草写真(以下”草”) :公園巡りの第54回目です。横山町の「明治用水緑道 中井筋」
に来ています。
宿酔い(以下”宿”) :何本あるんだよ、こういうの(笑)。
草 :安城市内を主に通っている明治用水緑道は、 「東井筋」、「西高根線」、そして
「西井筋」になるかと思いますが…。
ただ、それぞれに支線や脇線もありますし、豊田市や知立市、刈谷市にも
明治用水は通っているので、私も概要すら把握できていないのが現状です。
系統的に調べて、歩いてみるのも面白いかもしれませんね。
宿 :ふむ。で、今日はこの道を歩こうってのか?。
草 :いえ、目についたので寄ってみただけです。本日はどちらかというと、
南北方向より東西方向の移動になるかと思いますが…。
草 :緑道の周囲は、農地になっています。ジャガイモの葉だと思いますが、
緑がまぶしいです。
宿 :これは?。
草 : 明治用水から、各々の田畑に水を引き入れる小型の水門、だと思います。
宿 :ああ、用水は暗渠…、地下トンネルになってるんだったな、今じゃ。
草 :そうですね。おや、
草 :畑の中に、レールがありますね。
宿 :奥の方に、車輪付きの箱があるな、トロッコというか…。
動力は無さそうだから、人力で動かすのかな…。
草 :収穫したジャガイモを運ぶのでしょうか?。
宿 :さあ、資材を運ぶにしろなんにしろ、役に立ちそうな設備だな。
枕木と簡単なレール材だけで出来てるから、設置も撤収も手軽そうだ。
よく考えられてるなあ。
草 :緑道に沿って、少し北上します。
宿 :農地が多くて、見通しがいいな。
草 :そうですね。
草 :これから歩いていく場所が見通せていると、なんというか、安心しますよね。
宿 :そうだなあ。なにかの拍子に地下鉄とか、高いビルの中に入ると、不安に
なるからな、俺。
草 :そうなんですか?。
宿 :まあ、慣れてないからなんだろうが、そういうときに、地震や火事が起きたら
どうしようとか考え出してしまうんだよな。自分の部屋で寝てたって、そんな
リスクは大して変わらないはずなのにな。
草 :宿酔いさんは、都会には住めませんね(笑)。
宿 :ああ、自分でもそうおもうよ。慣れなんだろうけどな、実際には。
草 :私はどうでしょうねえ…、おや、公園がありますね。
草 : 「横山ハ左遊園」です。
宿 :農地が途切れたな。
草 :ですね、
草 :周囲に住宅が増えてきました。
草 :農地も混在しているので、道ばたにヒガンバナが咲いてたりしますが…。
宿 :もう、9月も終わりなんだからな。
草 :夏よりも秋の方が花が目立つような気がするんですが…、
草 :秋の花って多いんですかね?。
宿 :知らん。俺に園芸趣味は無い。
草 :そうですか…。
宿 :夏は暑すぎるんだよ、感覚が麻痺して、花どころじゃ無くなるんじゃないか?。
仮に秋と同じくらいに花があったとしても。
草 :うーん、どうでしょうか…。
草 :百石町に入りました。
宿 :農地は無いな。
草 :道一本入ると、ポツンポツンとは田畑があるんですけどね。
1kmも歩くと、景色がガラリと変わりますよね。
草 :なにやら、ゴザの古いのが配布されていますが…。
宿酔いさん、どうですか、一枚。
宿 :何に使うんだよ、さっぱり思いつかんぞ(笑)。
草 :うーん、そうですねえ、ペットとか飼ってます?。
宿 :寝藁代わりってことか、あいにくとアパート暮らしだからな。
草 :靴を洗ったときに、ゴザの上に干したりとか。
宿 :ゴザ無くても干せるよ(笑)。ゴザを広げられるほど広いベランダじゃないしな。
草 :じゃあ…、布団…、ですか?。
宿 :ですか?、じゃねえよ(笑)。何でもらってくこと前提になってるんだ?。
布団ぐらいなら持ってるし、家賃も滞納してねえよ、今のところは(笑)。
草 :でも、何か用途があるから、配ってるんですよね?。
宿 :そりゃあまあ、そうだが。なにも無理矢理に用途をこしらえなくてもだな…。
草 :おや、あれは…
草 :梅干しを干していますね!。
宿 :本当だな。
草 :宿酔いさん、これですよ、ゴザをもらって帰って、梅干しを干しましょうよ!!。
宿 :どうしてもゴザ欲しいんだな(笑)。使い道はいいから、もらっていけよ。
ただ、今から梅干しを仕込むのは時期的に遅いと思うぜ、来年だな。
草 :うーむ、そうですか…。
公園に着きましたね。
草 : 「百々目木公園」です。
宿 :なんて読むんだ?。
草 : ”どどめき” と、読むようです。
宿 :どど、か…。
草 :何か?。
宿 :いや、何だっけな、思い出しそうなんだが…。
草 : ?そうですか。中に入りましょう。
草 :遊具とグラウンド、それに花壇が整備された普及型公園です。
草 :中学生以上のソフトボールは禁止だそうです。
宿 :厳しくなってる(笑)。以前の公園は、大人のソフトボールだったよな。
草 : 「細田公園」はそうでしたね。
宿 :まあ、下手な大人より、中学生くらいのほうがボールを飛ばすかもしれんがな。
草 :確かに。
草 :花壇がきれいに手入れされていますね。
宿 :うむ、水遣りの痕跡が残ってるな。早朝に、誰かが世話してたのだろうな。
ああ、水で思い出した。
草 :なんですか?。
宿 : ”百々目木” っていう地名のことだ。 ”どど” ってのが、洪水のときに水流
起こす轟音の擬音で、 ”百々目木(どどめき)” 、”百目鬼(どめき)”
”轟(とどろき)” なんていう地名のところは、洪水被害に遭いやすい土地だって
いう話を、どこかで聞いたことがあるぜ。
草 :へえ、そうなんですか。じゃあ、ここも?。
宿 :まあ、大雨や水害への対策が多く打たれてるから、現在のこの周辺が
水害に遭いやすいってことは無いだろうが、過去にはそうだったのかも
知れんな。土地の古老とか、郷土史の資料とかにあたってみたら、
何か分かるかもしれんぞ。
草 :なるほど、地名も興味深いものですね…。
あ、じゃあ、 この、百石町の北側の、”小堤町” っていう地名も、
洪水被害を防ぐために堤防が築かれた場所だったりするんですかね?。
宿 :なるほどな、可能性はあるんじゃないのか?。まあ、一方では用水をつくって
水を導いたり、一方では洪水対策に調整池や堤防をつくったり、水と人間との
関係は大変だよなあ。
草 :いやあ、しかし、地名も郷土史も、こうやって考えだすと、楽しいですね。
図書館が近いから、また寄っていこうかな。
それにしても宿酔いさん、よくそんなことを知ってますねえ。
宿 :まあ、自然とこうなるんだよ。
金が無い人間が、余暇を楽しもうと思うと、な……。
公園巡りData:NO.54
名 称:百々目木公園(どどめきこうえん)
分 類:街区公園
所在地:愛知県 安城市 百石町2丁目7番1
面 積:0.25ヘクタール
設備等:トイレ・水道・複合遊具・砂場・グローブジャングルジム・ブランコ・鉄棒。
駐車場無し。
供用開始:昭和54年10月13日
(引用元:安城市 都市整備部 公園緑地課資料)