ビジネス本・自己啓発本☆読書日記

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「日本はスウェーデンになるべきか」:高岡 望(PHP新書)

2011年03月29日 | 日記
高福祉、高負担のスウェーデンという国に
憧れつつも、日本も倣うべきか。
以前から少しだけ疑問に思っていました。

本書では、この高負担、高福祉のからくりを
国の政策としてどうあるべきかという観点よりも
スウェーデンの国民性や生活習慣の観点から詳しく説明しています。
参考文献、引用データがたくさん挙げられている点でかなり安心です。

スウェーデン人の
横並び意識が強い、内気でシャイという国民性は
日本人にとって身近に感じられますが
自律した強い個人、規則に基づく組織力を備えた国民性という面は
必ずしも日本で大切にされていることではないような気がします。

特に、インパクトが強かったのは
「規則に基づく組織力」です。

一見すると、そんなことを重んじていては面白くなさそうに感じられますが
実は、理にかなったものだということが分かります。

スウェーデンでは常に
人にやさしい規則をみんなで考え
決められた規則に必ず従うことによって
無用なトラブルを避けることを心掛けているそうです。
自然環境の厳しい北国で、効率的に生きていく術ともいえるものです。

このような国民性、環境があって
はじめて、高負担、高福祉が成り立つのです。

日本においても
制度をすぐにでも導入したらよいというものではなく
自律した強い個人、規則に基づく組織力を
どのくらい受け入れられるかによることだということが分かりました。

で、表題の
日本はスウェーデンになるべきか。

スウェーデンのようになるべきではあるけど
地域内、家族親戚内での助け合い、
建前うんちくの強い日本の社会では
当分の間は、無理。

というのが、私の考えた答えです。

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