今昔写真 後記

奈良今昔写真のホームページを作成した時のお話

1946年東京オリンピック 聖火リレー奈良区間最終走者

2023-10-12 20:18:21 | 日記

2020年東京オリンピック(実施は1年遅れ)に向けて、国内の聖火リレーが予定されていた。

これに向けて、報道各社は前回オリンピック関係の写真を捜していた。

当館の今昔写真の中に、上記の1946年東京オリンピックの写真があり、使用依頼があった。

問い合わせの時は、単なる一枚の記録写真であったが、写真撮影者に許可を求めると次の話があった。

この走者は高校生で、写真撮影者は学校の恩師であった。

奈良県の聖火リレー最終区間で京都との県境で、その日はあいにくの雨で沿道には全く人がいない寂しいところを走っていた。その時、カメラを持って待っていてくれた学校の恩師の姿を見て元気づけられた。

その時の写真です。自分のトーチに火が付いた瞬間、「命が宿る思いがした」とのことです。

先生、生徒共にご健在で、この話を放送局にしましたら急遽取材に来られ、写真の現場で二人が再開された様子が放送されました。  (NHK BSテレビ 平成30年(2018) 放送「聖火のキセキ」)

 


悲しい再開(昭和32年の写真)

2023-10-12 17:15:50 | 日記

今昔写真WEBに多数投稿していただいているF氏の写真。

今昔写真WEBをはじめて間もない頃、情報館で写真展を開催した。その時の一枚の写真。

F氏は昭和30年代の「ならまち」の写真を撮り続けていた。定点写真で、時代風景を写しこむため人物を入れたものが多かった。

たまたま、展覧会に来られた方がこの写真に妹の姿を見つけた。家に帰りお母様に写真の事を話され、翌日親子で来館された。

お母様はこの写真を見られ、写真の前で号泣された。

若くて亡くされたお子様の写真だったそうだ。

後日、F氏はこの写真をお母様に進呈され、喜んでいただいたとのことです。