毒舌の日々

なかなか人前で言えないことをぶちまけます。

『究極の歩き方』 アシックススポーツ工学研究所

2020-06-30 11:09:43 | 読書
『究極の歩き方』 アシックススポーツ工学研究所
¥900+税 講談社(講談社現代新書) 2019/9/20発行
ISBN978-4-06-517433-3

私は外反母趾と偏平足で、自分ではよくわからないがどうやら内反小趾でもあり、にも関わらず趣味はウォーキングである。
玄関にはウォーキングシューズとランニングシューズだけが並んでいる。パンプスなぞ冠婚葬祭以外ではもう何年も履いていない。

数多のシューズメーカーの中で、私のお気に入りはアシックス。日本のメーカーだから、日本人の足に合うだろうか。ナイキやNBはどうもダメだった。リーボックはまあまあ。私個人の場合です。

お気に入りのアシックスが出した『究極の歩き方』。これは読まずばなるまい。

ショックだったのは、ランニングシューズとウォーキングシューズはぜんぜん違うから、ウォーキングする人はランニングシューズ履いちゃダメ、ってとこだった。え、だめなの!?
だってランニングシューズはバリエーションが豊かで、サイズとカラーと履き心地で選ぶと、どうしてもそっち流れるんだよ~。ウォーキングシューズは、なんだかんだ言ってまだ種類が少ない。少なくともそこらの町の店頭には。
しかし説明を読むと、なるほどなのだ。アーチが沈み込むようにする設計と、アーチを反発させる設計。真逆だ。

あと、最初から最後まで繰り返し言ってるのが「50歳を境目に意識を変える」。
靴も変える。歩き方も変わる。

> ラウンドの方は、お洒落だけど窮屈な靴を選んでも、あまり苦にならないことが多いのです。その結果、自分でも気づかないうちに、指先に負担をかけ続け、指先が「へ」の字状に曲がってしまいやすいのです。(49頁)

まさにこれ…!

> 手に利き手があるように、足にも利き足があるのです。[…]
> 左足のほうが偏平足や外反母趾になりやすいと考えられます。(54-55頁)

はい、私の外反母趾は左足。
つくづく、アシックスのデータ収集力はすごい。
そして私は平均ど真ん中らしい。

> この本はダイエットが目的というより、いつまでも元気に歩ける身体を作ることを目的にしています。脂肪を減らすというよりも、筋肉を増やしたい。そのためには、食前に歩いて、食事で筋肉の材料を補う必要があります。運動をした直後の身体は栄養を欲する状態になっていますから、効率よく筋肉をつけられます。(114頁)

食後に歩いていたが、そろそろ食前に歩く生活スタイルに変える頃合いか…。


> 歩数や速度、ストライドの大きさを測るなんて当たり前、かかとが左右に倒れこんでいないか、ちゃんと母趾球で蹴り出せているか、かかとの着地角度はOKか……そんなところまで教えてくれる靴が登場するのはそう遠くない未来だと思います。
> さらに言うなら、足を入れたとたん、その人の足形にピッタリ合うよう、自分で形を変える靴だって、いつかは登場するはずです。[…]
>  ただ、その日が来るまでは、自分で自分の足を守るしかない。(218-219頁)

すごい、夢のスマートシューズ。
私は子供のころ、自分が大人になるころには台所でボタン押せばごはんが出てくる時代になってると思ってたよ。食後はうがいするだけで虫歯にならないような薬があるって。
靴については考えてなかったな。むしろ歩かなくてもいい未来を考えてた気がする。どこでもドアとかね。
だけど、必要がないからこそ趣味としてのウォーキングがあるのかも。

自分の足を守りつつ、これからも歩きます。
姿勢を保って、美しく。


『極夜行前』 角幡唯介

2020-06-28 13:18:20 | 読書
『極夜行前』 角幡唯介
¥1,750+税 文藝春秋 2019/2/15発行
ISBN978-4-16-390974-5

もんのすっごく面白かった『極夜行』の前日譚。
極夜探検を描いた『極夜行』だけでも恐ろしくスリリングでドラマティックだったが、それを準備するための段階でもやはり山あり谷あり、それだけで一冊本が書けちゃうほどだったのですね。いやたしかにこれは書かなきゃ惜しいわ。

『極夜行』と『極夜行前』、二冊合わせて読むべき。

はーっ、読書の喜び、堪能した!!

中日歌壇 2020.6.28

2020-06-28 11:02:39 | 日記
二度見して三度見されることもあるフェイスシールドの妻の出で立ち  (名古屋市)川面得英

この頃の夏は連絡なしに来てお茶を出すのも忘れてしまう  (四日市市)西脇祥貴

ねんごろに淹れし新茶を飲み了へて底には若き沼地が光る  (安城市)岩間すみ


フェイスシールドは、さすがに名古屋の街中でも普通の通行人がしているところはめったに見ない。見かけたらつい二度見三度見しちゃうかも。
される側としては…。

連絡もなく、いきなりやってくる夏。
ほんとうに、傍若無人にぬけぬけと。

濃いお茶を「沼のよう」と称した友人がいた。以来、お茶を淹れるたびに「おお、沼のようだ」と思ってしまうのを止められない。
底に光る沼地。おいしいよね。

ムラサキクンシラン

2020-06-27 15:52:55 | 日記


ムラサキクンシランというのか。
ヒガンバナの仲間らしい。なるほど、このしゅっとした茎はそんな感じ。

しばらくすると、土から這い出たセミが高いところ高いところへよじ登る、その時うっかりこの茎を登ってしまって高さを稼げずそれでもそこで羽化した後の抜け殻が、この花にしがみついている。そんな季節がやってくる。