みなさん、鏡は好きですか？
いい年して言うのもなんですが、しまうま、大きな鏡が
怖いんですよね。
ええ、小さい時から。
化粧は専ら卓上ミラーで顔だけ映してやってます。
どこが怖いかと言うと、自分の周りの空間に何か映り
そうで、それが怖いんですね。
三面鏡なんて絶叫物です。
一応、我が家にも姿見はあるんですが、まったく使い
ません。
買わなきゃよかったわ（汗）。
でもね、別に怖い思いした、とかいうわけじゃないん
ですよ。
ただ、なんだか嫌いなだけ。怖いんです。意味なく。
更にただね、しまうまの友達がね・・・・・ふふふっ。
全寮制の高校だったんですけどね。（←いきなり始まる）
ある冬、酷い気管支炎を起こしたそうで、病気の生徒専用
のお部屋で１週間過ごしたんですって。で、あともう１人
同級生の女子生徒がいて、まぁ、そこそこ楽しかったらし
く。２人でゲホゲホ言いながらおしゃべりして過ごして
いたそうです。
そんなある夜。
珍しく夜中にトイレに行きたくなったそうで。
そしたら、隣のお布団から(和室だったそうです)同級生
が、そーっと、
「・・・・・ね、トイレ行きたくない？」
と偶然にも聞いてきたそうで。
えー、あたしもー。
じゃー、一緒にいこ。
と言うことで、揃ってトイレに行くことになったそうです。
その寮はまぁ、どちらかと言うと古い木造の建物で、廊下
とか暗いんですね。
気持ち悪いね～とか言いながら、トイレの手前まで来て、
２人の足は止まりました。
実は。
トイレの手前に嫌な場所があるのです。廊下の両方の壁に
古い水道がついていて、そこに５枚ずつくらい鏡が貼って
あるんですね。
もう、なんとも気持ちが悪い。
明かりは窓から斜めに差し込む街燈の光だけ。
もともとそこは嫌な噂がいろいろあったそうです。
なので、せーの、で二人で走ってトイレに駆け込んだそう
です。
気持ち悪いね、ここー、とか言いながらの帰り。また鏡の
前に来ました。早く通り過ぎたいのに、やはり足が止まり
ます。
さっきなんともなかったし、大丈夫よね。
と今度は歩いてそこを通りました。
すると。
ふぅっ・・・・・
と女のため息のような音と、生ぬるい風がどれかの鏡から
吹き付けてきたらしいのです。
ひっ！！
思わず足を止め、何故か同時に同じ鏡を見る２人。
そう。
そこは、５枚の合わせ鏡が
ある場所なんですよ。
その１つの合わせ鏡の中に視線が吸い込まれる２人。
恐怖のあまり、声が出なかったそうです。
延々と鏡が映りあい続ける合わせ鏡。
その中には２人が映っています、延々と。
その中の一枚に。
髪を振り乱した女が。
一枚にだけ。
後は、あんまり覚えてないそうです。何とか部屋に戻って
朝まで怖くて怖くて眠れなかったそうです。
別に、詳しい言い伝えめいたものがあるわけではないそう
です。
ただ、あの鏡のとこ、気持ち悪いよね、
とだけ、言われていたそうです。
だから彼女の部屋、今でも鏡が無いんですよ。
ふふふ・・・。
もちろん実話ですよ。
怖かったですか？
ふふふふ、合わせ鏡、しちゃだめですよ。
では、また明日です。
