって質や量の格差があったのではないでしょうか。
 家庭の経済事情によって、集中して学習に取り組める生活環境やオンライン授業に必要なICT(IT)環境に恵まれず、精神的なストレスを感じた子どもたちも少なくないことが想像されます。
 学校あるいはその他の「リアルな学びの場」の価値をこの機会に大人たちはあらためて認識すべきではないでしょうか。子どもたちにどのようなかたちで学力保障ができるのか、大きな課題が残されたように思います。
 次の冬季にはCOVID-19がまた流行する可能性があります。その時にはまた、子どもたちの学習に役立つコンテンツをウェブサイト「学びの時空へ」で提供したいと考えています