リーフレット ダンス / 近藤文子

~踊りと絵画と写真~

ジャン・フランソワ・ミレー「春」(1863~1873年)

2011年04月14日 | 雑記
-私の大好きな絵コレクション-


ミレーの最期の絵




ジャン・フランソワ・ミレー「春」(1863~1873年)
Millet, Jean Francois "Spring"
パリ、オルセー美術館蔵

雨が上がり、射し込む日が虹をつくっています。去りつつある暗雲の向こうには青空がのぞいています。

農民を描いたミレー(1814~1875年)にしては珍しい風景画・・・と思いきや、そこにはしっかりと人間の営みが刻まれています。目の前の道をたどると人の姿があります。また風景は自然そのものではなく、人の手によって耕された畑です。光が照らしているのも、画中の人物がこれから作業すると思われる場所です。

天からの光は神の祝福であるとともに、ミレーのそれでもあるのでしょう。
照る日もあれば曇る日もあります、嵐も来るかもしれません。絵を見ている私も豊かな実りを祈らずにはいられません。

陰翳礼讃

2011年03月31日 | 雑記
陰翳礼讃

バレエ舞台は通常、窓は無く、照明を消すと
まるでそこは、何も無いような暗闇となります。


     (撮影:栗林弘行)

3月12日の公演中止により、楽しみにして頂いていた方々には
本当にご迷惑をおかけいたしました。
今回の震災により、通常当たり前にあったもの(電気・ガス・食品等)が不足し、
初めてその有りがたさと大切さを考えました。
節約出来る事が沢山あったと、改めて知るきっかけとなりました。
戦後最大の被害となり、本当に毎日、早い復興を祈るしかありません。
またさらには、原発と言う大きな問題を抱え、
便利性と危険性についても考えました。

私は日本のために、何の役にもたちませんが、
光がある事、幸せがある事、
影がある事、悲しいことがある事、
この全てに感謝して、自然に踊りたいと心から思い、
これからの練習に、一層の努力をしていきたいと思います。