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田中真知 『孤独な鳥はやさしくうたう』

2008-08-01 23:34:10 | その他
めずらしく、本の紹介です。

この本の著者、田中真知(まち)さんとは
エジプトで一度、一緒にお仕事をさせて頂いたご縁で、
今も年賀状のやりとりをさせて頂いています。

私は当時旅行会社の社員だったのですが、年に数回、ツアーの添乗員もしていました。
私が添乗員、真知さんは現地のガイドさんでしたが、「本職は作家です。」とお客さんにも言い切り(笑)、
アフリカをめぐるためにカイロを拠点にしている、とおっしゃっていました。

ツアー中は、ガイドさんが先頭・添乗員は最後尾、という形が基本な上、いろいろと動かなければならないのでゆっくり案内もきけませんでしたが、真知さんの話が膨大な知識をもとにした、ウィットにとんだ面白い話だということはわかりました。


ホンモノの作家さんなんだな~、と知ったのは帰国後のこと。
そのとき出ていた「アフリカ旅物語」、すぐ読みました。

知人の贔屓目というわけでなく、真知さんの文章は、本当に素晴らしいです!!
なんだか、あんな世俗的なツアーで働いていた真知さんを思うと、笑っちゃうくらい。

つい先日、「新しい本がでました」というお葉書をいただきました。

早速注文して読みましたが、すごくよかった。

前作ももちろんよかったのですが、今回はエジプトだけでなく、話は世界中を駆け巡っています。

(ちなみに、真知さんは今は日本に帰国されています。)

真知さんが旅をしたエピソード集と言ってしまえばそれまでですが、
なんというか、一瞬の出会いを結晶にしたような。

真知さんという人だから、それだけの出会いがあるのか、
または、私たちが普段気がつかないで暮らしているのか、
考えさせられます。

言葉のひとつひとつが、これを表現するにはこの言葉しかあてはまらない!
というくらい、選ばれているんですよね。
無駄がない。どの言葉も、全部大事。

風景描写は、目の前にきらきら輝くその土地が見えてきます。
内から光るような写真を見ている気がします。

ご本人のブログに、久しぶりにお邪魔したら、椎名誠さんからもお褒めの言葉を頂いたとか!
(最近は、曲も作っているみたいです。多彩ですね~


特に旅行好きじゃない人でも、読んで頂きたい、いい本です。
ぜひぜひ、読んでみてくださいね!

Amazonだったら送料無料!

なんて、宣伝しておいて、ご本人には報告していません。
「韓ドラ、インソンブログ」だなんて言えない・・・
(たぶん、『誰?それ?』でしょうけど)

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読みたい! (プリン)
2008-08-02 10:39:28
この本の題名から内に秘めた情熱を感じますね。
見逃しがちなものをしっかりと目に留め、
自分が旅する空間を確かな生命あるものに
しているような、そんな感じが。。。
是非読んでみたいです。

そしていつにも増して今日のらまさんの紹介文が素晴らしくて読んでいて気持ちがよかった。
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Unknown (ちょぽこ)
2008-08-03 00:13:17
らまちゃん、ちはー!
うんうん、このらまちゃんの文章にも無駄がないです。
これだけ読みたくさせる文章力に拍手です!
この本は出たばかり?
基本的に本は買わないので(増えると置き場所に困るから)(そのくせインソングッズは買いあさる)今度、図書館に行ってみます。
返信する
ほほぅ・・・ (Maki)
2008-08-03 00:53:28
この方の名前は知ってたけど、らまさんのお知り合いだったとは!
めちゃくちゃ旅好きなので読んでみたくなったよ。
ちなみに私はこの本の出版社「旅行人」の編集長、蔵前仁一さんの著書は一時期かなり読みまくり、トークショーでサインをして頂いたことがあります。関係ないか
返信する
Re: (らま)
2008-08-03 23:53:37
プリンさん

>この本の題名から内に秘めた情熱を感じますね

おお~、プリンさん鋭いっ!もう読んだの?
普段はいたってさっぱりした方なんですよね。
まさに「内に秘めた情熱」。

>そしていつにも増して今日のらまさんの紹介文が素晴らしくて読んでいて気持ちがよかった。

いつもありがとうございます。
失礼にならないように、気合をいれて書いたのでそう言っていただけると、すごく嬉しいです。
本、ぜひ読んでみてくださいね~


ちょぽこさん

>これだけ読みたくさせる文章力に拍手です!

ありがとうございます~。素直に嬉しい
ぜひぜひ、読んでくださいね!
出たばっかりなので、図書館にはまだないかな~?リクエストとかできるかもしれませんね。

>増えると置き場所に困るから)(そのくせインソングッズは買いあさる)

うひひ、これわかりますとも
TRGEN秋、欲しいなあ~。


Makiさん

>この方の名前は知ってたけど、らまさんのお知り合いだったとは!

ちんちゃ~~!?
Makiさん、アサラトだけでなく、真知さんまで知ってるとは。
なんだか怖いくらいだわ~
ほんと、後悔しないと思うので、読んでほしい!

>この本の出版社「旅行人」の編集長、蔵前仁一さんの著書は一時期かなり読みまくり

この方私は逆にお名前だけ。
ぜひ、読んでみます!
返信する
ようやく (yanako)
2008-08-05 01:42:02
私にもコメしやすい記事が!キタァーーー(笑)

さすが、らまさん
添乗員さんって人脈広がるって聞いたことあるケド、まさに

それに、仕事も、ドラマも、編み編みも、マラソンも、そして本まで読んじゃうパワーには・・・脱帽です

私も読んでみたくなりました
旅行なんてなかなか行けないから
せめて行った気くらいには、なりたいかな

返信する
yanakoちゃん (らま)
2008-08-05 17:13:28
>私にもコメしやすい記事が!キタァーーー(笑)

待っててくれたの?ありがとう。
次は、インソン記事にも参加してください。

いろいろやりたいことが多くてね~。
全部中途半端な気もしますが・・・。

ぜひぜひ、読んでね~
返信する
すてきな本でした (keikei)
2008-08-18 16:33:37
らまちゃんお久しぶりです!
(PC絶不調なのです~)

「孤独な鳥はやさしく歌う」を読みました~。

らまちゃんのレビューを拝見していてとても読みたくなって。


しいんとしていて静かで、
でも書かれていないたくさんの言葉が聞こえるような。
読みながら、一つ一つのお話が心の奥のしいんとした場所に降りていくような
ずっとそんな感じがしていました。

表題の「孤独な鳥はやさしく歌う」の章から読み始めて
4、5、1、2章と読み進んでいったのよ。

ビヤンバ、ヤンツァン、アデル、ハルツームの青年・・・・・
出会いがその土地の風景といっしょになってとびきり美しい短編小説のよう
十年目の写真、パラシュート・・・・・


>なんというか、一瞬の出会いを結晶にしたような。

>真知さんという人だから、それだけの出会いがあるのか、
または、私たちが普段気がつかないで暮らしているのか、
考えさせられます。

らまちゃんが書かれたことがよくわかります。
ねえ、どっちなのでしょう?今でも考えさせられちゃうわ。


キャップ・ジュビーのサン=テグジュペリとマラケシュのラヴェルは
机上の評伝と違い、そこに行かなければ書けない文章で、ものすごく興味深く読みました。
と同時にこの方の知識の豊かさに驚きました。
それがちっともうるさくならない力のある文章。

『追いかけてバルセロナ』はもう楽しくて、
これと『キッスはスイスで』と5章の父上の話で
田中さんいいなあ、好きだなあと魅力に負けそうです。
『キッスはスイスで』の田中さんはなんと豪胆かつユーモラスなのだ!

『失われたパンツ』の中の
「だれだって生きていれば人は自分の花瓶を持ち歩いて~なくしたパンツにいつまでも思いを寄せているのだろう」
っていうところにドキッとしつつ当たっているよねと思わずにはいられません(フフッ)

そして「ブレードランナー」をもう一度みようと思っている、いまの私です。


ああ~長くなっちゃいました~ごめんなさい~!
ご紹介ほんとうにありがとう!
『旅行人』の旧市街特集も買いましたがおもしろいよ。

『王様の耳そうじ』(ロバの耳だから?)を読んでも本を読むまで全然気づかなかったこと。
田中さんは男性なんだ!

『椎名誠の増刊号』という16年も前の本を観ていたら
蔵前仁一氏の『ホテルアジアの眠れない夜』という本が
椎名誠の旅と冒険の本ベスト10に入っていました。
田中真知さんの本もどこかで紹介されているのかもしれないですね



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keikeiさん (らま)
2008-08-20 00:26:34
買って読んでくれたんですね~!
うわあ~、嬉しい。
でも、よかったでしょ♪

どの話をとっても魅力的で、一つ一つ語りたくなりますよね。

>と同時にこの方の知識の豊かさに驚きました。
それがちっともうるさくならない力のある文章。

そうそう、ご本人も、いたってさら~っとした方なんですよね。(って10年ちかくお会いしてませんが)

keikeiさんのお友達にも、すすめてくださいね~!!
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