嵐は去った・・・
従弟たちは子供だけの実家宿泊を終え、自宅に帰って行った。(送った)
帰りはあっさりしたもんで、親の車の座席の取り合いをしたりしながら、さようならを言っていたような言ってなかったような・・・
とにかく、3人の子供達が帰ってしまうと実家は一気に落ち着きを取り戻した。
さくらちゃんも我慢して触られまくる必要もなくなり、何よりおじいちゃんといっくん、伴侶はずっと行きたかったらしい夜釣りに向かった。
女たち(さくらちゃん含む)はのんびりと過ごし、疲れをいやす。
彼らが帰ってきたのは翌日のお昼前であった。
少々疲れた顔の男達である。
おじいちゃんが上手に魚をさばいた後、少しだけいっくんにさばく練習をさせてくれる。
鱗とりは基本の基本。
向きなどちゃんと教えてもらって、ここまでは順調。
さて、包丁を使ってさばく事に。
そうなると一気におっかなびっくりのいっくんである。
左手のビビり具合におじいちゃんの指導が入る。
大きな魚をさばくのは難しいが、小さな魚もまた難しそう・・・
退屈なこいちゃんは従弟と作った泥団子のグレードアップにいそしむ。
さくらちゃんは魚をさばくおじいちゃんといっくんの周りをウロウロ。
自分も美味しい物にありつけることを期待しているのか?
魚が終わったいっくんは、たき火で泥水を焼いて遊んでいた・・・(お玉は勿論泥遊び用)
なんて気持ち悪い事をやっているだ、と思いつつ泥なんて焼いたことがないからどうなるのか不思議で、不覚にも皆で見守ってしまった。
晩御飯は釣った魚などでお寿司を。
これが意外と美味しくて、みんな夢中でお寿司を(セルフなんで)作る。
刺身の身はぷりぷりでやっぱり美味しい。
こいちゃんは特に刺身が好きなので本当に幸せそうに刺身をほおばり、おじいちゃんたちも目を細めた。
つかの間のチャージも終わり、とうとう翌日からは自宅に帰る。
楽しくて美味しい実家を去りがたい気持ちになりがらも、また日常が始まるのだ、と覚悟をきめるのだった。