京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

さて、これは何でしょうか?

2022-03-31 18:39:39 | 研究・教育・体験
さて突然ですが、これは何だかわかりますか?



はい、座布団のほうではなく、穴の空いた茶色い物体のほうです。ちなみに座布団は、2年前にビワ(枇杷)の葉で染めたガーゼを重ねてブランケットステッチで繋ぎ止めたコースターです。

ヒントはこちらの実をヤスリで擦って穴を開け、中身を取り出せるだけ取り出したものです。



もったいぶらずに答えを書きますね。茶の実の笛です。茶の実笛と呼んでもよいのかな?

じつは先週末の「第61回つばき展」でツバキ(椿)やサザンカ(山茶花)の観察コーナーを設けたことを紹介しましたが、そのときにツバキとサザンカにまつわる小さな頃の昔話に花が咲き、小学生の頃に茶の実を拾ってコンクリートで擦って笛にしたということを聞いたので、帰宅後に取り置いていた茶の実で作ってみました。

どうして茶の実を取り置いていたかというと、当団体とは別に参加しているサークルで昨秋、お手玉を作りたいという話が出てきたときに、中身も自然のもので作りたいという流れになり、ジュズダマ(数珠玉)と一緒に取り置いておいたものです。

お手玉はこんな感じで作りましたよ。

 




 
<svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg>
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穴の大きさはどの程度が最適なのかわからないのですが、とりあえず5ミリメートル程度にとどめて、ドングリ(団栗)のような中身を千枚通しなどで砕きながら取り除けるだけ取り除きました。



原理としては、ペットボトルで「ボォー」と音を出すのと同じで、むずかしい話を持ち出すと「ベルヌーイの定理」を応用吹きかけた息が茶の実の外と内に分かれることでできるカルマン渦によって鳴ることになると思いますが、そのような蘊蓄は横に置いといて、うまいこと鳴ると「ピーッ」と高い透き通った音が鳴ります。

伝承遊びのひとつになるのかもしれませんが、遊びを通して科学にも触れることができるので、こういったことを子供たちにもっと伝えていきたいなあと思っています。


【2022年4月4日に訂正と追加】
ベルヌーイの定理はベンチュリー効果とともに「リード」を使う楽器の音がなる仕組みを説明するもので、今回の茶の実やペットボトル、フルートなど「リード」を使わない楽器の音が鳴る理由は「カルマン渦」による空気の振動のようです。

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4 コメント

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Unknown (sdp)
2022-03-31 22:16:33
茶の実を見て,昔を思い出しました。小学生の頃,この実を砕いて,掃除の時間に雑巾の下に隠して,廊下の雑巾掛け。実の油脂で、廊下はピカピカのツルツル。雑巾に乗って,滑って遊んだことを思いましました。木造校舎だからやれたんですねぇ。
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Unknown (ra9gaki_do)
2022-04-01 06:48:15
おはようございます(^-^)
いつも温かいリアクション
ありがとうございます😊
4月が明けました。
三寒四温を繰り返しながら
北国にも花咲く季節到来します。
季節の変わり目ですね。
くれぐれもご自愛下さい。

茶の実〜初めて見せて頂きました!
今日もどうぞお元気でご活躍を!
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Unknown (kyotoengeiclub1923)
2022-04-01 07:23:27
@sdp 様、おはようございます。😊
茶の実にも油分がありますので、それを利用されていたのですね。
昔のほうが身近にあるものを無駄なく利用していたのかもしれませんね。
返信する
Unknown (kyotoengeiclub1923)
2022-04-01 07:29:21
@ra9gaki_do 楽描堂様、おはようございます。😊
茶の実と呼びますが、じつは果実ではなく種子です。
この種子が3つ入った蒴果が、翌年の花が咲く頃に熟し、弾けて茶の実を落とします。
また、この蒴果を半分に割ったかたちが茶畑の地図記号なのだそうです。
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