北海道立釧路芸術館

北海道立釧路芸術館のブログです。北海道釧路からさまざまな情報をお届けします。

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担当「外」学芸員が見る!「倉本聰の仕事と点描画展」

2018年11月06日 09時37分52秒 | 日記
 9月に展覧会が始まってから、朝夕の展示室確認、ギャラリートーク、団体向け解説などを行ったおかげで、担当外学芸員の筆者も少しずつ、倉本聰の世界に入り込めるようになった気がします。
 倉本聰の点描画の題材は樹木であり、それをスケッチに基づく点描と言葉で表しているのですが、最大の特徴は木の「根」を描いていること、そして倉本聰が聴き取った木のささやきを添えていることにあります。
 特に樹木の言葉は、読む者の心にストレートに入り込んでくるものがたくさんあります。それらをかみしめているうちに、筆者はふと宮沢賢治の文学を思いだし、比べてみたくなりました。

 岩手県花巻生まれの宮沢賢治の文学では、多くの作品の舞台として東北の森が登場します。また、動物はもちろん、どんぐりや山まで人間が理解できる言葉を発します。木が話す作品としては、たとえば「かしわばやしの夜」。あるいは、倉本聰の点描画には、偶然出会ったヒグマの親子から一緒に夕日を見ようと誘われる絵がありますが、宮沢賢治の「なめとこ山の熊」では猟師の小十郎が山のクマたちと言葉を交わします。
 こうした人間以外が発する言葉を比較して、あらためて感じたのは次のようなことです。宮沢賢治が記す言葉のなかには非近代的なアニミズムが脈々と生きているのに対し、倉本聰が書き添えた言葉は現代的なエコロジーから発せられていること。それゆえに、宮沢賢治は人間と人間以外を、実は大きく異なる存在としてとらえているが、倉本聰は樹木をとても人間的な存在としてとらえている、ということです。やはり倉本聰は、人間を表現するドラマの人なのでしょう。

 唐突で印象本位の比較になってしまいましたが、こんなことを感じさせるのもやはり、倉本聰の言葉に力があるからこそ。倉本聰の点描画が釧路芸術館にとどまっている時間は残りわずかとなりましたが、ご来場の皆さまにはぜひ、倉本聰の言葉を楽しみながら、そのメッセージまで受け取っていただきたいと願っています。

釧路芸術館からのお知らせ

2018年09月07日 13時11分03秒 | 日記
9月6日の地震で発生した停電の影響により釧路芸術館では

7日(金)からオープン予定の
「倉本聰の仕事と点描画」展は、9月8日(土)よりオープンします。

また。
9月8日(土)中庭にて開催予定でした
「パフォーミングシアター 2018 ポケットサーカス」は
日時はそのまま(午前11時~、午後1時30分~ 2回公演)
当館アートホールにて入場無料で開催いたします。但し整理券が必要となります。
整理券は9月8日(土)朝9時30分より 当館受付にて配布致します
(午前午後ともに先着200名まで。枚数に達しましたら配布終了致します。)

ご迷惑をおかけしますが、ご理解お願い致します。

投稿者 : S. A

担当「外」学芸員が見る!「イヌイットの壁かけ展」

2018年07月22日 13時23分07秒 | 日記
こんにちは。学芸員のA.Kです。
ただいま当館では北海道立北方民族博物館(網走市)から
カナダの先住民族・イヌイットの人々がつくった壁かけや石製彫刻、人形などをお借りして
【極北のくらしと手しごと イヌイットの壁かけ展 道立北方民族博物館コレクションより】
を開催しております。(8月26日[日]まで)

あたたかそうな素材(ダッフル地)とポップな色づかいが目を引くイヌイットの壁かけの数は72点。
展示中の壁かけの中から、敢えて(?)本展の担当「外」学芸員の私が気になる作品を紹介します!



《二十四の顔》作:マーサ 地域・年代:不詳
顔、顔、顔。似ているようでも、色やちょっとした形の違いで、表情が微妙に違ってきます。
いったい誰の顔なんだろう? じーっと見つめていたくなります。



《ムチを振るハンターと犬》作・地域・年代:不詳
あちら側に向かって駆け出す犬と、それを追う人。犬も人もいい笑顔です。
タイトルを見てみると《ムチを振るハンターと犬》。
ということでこの犬は狩りのための犬、人が握っているのはムチみたいです。
ホンワカしているようですが、真剣な場面でした。



《ダッフル製壁かけ》作:アリス・アカマック 地域:ヌナブト/アルビアト(エスキモーポイント) 1991年
中央左側のホッキョクグマ、キュートなのに血がダラダラ…。矢が刺さっています。



《あざらしを解体する》作:エヴァ・ジャーカ 地域:不詳 1990年
こちらの仰向けになったアザラシは、ナイフでお腹を裂かれています…。
氷に覆われた極北の地では植物が育たず、食料は猟で得るほかありません。
血を流した動物の姿は、イヌイットの人々にとって日常的なのでしょう。
「かわいそう」な姿の表現ではないのですね。私たちとの意識の違いを感じます。



《夏の生活、冬の生活》作・地域・年代:不詳
獣と共生している様子がうかがえるもう一つの作品がこちら。
左側に注目。カヤック(ひとり用の舟)に乗った人の先にはグレーのアザラシ。
このアザラシにつながっている茶色いモノもアザラシのような?そうじゃないような?
これはアザラシの皮を再利用した「浮き」。しとめた獲物が海に沈まないよう、つなげてプカプカ浮かばせます。
獣の皮は衣類に加工するほか、猟の道具にも使っていたそうです。




《力くらべ》作:ルース・ワマヤシ 地域:ヌナブト/ベイカー・レイク(カマニットッアック) 1979年
《力くらべ》というタイトルがつけられているこの作品。頭や手に人が乗っています。
組体操だなんてレベルじゃありません。乗せる人もすごいけれど、直立して乗る人のバランス感覚もすごい!?



《力の精たち》作:アイリーン・アヴァーラーキアク・ティクターラーク 地域:ヌナブト/ベイカー・レイク(カマニットッアック) 年代不詳
壁かけの題材になるのは、人や動物だけではありません。
こちらは「力の精」。四股を踏んでいるような?ちょっと脱力系の精霊です。




《魔法をつかっているシャーマン》作:ボザク 地域・年代:不詳
人間?動物?いえいえ、こちらはシャーマン。
精神の世界と人間の世界とをつなぐ役目を担い、魔法をつかって動物に姿を変えられるといいます。
鳥や動物の首が2本(なぜ2本なんだろう?)、ニョキっと生えているシャーマンがいますね。
イヌイットの人々の柔軟な想像力を垣間見ることができます。


ここで紹介できなかった壁かけも含めて、どれも独特の生活環境と
深い精神性があるからこそ出来上がった作品です。
でも、ムズカシイことは一旦さておき「かわいい!」「不思議!」という
気持ちからスタートしても楽しんでいただける展覧会です!



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詳しい(まじめな)解説が聞きたい!という方は是非、下記のイベントにお越しください…!

★釧路芸術館学芸員による、ちょこっとトーク
8/4(土)14時~(展示室にて。要観覧券)

★笹倉いる美氏(道立北方民族博物館学芸主幹)よる映像上映とギャラリーツアー
8/18(土)14時~映像上映(アートホールにて。入場無料)、
15時頃~展示解説(展示室にて。要観覧券)


夏休み期間中はお子様向けのワークシートをご用意します。
クイズを解きながら、イヌイットの世界に親しんでいただけます。

それでは、展示室でお会いしましょう!



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↓↓↓特別展情報↓↓↓


【極北のくらしと手仕事 イヌイットの壁かけ展 道立北方民族博物館コレクションより】
会期:2018(平成30)年6月22日(金)~8月26日(日)
会場:北海道立釧路芸術館 展示室
観覧料:一般600(500)円/高大生300(200)円/小中生100(50)円
※カッコ内は10名以上の団体料金、親子料金、リピーター料金
※釧路・根室管内在住の高校生以下は無料(釧路芸術館ボランティアの会SOA平成30年度招待事業)
※障がい者手帳などを提示の方は無料



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釧路芸術館公式HP http://www.kushiro-artmu.jp/

釧路芸術館ボランティアの会SOA Facebookページ https://www.facebook.com/1327823080599872/
(展覧会やイベントの最新情報、更新中!)

八戸耀生写真展 開催中でっす!!

2018年04月28日 16時01分48秒 | 日記
まだちょっと風が冷たい釧路ですが、ゴールデンウイークですね!!

釧路芸術館では「八戸耀生 写真展 ~風に導かれ 僕は旅をする~」を絶賛開催中ですよ~



ゴールデンウイークのご予定はみなさんバッチリですか?
決まっているあなたも、決まっていないあなたも
ドライブのちょっとした息抜きに、散歩の途中の一休みに
釧路芸術館にいらっしゃいませんか?

釧根管内在住の大学生以下の学生さんは釧路芸術館ボランティアの会SOAさんからのご招待で料金はいただきません

そして高校生以下の子供さんをお連れの方は親子割引があるので割引料金で観覧できちゃうのです

他にも団体割引(10名以上)やリピーター割引もありますよ
(詳しくは釧路芸術館へお問い合わせください)

是非是非釧路芸術館へお越しください~



投稿者 S.A.


「ぬいぐるみおとまりかい」開催しました!

2018年03月07日 16時28分20秒 | 日記
3月6日から7日にかけて、「ぬいぐるみおとまりかい」を開催しました
19体のぬいぐるみが集まって、釧路芸術館でおとまりです。

みんないっしょのお布団で、すやすや・・・

あれっ、だれかやって来ました!

・・・ももちゃんです青い旗をもっています!

みんなを起こして、芸術館たんけんツアーに出かけるようです!

この後のおとまりかいの様子は、
釧路芸術館SOAの会のフェイスブックページで、ご覧いただけます。

ご参加くださったぬいぐるみのみなさん、ありがとうございました!
おむかえ期間は[3月11日(日)ゆうがた5時まで]です。
「ぬいぐるみおとまりかいのおもいで」をいっしょにお渡しします
おたのしみに!

投稿者 H.W.