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夏期講習 フレッシュアップ古文 応用講座

2008年08月17日 | 連絡事項など
みなさん、こんにちは!
5日間お疲れさまでした。

フレッシュアップ応用講座、第五講『篁物語』の問二(b)について、授業でふれられなかったことを補足しておきたいと思います。

「いとけうとくなかりけり」の現代語訳です。

まず「けうとし」。
これは授業中にやった「うとし」と同じで、意味は「疎遠だ」。

次に「いと」の訳語をご確認ください。
「いと」は「たいそう」ですが、この(b)のように「いと」の後ろに「打消」が呼応する場合は「それほど~ない」と訳します。
ここは「いと→なかり(形容詞「なし」の連用形)」ですから「それほど疎遠ではない」と訳すことになります。

最後に過去の助動詞「けり」がありますから、全体で「(二人は)それほど疎遠ではなかった」。
ストーリーの展開を考慮に入れて意訳すると「(二人は)それほど疎遠ではなくなった」と訳してもいいでしょう。
「男」と「女」が深い関係になった、という意味ですね。