今日、思ったこと。

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ポンド下落。ユーロはいつ?

2009-03-10 01:44:11 | 時事
英国のポンドが現在下落中です。対主要通貨(日円、米ドル、欧ユーロ、豪ドル、カナダドル、スイスフラン、ノルウェークローネ、スウェーデンクローナ、デンマーククローネ、香港ドル、シンガポールドル)辺りでは大体1.0%~2.5%の下落、対ニュージーランドドルでも0.5%程度下落しています。英国といえば、この間金利を下げた上に資産の買取、ロイズ・バンキング・グループの株式を最大77%取得すると発表したばかりですが、これらの政策とポンド安は一体どんな関係にあるのでしょう。
「欧州株式市場が銀行株主導で下落、英政府のロイズ株式保有率引き上げ受け」
http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK841037120090309
によれば、英政府のロイズ・バンキン・グループの株式取得の発表を受けて銀行株が下落し、これにともなってポンドが下落したとしています。

また、
「英銀ロイズ:株価一時14%安-英政府が経営権取得、資産36兆円保証」
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003003&sid=aD6ptSZnGEv0&refer=jp_stocks
によれば、ロイズ・バンキング・グループは以前、住宅金融大手HBOSが破綻するのを回避するのために買収したのですが、その結果不良債権を抱え込んだため政府救済を受けるようになったということです。また政府が保証するロイズ資産の83%はHBOSから引き継いだ資産とのこと。

ということは、英国では土地バブルが発生し、バブルが弾けた後の不良債権で住宅金融が経営悪化→破綻回避で買収→買収先が経営悪化→政府救済、という流れが起きているということでしょう。

この流れの大元は土地バブルの崩壊による債権の不良化ですから、土地の値段が元通りにならない限り、債権保有者は最終的に損失計上して決算しなければなりません。しかし、土地の値段を元通りにしようとすれば(現状の世界経済でそれは不可能に近いくらい困難ですが)、それだけの投資と、投資するだけの魅力がある利回りが必要となります。しかし、英国は金利を下げ続け、つい先日も金利を下げたばかりですから、魅力ある利回りを実現するには程遠い状況でしょう。この状況が続けば、英政府が最終的には膨大な不良債権を抱え込むことになります。

こうした土地バブルは、英国だけでなく欧州全体に広がっていました。であるならば、欧州が今後、英国と同じような道を歩む可能性は捨て切れません。即ち、欧州にとってはまだまだこの不況は「これからが本番」なのかも知れません。

ECB総裁は
「世界経済は依然減速、回復近い兆候ある=ECB総裁」
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36885020090309
としておりますが、欧州では、バブルが弾けないという見通しなのか、弾けたけれど処理が終わるという見通しなのか・・・。爆弾を内包したまま回復基調に乗っても、いつか弾けそうな気もしますが。