その燻りはささいなきっかけで。

これまで20年と少しを生きてきた。
詳しいことは書かないけれど、いろいろあった。
でもちょっとだけ書く。僕は精神的な病を経験している。
それは今も僕の生活に影を落とし続けている。
たくさんの人に迷惑をかけた。そしてかけている。
その言葉を言うことすら、自分で無責任だと思うほどに。

そんな僕は今、大学生をしている。
拭いきれない過去と不安と恐怖を抱えて。
それでも生きていくには未来を見なければならない。

そんななか、僕は一つの目標を見つけた。

「デザイナー」になること。
街にあるような広告とか、そういったもののデザインをしたいと思った。
自分のセンスを使って仕事をしたいと思った。
何かを創り出す仕事をしたいと思った。

この思いはずっと燻っていた。
でも踏み出すことができなかった。
そのきっかけはささいなことだった。

もしかしたら、僕は前に進めるかもしれない。
だから絵を描こうと思った。
これがこの先、どれだけの意味を持つかはわからない。
でもきっと、踏み出すことができないよりは意味がある。