14時46分発~パンドラの函を開けて

3・11以来、自分の中で変わってしまった何かと向き合いながら短歌を作り、書きつづる。それが今の自分にできること。

マズローの欲求段階説

2013-05-28 00:54:43 | 日記(3・11以後・バレエ・映画・芝居)
このところ食べ物についてよく書いているせいか、
急に、アメリカの心理学者マズローの欲求段階説を思い出した。


最近は自己実現理論とも言うようだ。

人間には5つの欲求があり、

1 生理的欲求(Physiological needs)
2 安全の欲求(Safety needs)
3 所属と愛の欲求(Social needs / Love and belonging)
4 承認(尊重)の欲求(Esteem)
5 自己実現の欲求(Self-actualization)

がその5つ。

この5つの階層がピラミッド型の図形で説明されいるのをご覧になった方も多いだろう。

        マズローの欲求段階図

わたしはこの図があまり好きではない。
現実をちゃんと説明できていないからだ。

この図で行くと、わたしなど、いつも第1の段階でとどまっている原始人ということになる。
美味しいもの食べたいな、でもお金ないし……

美味しいものを食べたいという欲求が満たされないと、
自己実現への欲求がわかないのかというと、そんなことはない。

先日見つけたお店の広告にもあったように、
「ちゃんとした食事」はもっとも安上がりなコスメというではないか。
爪をせっせと磨くより、「ちゃんとした食事」をした方が、きれいな爪になるかもしれない。




しかしこのお店でランチを食べるとすると、1000円かかる。
いつものお弁当屋さんの3食分だ。
どこかの出費を削って、特別な日のランチにしなければならない。

金持ちは金持ちなりに美味しいものを食べたいだろうし、
貧乏人は貧乏人なりに自己実現したいと思っている。

だれしも、この5つの欲求を持っているが、
自己実現の達成の仕方も千差万別なら、欲求の強弱も違うだろう。

生まれや環境、あるいは自分の「使命」など、
人生にはいろんな要素が含まれているからだ。

しかもそうした欲求は、
意識の中でこのように階層的に積み上げられているわけではなく、
モザイクのように入り乱れ、
二重螺旋どころか、5重の螺旋を描いて、心の底にある。

これが実際の心のありようではないだろうか。

この5つの欲求の「やりくり」が楽しく感じられなければ、果てしない渇望と、
「飢餓の地獄」に落ちることになる。

そんなわたしこそ、偉そうなことは言えた柄ではない。
「目」はまぼろしを見て地獄に落ちたがる。


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