今日、思ったこと。

今日思ったことを適当に書き連ねるブログです。
広告・宣伝コメントは削除します。

高野豆腐とカーボンナノチューブ?

2009-03-05 01:32:19 | 時事
「金属型と半導体型のカーボンナノチューブを極めて簡単に分離」
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090304/pr20090304.html

関連:
http://www.jogmec.go.jp/mric_web/kogyojoho/2007-09/MRv37n3-14.pdf

このタイトルだけでは高野豆腐がどう関係してくるのかさっぱりだと思いますが(笑 半導体型と金属型のカーボンナノチューブを分離する際に、ゲル化しておいて、高野豆腐を作るみたいに凍らせて解凍して絞る、ようにしたら上手く分離できたらしいです。家庭用冷蔵庫程度の冷凍能力で充分らしいので、ますます高野豆腐ですね・・・しかもゲル化させるのは寒天ですし・・・(正確には寒天の主成分となるアガロース)日本食万歳!(笑 でも蒟蒻は使えないのかしら。

さて、記事のほうでは分離工程が単純かつ高速に行えるようになったことから、単層カーボンナノチューブの大量生産についても言及しています。大量生産が安価に行えるようになると、用途の拡大が一気に起こることも考えられます。
現在は液晶ディスプレイ用の透明電極としての利用が考えられるということですが、現在の透明電極で用いられているインジウムを節約できるのはうれしいですね。インジウムは地殻埋蔵量が少ない希少金属で、主にITO(Indium Tin Oxide)という化合物が透明電極に利用されています。日本でも世界の2.5%程度算出していたのですが、何分使用量が多すぎて・・・現在では取り尽くしたのか、国内鉱山からの算出はなく、輸入鉱石からの副生産のみです。2006年だと全世界の80%くらい日本で使用されており、また、日本での使用の80%以上が透明電極用ITOとして使用されているとのことです。
 今回の産総研の分離方法ではかなり大量の金属型カーボンナノチューブが取れるようですので、透明電極用への用途にも耐えられるだけの生産量が確保できれば、希少金属を用いるITOの代替となり得る可能性を秘めていると考えられます。 特にインジウムはCISやCISGという化合物系太陽電池にも利用可能ですので、使い分けていくことで資源の有効利用が期待できます。