(神もどき) 亀ひさしぶりだな
(ちゃらんぽらん亀) あっ 神もどき様!
(神もどき) 私のことはもう忘れたのかな?
(ちゃらんぽらん亀) いえ そんなことはありません
(神) かって あんなに私と対話をしていたのに
お払い箱なのか?
(亀) そんなことは
(神) 私の娘(神もどきちゃん)とばっかり話をしているではないか
私はいつでも出演出来るように 楽屋で出番を待っている
なのに お呼びがかからぬ
どうしてなのじゃ
私のこと嫌いになったのか
私に飽きたのか
私に恨みでもあるのか
私のこと畏れ多いのか
私がまぶしいのか
私の出演料が高すぎるのか
それはそうと 生ビール一杯くれんかの?
(亀) は、はい?
(神) 楽屋は暑いんじゃ
特に今年は節電で うちわしかないんじゃ
(亀) 心頭滅却すれば火もまた涼し ではないんですか?
(神) お前も知ってるように 私は神の国学校を中退していて
その技法を学んでいないのじゃよ
(亀) そうでしたね
思い出してきました
永遠の今 一本槍ですもんね
(神) そうなのじゃ
どうじゃ
もんじゃ
(亀) ・・・ 神もどき様
(神) なんじゃ
(亀) お聞きしてもよいですか?
(神) 何なりと
(亀) 命の源とは何なのですか?
(神) 亀よ!
(亀) はい!
(神) 今は夏じゃ
(亀) はい
(神) なので その問いは涼しくなった秋にしてくれんかの
(亀) はい?
(神) 人に法を説く場合
(亀) はい
(神) その人にわかるように法を説く
(亀) はい
(神) わかるな
(亀) それなりに
(神) よろしい
人の質問に答える場合 その問いに答える適した季節というものがある
わかるな
(亀) なんとなく
(神) 私としては 命の源とは何かという問いは秋にこそふさわしいと
思っておるが
じゃが せっかくのお前の質問だ
答えることにする
(亀) はい ありがとうございます
(神) 質問をもう一度言ってくれ
(亀) はい 命の源とは何ですか?
(神) 亀よ!
(亀) はい!
(神) しかと心して聴くがいい
(亀) はい!
(神) 命の源とは
(亀) はい
(神) 言うぞ
覚悟はいいか?
(亀) はい!
(神) 命の源とは
(亀) 命の源とは?
(神) ギンギンに冷えた
生ビールじゃ!
枝豆とかもあると もっといい
(亀) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(この人とは縁を切ろう)
(神) 亀よ
(亀) は、はい
(神) 生ビールは まだか?