京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

花もかわいらしいですよ

2020-07-15 06:35:48 | 園芸・植物・自然環境
真如堂(真正極楽寺)の総門の前、境外塔頭の法伝寺の玉垣沿いでコムラサキ(小紫)の花が咲き始めていました。右手前はこれから咲く蕾、左奥は咲き終わってこれから実が膨らみ始めるかと思います。




これまで葉腋から花序枝が出ていると思っていたのですが、少し上(枝の先端方向)から出ているのですね。集散花序に十数個の淡桃色の花を咲かせ、一つひとつの花は合弁花で花冠が4つに裂け、4本の雄しべと1本の雌しべが突き出たかたちで咲いています。




おそらく来月末にはしっかり実を結び、紫色に色づいてくることと思います。下の2枚の写真は4年前の9月初旬に同じ場所で色づいていたコムラサキの実です。


(2016年9月撮影)



(2016年9月撮影)


さて、コムラサキとよく似た植物に近縁種のムラサキシキブ(紫式部)がありますが、どこが違うのでしょうか。

まず、花や実はコムラサキのほうが整然とまとまって咲き(色づき)ますが、ムラサキシキブはまばらです。また、葉はムラサキシキブが葉の周囲すべてに鋸歯が入るのに対し、コムラサキは葉の中央部分から先端にかけて鋸歯が入ります。そして、先ほどコムラサキの花序枝は葉腋から少し上と書きましたが、ムラサキシキブは葉腋から出ています。

コムラサキをムラサキシキブと呼ぶこともあり混同しそうになりますが、よくよく見るとちょっとした違いがあります。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鷹ヶ峰御薬園の遺構が取り壊... | トップ | 厄介者でも貴重な開拓者 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。