「娼婦のこころを盗むには」。この記事を読んだとき、すごくすっきりした。タイの施設で出会った子たちと自分とが、同じ世界に同じ条件の下に生きていると思うことこそが公平、というような大いなる、そして無駄な幻想。そんなの現実でも理想でもないということに気づいていながら、その思い込みから抜け出した後の気持ちのやり場がみつからずに困っていたのだけど、決してあきらめではなく、そっか、しかたないよね、と思わせてもらった。
あの子たちと「もの」どうしのつきあいをしていれば、後ろめたさも心苦しさも羨ましさもなくすごし、日本に帰ってきたらあー楽しかった、ですんでいたのだろう。でも、りんごが私の人生の中での「こと」になったことは、楽しいことだらけじゃなかったのにどう考えても私の人生のできごとNo.1だ。「もの」の連続を楽しいという人生もあるだろうけど、私は「こと」にすることがもたらすどろどろにかき回されて流されていくことが好きなんだと思う。
長い人生をいろんなふうに生き抜いてきたおじいさんおばあさんのそばにいられる仕事に就けて、本当によかったと思っていた。でも、特にそれが田舎であればあるほど、そんなおじいさんおばあさんの語ってくれる人生行路(人生行路という言葉が大好きなおじいさんがいたなあ。)は私にとっては「もの」にしかなってくれない。そして、それが「もの」にしかなりえない、ということに対する自分の悶々とした気持ちと、目の前にいるおじいさんおばあさんとの距離だけが「こと」になっていってしまう。
でも、もの」と「こと」もつながることができるとルパンが感じさせてくれる、そんな記事。よしえちゃんにも読んでもらいたいなあ。
あの子たちと「もの」どうしのつきあいをしていれば、後ろめたさも心苦しさも羨ましさもなくすごし、日本に帰ってきたらあー楽しかった、ですんでいたのだろう。でも、りんごが私の人生の中での「こと」になったことは、楽しいことだらけじゃなかったのにどう考えても私の人生のできごとNo.1だ。「もの」の連続を楽しいという人生もあるだろうけど、私は「こと」にすることがもたらすどろどろにかき回されて流されていくことが好きなんだと思う。
長い人生をいろんなふうに生き抜いてきたおじいさんおばあさんのそばにいられる仕事に就けて、本当によかったと思っていた。でも、特にそれが田舎であればあるほど、そんなおじいさんおばあさんの語ってくれる人生行路(人生行路という言葉が大好きなおじいさんがいたなあ。)は私にとっては「もの」にしかなってくれない。そして、それが「もの」にしかなりえない、ということに対する自分の悶々とした気持ちと、目の前にいるおじいさんおばあさんとの距離だけが「こと」になっていってしまう。
でも、もの」と「こと」もつながることができるとルパンが感じさせてくれる、そんな記事。よしえちゃんにも読んでもらいたいなあ。