鼓太郎のつぶやき

伊那谷で和太鼓を打ちながら暮らしている鼓太郎のつれづれ一口メモ

僕のお気に入り②

2008年09月21日 01時28分23秒 | Weblog
 4年ほど前に、ひょんなことから、元島田の神輿を、朝の6時から夜の8時くらいまで担いだ。元島田のみこしの担ぎ方は、本格的な江戸神輿で、掛け声も「セイヤッ ソイヤッ」となかなかかっこいい。また担ぎ方も男の色気があって、あんなふうに担いでみたいものだとつい思わせてくてくれる。

 ここのところ、何かとその日は演奏などが重なり、いつも祭り当日、地区の皆さんが昼食を食べているときに太鼓演奏をしに行くのが恒例だった。

今年は、演奏後に90分だけ担げる時間があり、2年前に作っていただいた元島田のはっぴ(衿名に「吟遊打人 塩原」と染め抜かれている)をはおりながら、左肩に懐かしい重みを感じた。

重い。なぜこんなに重いものをみんなで担ぐのか。
しかし、頭を真っ白にして何かにすがりながら全力を尽くすという時間はなんとも
心を再生するのだ。

 みんなで担ぐっていなぁとおもう。
太鼓も、みんなで打てたら素敵だもの。

来年は、再び身と心を清めるためにも、元島田の神輿を再び朝から晩まで担ぎたい。

黙して耐える。

2008年09月19日 02時21分17秒 | Weblog
 ある人が言った。僕は83歳まで生きるそうだ。死に様は、道場で大太鼓の稽古中に、大太鼓の前にうつぶせに死ぬ。頭の毛はすでにほとんどなく、おでこにキューピーのように白髪がちょこんと生えているらしい。

 中学のときから、死ぬときは前のめりだと思い続けてきたから、うつぶせに死んでいるのは嬉しい。

 今日の今日まで、なぜこんなにあくせく生きてきたのだろう。これでもかと思うほどスケジュール帳を埋め、うんうんうなりながら毎日を生きる。

 人に仕事を預けよと訓告を受ける。その通りだ、預けて生きる姿勢こそ本道だ。
預けられる人とどれだけ出会えるか、それが、今後の僕の器の大きさかもしれない。

 いいのだ、裏切られても。
 いいのだ、うちのめされても。
 
 正直に拍手と歓声を送り続けてくれる、熱い観客が、またエネルギーをくれるから。

僕のお気に入り①

2008年09月14日 01時35分39秒 | Weblog
 この店は、ラーメンを主体にしたチェーン店だが、高森町に出来て足掛け3年になるだろうか。
 その濃厚な味と、思い切り庶民的でエネルギッシュな店舗デザイン(視覚だけでなく、メニューデザインや通じている理念みたいなもの)が僕にあっていたのかもしれない。
 ラーメンに蜂蜜をかけて食べる流儀に出会ったのは初めてだった。また、味噌ラーメンの味噌には、飯田市の味噌「松岡屋の味噌」をことさらに使っていることも南信州ならではの和太鼓にこだわっている自分としては、好感が持てた。
 そして、ここで立ち働く人のエネルギーと前向きな雰囲気が何よりも僕を救ってくれた。
 外食産業系のレストラン等で、マニュアルどおりの接待を受けることがあるが、そこに、働いている人たちの思いが反映していない接待は、なんとも味気なく、そして寂しい。バイト君であろうと正社員であろうと、そこで立ち働く意味を知っていて、どんなサービスを提供し、どんな思いを受け取ってもらいたいかを自分の腹から発せられる人は本物だ。
 おいしい料理は、僕らの演奏曲であって、料理を提供するのがサービスではなく
料理を提供することを媒体に、どんなサービスを提供したいのかということが大切で、そこに一本筋が通っている店がはやるのではないだろうか。

 御花泉との稽古終了後、よく立ち寄っては、松岡屋味噌ラーメンを食べていたところ、店員さんから声をかけられた。
「あのう、大変失礼なんですが、以前からご利用していただくたびに、気になるお客様でして、何か、音楽などおやりになっていらっしゃるんですか?」
「そうですか。僕は和太鼓の演奏をしてまして」
「和太鼓?地元のグループか何かで」
「いえ、実はそれが仕事なんです」
後は、一緒にいた御花泉さんたちが説明してくれたように思う。

 それから3日もたたないうちに、じゃげなから電話がかかってきて、お店の1周年記念で店内で演奏してほしいと。

 その後、狭い店内をわざわざそれように直してくれ、僕も始めてのラーメン店60分和太鼓ライブがあった。
 僕の大太鼓一人打ちに、店長が相当感動してくれたらしく、(店のラーメン茶碗が振動で落ちないかひやひやしたが)それ以来、来店すると必ずギョーザやそのほかのサービスがあるようになった。

 ここでは、完食する(スープまで飲み干す)と、どんぶりの底に「完食ありがとう!チャンスあり!」の文字がある場合は、会計終了後、レジの人とじゃんけんをし、勝つとポイント券をくれる。1枚なら煮卵トッピング無料。3枚ならラーメン1杯無料と枚数によって特典が受けられるのだ。

僕の来店はほとんどが、閉店間際。道場で10時30分頃に稽古が切りあがると、時々立ち寄る。

 夜の胃袋には相当負担をかけているのだろうけど、気がつくと立ち寄ってしまうのだ。
 いつものラーメンを注文するとSちゃんが、明るい声で調理場へ注文してくれる。「だいぶお疲れの様子ですが、忙しかったんですか?」など、さりげないフォローがほっと息をつけさせる。

 僕にとっては、翼の休めどころだ。
ぜひ、訪れてみてほしい、「麺場 じゃげな 高森店」。