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kempa's国語

学問は尻から抜けるほたる哉 (蕪村)

落窪物語 第4講 対訳練習

2007-09-06 15:29:23 | 11期

日1やうやう暮るるほどに、少しやみたる雨、降ること限りなし。

日が( 1 )暮れていくうちに、少しやんでいた雨が、(また降り出し)やむことなく降り続く。

1 だんだんと

少将、帯刀に語らひ給ふ。「2くちをしう、かしこには3え行く まじかめり。この雨よ」とのたまへば、

少将は帯刀にお話しかけになる。「( 2 )、あちら〔姫の所〕には( 3 )と思われる。この雨よ」とおっしゃると

2 残念だが 3 行くこともできそうにないようだ

「4ほどなく、5いとほしく ぞ侍らむかし。さ侍れど、あやにくなる雨は6いかがせむ

「(通われ始めて)( 4 )、(姫君が)( 5 )。そうでございますが、あいにくの雨で( 6 )。

4 間もないのに 5 気の毒でございますよ 6 どうしようもありません

心の7おこたりならばこそあらめ。8さる御文だにものさせ給へ」とて、 気色いと苦しげなり。

(少将様の)心が( 7 )。( 8 )」といって、(帯刀は)たいそう心苦しそうな様子である。

7 がいい加減だというのでしたらともかく(罪もあるでしょうが)。
8 適当な(行けないおわびの)手紙だけでもお書き下さい

「さかし」とて書い給ふ。

「そうだな」と(少将が)いってお書きになる。


「9いつしか 参り来むとてしつるほどに、かう、10わりなかめればなむ。心の 罪にあらねど。11おろかに思ほすな」とて、

( 9 )用意しているうちに、このように(雨がひどく降ってまいりまして)、(10)私の心の過ち(から伺わないの)ではありません。(11)」と(手紙に書いてやり)、

9 ただ今参上いたしましょう 
10 どうしようもなくなってしまいましたので(参上できません)。
11 おろそか(な扱い)だと思わないで下さい


帯刀も、「ただ今参らむ。君12おはしまさむとしつるほどに、かかる雨なれば、くちをしと嘆かせ給ふ」といへり。

帯刀も、「今すぐ(そちらに)参上しましょう。少将様も(12)としていた時に、このような(ひどい)雨なので、残念であるとお嘆きになっております」と書いた。

12 お出かけなさろう


  かかれば、いみじうくちをしと思ひて、帯刀13返りごとに、 「いでや。『降るとも』といふこともあるを、14いとどしき 御心ざまにこそあめれ。

このような(文面な)ので、(あこぎは)とても残念だと思って、帯刀(13)返事に、「いやもう(古歌にも)ひと『(雨が)降るとも(かまわずいとしい女に会いたい)』ということもありますのに、(14)(少将の)お気持ちのようです。

13 への 14 たいそう薄情な


15さらに聞こえさすべきにもあらず。 御みづからは、何の心地のよきにか、『来む』とだにあるぞ。

姫に)(15)。(それなのに)あなた〔帯刀〕御自身は、どのようなよい気分になってだろうか、『来よう』とまでいうのは。

15 何とも申し上げることもできません

かかるあやまちし出でて、かかるやうありや。さても、世の人は、 『こよひ来ざらむ』とか16言ふなるを、おはしまさざらむよ」と 書けり。

こうした失敗をしでかして、その上一人でやってくるなんて。それにしても、世間の人は、(古歌で)『今晩は来ないだろう』とか(16)、(少将は今後ずっと)おいでにならないのでしょうね」と(恨めしく)書いてある。

16 いっているそうですが

君の御返りには、ただ、 「世にふるを憂き身と思ふわが袖の濡れはじめける宵の雨かな」 とあり。

姫君の御返事にはただ(歌だけが)、「この世に生きながらえて、雨に降られるのをつらい身の上だと思っているこの私の袖が濡れ始めたことですよ、(あなたを足どめする)今晩の雨でね」と書いてある。

  もて参りたるほど、17戌の時も過ぎぬべし。火のもとにて 見給ひて、君もいと18あはれと思ほしたり。

(使いが返事を)持って参上したころは、戌の時(17)も過ぎてしまっていただろう。灯火の下で(少将はその返事を)御覧になって、少将様もたいそう(18)お思いになる。

17 午後八時ごろ
18 かわいそうなことをしたと

帯刀がもとなる19を見給ひて、「いみじうくねりためるは。げに、こよひは三日の 夜なりけるを、ものの初めにものあしう20思ふらん」と、いといとほし。

帯刀のもとにあった(あこぎからの返事の)(19)を御覧になって、「ひどくすねている様子だわい。本当に、今晩は(結婚)三日目の夜であったのに、新婚早々(行かないのは)何となく不快であると(20)」と、たいそう気の毒がる。

19 手紙 
20 思っているであろう

雨は21いやまさりにまされば、思ひわびて、頬杖つきて しばし寄り居給へり。

 雨の方は(21)、思い悩んで、頬杖をついてしばらくの間(脇息に)寄りかかって座っていらっしゃる。

21 ますます雨脚を強めて降るので


3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (11期男子)
2007-09-08 14:25:35
第5項もつくってもらえたらうれしいです!(b^ー°)

よろしくおねがいします
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Unknown (karman)
2007-11-04 21:20:33
hello

how a you?
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Unknown (karman)
2007-11-04 21:21:47
i have msn is:
nikhgongonarman_i@hotmail.com
i come from hongkong.
how about you?
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