はんこ屋で飯なんか・・・食えるもんかっ!

はんこ屋で飯が食えない紛れなき事実を日々の売上からリアルタイムに検証し、新たな学説を確立する

恩人

2008-06-28 13:35:01 | Weblog
今月末の資金不足が土壇場で回避できた。二日間店を休んで金策に走った甲斐あって、大工の友人が手形を割って貸してくれた。今回、相談した皆に、はんこや何ぞ止めろと叱られたが、彼だけは、続けられるように頑張れと言ってくれた。

いよいよ最・・・

2008-06-24 19:19:09 | Weblog
今月は非常に苦しい戦いを強いられている。久しぶりに銀行へ行って通帳を記帳してみたら、わずかな金額しか残っていない。迂闊であった。中旬の電気代すら落ちていなかった。あすから店を閉めてでも資金集めをしないと月末の家賃も落ちなくなってしまうのは火を見るより明らかだ。もはや印鑑を彫っている場合ではない。いや、彫る印鑑もないが。

いよいよ・・・か。

現金取引

2008-06-20 19:11:24 | Weblog
体調は徐々に回復しつつある。朝、印材屋に黒水牛の注文を入れた。今日も天気が悪く3時を過ぎてもお客さんは来なかった。初めて来店したのが印材屋だった。ここは過去につけをかなりの期間溜めたことがあるので、現金取引しかしてくれない。お金を払って2本受け取った。あすから彫ろう。それにしても現金取引はいいもんだ。もともと掛けは好きじゃないが、仕入先がそうしてくれと言うものだから、いわゆる商慣習に渋々従ったまでのこと。所詮はんこ屋は現金商売。お金をもらわず喜んで印鑑彫ったはいいが、取りに来ないといったケースはよくあるのだ。お金を先に払ったお客さんは百パーセント近くお渡し日もしくはその翌日にいらっしゃる。お金を払ってないお客さんはひと月あとでも取りに来たら幸運と言える。大袈裟だが金に左右される人間の哀しさは、段ボール一杯の引き取り手のない商品が物語る。

売れた

2008-06-19 23:45:47 | Weblog
昼間に寝ているので、夜が眠れない悪い生活パターンに墜ちている。昨日から体調がすぐれず、朝一番でかかりつけの病院で点滴をしてもらい午後から店を開けた。体がだるく奥で横になっているとお客さんがきて黒水牛の銀行印を注文していった。久しぶりに印鑑が売れた。天気が悪い割には今日は来店客が多かった。嬉しいはずなのに体が云うことを聞かず、注文いただいた印鑑など製作作業は手つかずに終わった。ここ数ヶ月印鑑の売れ行きが悪かったため、仕入れが出来ず、印材の在庫が空っぽ状態なので、印材屋に注文をいれないといけない。

旅疲れ

2008-06-18 20:26:53 | Weblog
月曜日から一泊二日の町内旅行に行ったので、体調が思わしくない。今日は久しぶりに店を開けたが相変わらずお客さんは来ない。休業中に注文でも入っていないかと、朝、店に来てすぐ留守番電話をきいたが見事に空振りだった。電話は不明の一本だけで問い合わせすらない。旅行中も店のことが気になってしょうがなかったのに、全く悲しい限りだ。そのこともあって、今日は朝からやる気が全然出ない。今月の売上がまだ十萬にも満たない為、米がそろそろ無くなる頃だがこの調子では買えそうにない。体も旅疲れて眠たくなってきたので、早めに店を閉めた。

客なし

2008-06-14 23:43:54 | Weblog
今日はお客さんがなかろうと思って店内を清掃をしていた。土曜なので店の前は人通りが多く、それでも店の中に入ってくる人がいないのは奇跡としか言いようがない。はんこ屋なんて世間から見れば骨董品やと同類だろうなと思いながらも、はんこ屋はひやかしもないからつまらん商売だとぼやきたくなる。彫刻機に油を差していると、そろそろ寿命かな、しかし、この景気では、壊れたらもう買うことは出来ないだろうと悲しくなり涙が自然と出てくる。もう終わりか。我がはんこ人生は悔いだらけ!

暇つぶし

2008-06-13 23:05:49 | Weblog
今月は印鑑がまったく売れない。はんこ屋になったからには印鑑一筋でやっていきたい。しかし、最近は背に腹はかえられないので名刺もやっているが、情けなくてしょうがない。はんこ屋たる者、印刷に手を染めるとは、ご先祖様も草葉の陰で泣いておろう。暇つぶしに三文判を彫っているが、これもまた売れない。たまりにたまって、三百本ほど出来てしまった。そもそも、はんこや屋なんか20世紀迄の商売だったのが、店じまいのタイミングを逃して、今世紀までずれ込んでいるみたいだ。廃業間際に三文判を風呂敷に包んで世界を旅したい。

会得

2008-06-12 20:50:53 | Weblog
こうも自分の店が売れないと、はんこ屋で本当に生活している人々がいるのか疑問に思う。さしずめ、はんこ業界の劣等生になってしまったようだが、原因を分析する余力もない。売れないものは売れない。廃業へむかってまっしぐら。いまや、廃業を肌で敏感に感じる。感性は研ぎ澄まされ、売れない状態を瞬時に想像する。前人未到の境地だ。廃業の奥義を会得したか・・・。

真実

2008-06-11 21:07:09 | Weblog
最近、お客さんが少ない割には営業に来る人が多い。電話代の支払いすら遅延ぎみの店にやって来るのだから不思議だ。今日も防犯カメラとホームページの営業が来てそれぞれ一時間ほど喋っていった。いつもなら昼寝している時間だが、若者と会話するのもいいだろう。余分なお金がないから無理だと前置きしてあるのに、彼らは容易に信じてくれない。赤字であるといくら言葉で言っても埒があかないので、やむなく日報や決算書を見せている。真実(赤字)を証明することのなんと困難なことか。いっそ、繁盛してると叫んでやりたくなるが、自暴自棄はいかんと自戒している。

空腹な日々

2008-06-10 19:52:29 | Weblog
売上が少ないと非常に苦しい。ちっぽけな商店なんて日銭をいくらか稼いでご飯を食べているのだから、特にはんこ屋は空腹の日がやたら多くこの苦しさから解放されることがない。水中に潜ってどのぐらい耐えられるか。早く諦める人間は賢い。いつまでも水中にいることができないのは明白だから。この喩えは、はんこ屋にぴったり当てはまる。怖ろしいほど言い得て妙。遅かれ早かれ閉店廃業に追い込まれるのなら、空腹を我慢して商売しても無意味。