新年のご挨拶で登場した「ケーセン社KOESENER SPIELZEUG」のぬいぐるみ
このケーセン社について、ちょっとお話ししたいと思います。
以下は私がケーセン社を訪れたときの訪問記です 。
今、ドイツで一番美しい動物のぬいぐるみ、
いや世界で一番美しいぬいぐるみを作っているのはケーセン社(KOESENERSPIELZEUG社)ではないでしょうか 。
1921年、ゲーテ街道の要所として有名なワイマール(weimor)の近くザクセン・アンハルト州の保養地バード・ケーセン(Bad kossen)に、ケテクルーゼ(Keethe Kruse)夫人が工房を構えました。
後にドイツの代表的な人形として、その名を世界に知られるケテ・クルーゼ人形が製作されていた工房がケーセン社の前身です。
ケーセン社は、ベルリンの壁の崩壊後、質の高いぬいぐるみを世に出していくというコンセプトをあげ再出発した会社です。
ケーセン市の市長と言う経歴の持ち主Dr・シャッヘ(Schache)前社長は、明るく気さくな人柄でした。現在も事業家として街の開発事業に意欲的にかかわっていらっしゃいます。
そのシャッヘ氏が「質ではシュタイフ社を超えた!」と公言しました。この工房が壁の崩壊後、短い期間シュタイフ社の下請けをした経験も技術的な面を確立できたのだと思います。
シュタイフ社との提携契約が終了した時、シュタイフ社を超える自分達の理想とするこれまでに無い格調高いぬいぐるみの製作に取り組んだのです。
現在活躍のチーフ・デザイナーのメーラン(Annekatrin Mehlan)さんは、とても素敵な女性です。
毎週動物園に通い動物達のデザインを繊細に行いこれをもとに粘土で動物を作り、これにヘラで線を描き動物の原型になる型紙を作ります。
かなり細かな原型で、とても丁寧で、リアルな作りが出来るのは「これ、だなあ~」って思いました。
布地はヨーロッパ製にこだわり、毛足の長い布地は、毛足を切らないように、毛を分けながら1枚ずつパーツを裁断する気の遠くなるような作業を繰り返し、縫い合わせはすべて手作業、綿を詰め込む作業は機械でいきおいよくしっかり詰め込み、詰め込んだ綿の量をはかりで測定して均一に仕上げていました。
生産工程の多さと古典的な丁寧な作りをしている工程を見ると、なんとも納得してしまうケーセン社の価格です。
この訪問で、すっかりケーセンのぬいぐるみのとりこになってしまいました。
帰国後、早速お店におくようにしたところ、ご覧いただいた皆様にとても好評でお買い上げいただいています。
今年の干支「とら」を紹介しました。
凛々しく雄々しくて素敵ですよね♪