愚有多楽日記

アウトドアと旅行,読書・映画の個人的な日記

敏音知岳に登った

2007年06月30日 17時12分20秒 | 登山
6月30日
朝、霧雨であった。時間がたったら少しは天気が回復するのだろうかと、6時半まで待ったら、雨は止んでくれた。身支度をして、登山口を探す。
ガイドブックには、ここから少し戻らなければいけないように書いてあるのだが、道の駅の建物の後に鳥居があって、登山口の標識がたっていた。道が付け替えられたのだろうか。
ともかく、道の駅から歩きはじめることができるのは助かる。登山口の前の草むらにはエゾカンゾーとアヤメが咲いていてきれいだった。
鳥居をくぐって、広い階段の道を登る。すぐに台地の上に出て、そこから少し平坦な道を行くと散策路の分岐があったが、その散策路は草におおわれていて、あまり通る人はないみたいだ。
ここから針葉樹林の中に入る。道は真っ直ぐに続き、その両脇にはトドマツがまっすぐに並んでいる。軽井沢の落葉松林の道にようだ。(落葉松とトドマツではまったく違うのだが)
5分ほど行くと橋を渡る。「カッコー橋」という標識がたっていた。トドマツのきれいな林の中を真っ直ぐに歩いて行く。平坦な道で、気持ちの良い森林浴だ。
散策気分でのんびり歩いて行くと、「千本シナ」という標識がたっていた。周りを見回してもそれらしきものがない。この巨木には期待していたのだが、あきらめて先に進むと、五分ほどで、木の柵が設けられているのが見えてきた。その奥に太い幹が何本も伸びている木がある。これが千本シナであった。林野庁の「森の巨人たち100選」の標識がたっていた。樹齢は100~200年と推定され、高さは19mもあるのだ。私は歳経た巨木は大好きなのだ。古木には自然の霊が宿っているような気がしてしまうのだ。
この千本シナのあるところが登山口から1km地点である。山頂までは4.7kmなので、まだ先は長い。
針葉樹の林の中を少し行くと、道の傍らに赤いテープで囲っているところがあった。なんだろうと、よく見るとそこにはキンリュウソウが咲いていた。この花は本当に不思議な花で、茎も葉も花も透き通ったような白である。日影にひっそりと咲くこの花はけっこう神秘的なのだ。
トドマツの並木の道が続き、「松の木並木」という指導標がたっていた。このあたりが、登山口から1.5km地点である。
この気持ちのいい松並木を10分ほどゆくと、左に「白樺の泉」があった。小さな丸い窪みがあって、そこから泉が湧いている。水量が少ないので飲むのはやめた。この泉ので針葉樹林から抜け出て、自然林の中に入る。
5分ほど行くと「石畳の道」に着いた。登山口から2km地点である。この石畳は人が敷き詰めたのではなくて、自然のものある。けっこう歩きにくい。石畳を通過すると、道は右にターンして、ここから登りが始まる。といっても、山の斜面を斜めに登って行く道で、傾斜はすごく緩やかだ。尾根までジグザグに登って行くのだが、その振幅が長いのでほとんど登っている気がしない。次にターンをしたところには「大松の曲り」という標識がたっていた。ここからも傾斜はごく緩やかで、時々左手の視界が開けて、登山口の道の駅やピンネシリ温泉の建物が小さく見えた。
右にターンして、その次に左にターンしたところが「水松の曲り」。変わった形の松の木が生えているのかと思ったが、松の木は見当たらなかった。このあたりからターンの振幅は短くなって、少し急な斜面を登って着いたターンのところに軍艦岩があった。変わった形の岩である。軍艦の船首と見れないことはない。この岩の後には鉄梯子がかけられていて、岩の上に登ることができるのだ。登って見ると、そこからは自然林の木々がすばらしくきれいだった。
軍艦岩のすぐさきで樹林から抜け出す。目の前には狭まった急な尾根が聳えていた。雲が流れていって、山頂部は雲で見えなかった。
急な登りが始まった。ようやく登山という感じである。
細い尾根を登ってゆくと、エゾカンゾーや白い菊、紫のウルップソウが咲いていたりしてきれいである。
けっこう険しいところもあって、露岩の急登もあった。そこには手すりのようにしてロープが設置されていた。
山頂に着いたのは8時20分である。山頂広場の真ん中には山名の標識が立ち、その前にはコンクリートで囲われた三角点があった。頭の部分が少ししか出ていないので、何等三角点なのかわからなかった。
この山頂の隣のピークに赤い屋根の祠が見える。行ってみると、三吉神社という標識がたっていた。いずれのピークも展望が開けているのだが、雲に囲まれているため、真っ白で何も見えなかった。ガイドブックによると、利尻岳を間近に眺めることができ、宗谷に向かってのびる日本海とオホーツク海の海岸線を一望できるらしいのが、残念だ。
記念写真を撮って、すぐに引き返した。
下山途中では4組ほどの登山者とすれ違った。今日は土曜日なのだ。でも、けっこう人気のある山なのだ。
登山口の道の駅に戻ったのは9時半であった。

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1 コメント

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山良いですね (hikaru)
2007-07-20 22:16:04
これからも山を登ってください。
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