小学一年生集合

いっくんが幼稚園から帰るなり、
「Sちゃんのうち、わかるで！」
と色めきたっている。
バスのコースであるSちゃんのうちが判るので、遊びに行きたい、としつこい。
こいちゃんがいっくんに向かって
「AOちゃんに『結婚できない』て言われたから、今度はSちゃんにするの？」と聞いている。
なーにを言ってるんだか、と思い苦笑していると、いっくんもいっくんで
「うん、そうやねん」だと。
本当に、どんな幼稚園生だか…。

しつこいいっくんにしぶしぶ付き合って、3人で自転車に乗りSちゃんの家目指してでかけることに。
と、玄関のチャイムがなったので行ってみるとこいちゃんと同じクラスのNちゃんが「あそぼー」と来てくれた。
いっくんがどうにもとまらないので、Nちゃんを連れて行くことになった。
自転車を走らせていると近所の公園にお友達がいるのがわかり、こいちゃんはNちゃんを連れて友達と遊び始めた。

いっくんの道案内で進んでいくと思いを寄せる（？）Sちゃんちに見事についた。
「良く覚えていたね～」と褒めてやると、いっくんはそれで満足したらしく、公園でまつこいちゃんのところにすぐ引き返してくれたから、単純なモンである。
公園に帰ると、何やら子供が増えており、ワイワイと騒いでいる。
どうやらこの時間、同じ小学校の子供達が集まるようなのである。
こいちゃんは友達ばかりに囲まれてすっかり嬉しくなり、夢中で遊んでいる。
いつも休み時間に一緒に遊んでいる子達までいたので、帰りたがらず大変であった。

いっくんは女の子達に囲まれて楽しそうであった。
が、しばらくしてやってきた男の子3人と知らず知らずのうちに合流し、自転車のペダルをこいでタイヤをフル回転させ、そこに砂をかけて砂煙を舞い散らせるという、実に迷惑な遊びにふけった。
いつも家では見せない、友達に囲まれて嬉しそうに一緒に遊んでいるこいちゃんやいっくんを見られて楽しい気持ちであった。