熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

県内の川柳団体・個人会員が加入しています

第2回 熊本県川柳研究協議会川柳大会開催なる

2022-05-23 21:05:31 | 会員エッセイ

さる5月22日、くまもと県民交流館パレア(鶴屋東館9階)にて本研究協議会(黒川孤遊会長)主催の大会を開催しました。一昨年の2月開催の第1回大会が直前に誌上大会に移行せざるを得ない状況となったあと、久しぶりのリアルな大会開催となりました。九州各地、大阪、和歌山などから選者さんを含めて93人が集い楽しみました。

熊本出身の八代亜紀さんの歌をバックに、熊本県の川柳の歴史や活動状況の映像が5分程度流れた後、徳丸浩二の司会で会長の黒川孤遊の挨拶から始まりました。

  

  落合さん差し入れの天草枇杷

■初めに川柳「塔」副理事長・木本朱夏さんに「私の川柳」の題で講演をいただきました。朱夏さんは幼いころから本に触れ、詩作、童話、日記など書くことが大好きな少女でした。高校生の時は国語の先生との出会いが大きく、短歌も深く学ばれました。その後も詩や小説を書くなど、常に文学と寄り添いながら歩まれています。40歳代に新聞やミニコミ誌に俳句や川柳投句を始めて、川柳「塔」の指導者との出合いが川柳の道に入るきっかけだったそうです。講演の後半は選者のお一人である森中惠美子さんの句集『水たまり』から数句を挙げて鑑賞されました。

■披講 (上位句のみお知らせします)

「パレード」 北村あじさい(熊本)選

準特選2 パレードの最後尾には兵馬俑 真島久美子

準特選1 武者行列お触れ太鼓にある矜持 杉野 羅天

特  選 張り詰めて期待昂るファンファーレ 田中 賢治

「そこそこ」 古谷龍太郎 (福岡)選

準特選2 そこそこの罪は持ってる背の丸さ 間瀬田紋章

準特選1 阿と吽の呼吸仲良くやってます 木本 朱夏

特  選 腹八分あたりで今日を舞い終える 小川 清隆

「抜  く」 小代千代子 (大分)選

準特選2 修飾語抜きで吉報跳んでくる 平田 朝子

準特選1 栓を抜く私はいつも終い風呂 髙尾 乙女

特  選 核心に触れたページが抜いてある 間瀬田紋章

「究 め る」 間瀬田 紋章 (宮崎)選

準特選2 透明人間の車が町走る 森永可恵子

準特選1 哲学を究め尻尾をかじる蛇 古閑 萬風

特  選 つきつめてみれば孤独な葦である 木本 朱夏

「自 由 題」  森中惠美子 (大阪)選

準特選2 人生とは人生とはと寝ています 矢村なお美

準特選1 薬にも毒にもならぬ友がいい いわさき楊子

特  選 色をなくしたウクライナのひまわり 井芹陶次郎

「 緑 」(字結び)出席者全員1句提出。全句発表誌に掲載。

 

3月19日から開催されていた花とみどりの祭典「第38回全国都市緑化フェア(くまもと花博)」もこの日に閉幕しました。

心よりお礼申し上げます。 一同