sleeping sky

本・映画・漫画その他何でも気に入ったものを紹介するサイトです。
皆さんのお気に入りの一冊がここで見つかりますように

カフェ探し中

2013年10月29日 | INDEX



最近、お仕事のせいかどーもなんだか疲れてる
本を読むペースも激落ちしてて
ブログ更新もまったり気味ですみません


どこかお洒落なカフェでくつろぎながら
一日中、本をゆっくり読んでいたい気分です



『名前探しの放課後(下)』 辻村深月 講談社文庫

2013年10月26日 | ミステリー小説




誰も座らない、一つだけ空いた席
「その人物」が静かに向かった悲しい未来

何らかの理由によって三か月前の過去の戻された
高校生の依田いつかは
自殺してしまう「誰か」をクラスメートの坂崎あすなと共に探し続ける
唯一分かっていることは
自殺した人物は高校の同級生であることだけ
見えない動機を抱えるその人物は
一体誰なのか
そして、校内で深刻ないじめの存在を知る…




特に言葉を交わしたこともない人物が
将来自殺するとしたら、大して仲も良くない自分が
何故過去に戻されたのだろう
名前は思い出せないが、その人物への
言いようのない葛藤がいつかを踏みとどまらせる


けれど


「止めるんでしょ、自殺」
坂崎あすなの強い一言は、いつかを動かす



自分がだったら、どうするだろうか?
いっそ何も知らされない方幸せなのかもしれない
高校生の悩みなんて全体からしたら、ちっぽけなもので
自分にはどうしようもないことの方が多いのに

進路のこともそうですが
自分がどうありたいかを考える一つの壁になる時期だから
中高校生のうちに読んでおけば良かったなって思える一冊です
(当時では物事の捉え方が大分違っているはずですが)


評価






『3月のライオン 9』 羽海野チカ 白泉社

2013年10月14日 | お気に入りマンガ




大切な人って誰ですか?
待望の『3月のライオン』新刊は
家族の第九巻です



中学三年生のひなたは自分の進路のことで悩んでいた
やりたいことは分かっているのに、手を出してはいけない気がして
そんな彼女を温かく見守るのはひなたの家族と零
一方、名人戦では宗谷名人の幼いころからのライバル
土橋九段が宗谷と激闘を繰り広げていた





好きなことを続けることは難しい
いつか自分の限界を見ることが怖くて
もっと先に行きたいのに、自分という壁にぶつかってしまう

中学生でプロ棋士となった零君には選択肢はなかった
あったとしても他の道は見えてなかったんだと思います

一度決めた道を進む覚悟はプロなら持っていて当然と思われるだろう
それでも彼らは時に不安になったり
自分を見失うこともある
どこまでいっても世界に限界はないのだから
9巻の後半、宗谷名人と土橋九段の戦いには
そんな葛藤が描かれています

主軸としては高校生になるひなたの成長が描かれているけれど
印象としては大人になることへの甘酸っぱさが目立ちました
大切な人との別れと、新しい環境での出会い
あくまで爽やかな作風にとても好感が持てます



評価






『心霊探偵八雲 いつわりの樹』 神永学 角川文庫

2013年10月12日 | ミステリー小説



神社の境内にある曰くつきの杉の木の前で
刺殺体が発見される
容疑者はすぐに見つかったものの
彼の供述と致命傷が一致しない
これは樹の呪いなのか
真実を求めもう一度現場に戻った後藤刑事は
そこで死者の魂を見ることのできる大学生・斎藤八雲と出会う
八雲は別件で神社を訪れていたのだが
事件は意外な方向性を示す 



新シリーズとなる本作は元々
本作のスピンオフ・舞台上演用の脚本として書かれたものを
文庫化したものです

登場人物も少なく内容は予測しやすいですが
文章の読みやすさは安定感があります

シリーズを読んでいる人にお勧めの一冊



ブログの更新が遅れてしまってすみません
本を読む時間がなくって…
(MH4フェス参戦の為、特訓中です