2020年東京オリンピック(実施は1年遅れ)に向けて、国内の聖火リレーが予定されていた。
これに向けて、報道各社は前回オリンピック関係の写真を捜していた。
当館の今昔写真の中に、上記の1946年東京オリンピックの写真があり、使用依頼があった。
問い合わせの時は、単なる一枚の記録写真であったが、写真撮影者に許可を求めると次の話があった。
この走者は高校生で、写真撮影者は学校の恩師であった。
奈良県の聖火リレー最終区間で京都との県境で、その日はあいにくの雨で沿道には全く人がいない寂しいところを走っていた。その時、カメラを持って待っていてくれた学校の恩師の姿を見て元気づけられた。
その時の写真です。自分のトーチに火が付いた瞬間、「命が宿る思いがした」とのことです。
先生、生徒共にご健在で、この話を放送局にしましたら急遽取材に来られ、写真の現場で二人が再開された様子が放送されました。 (NHK BSテレビ 平成30年(2018) 放送「聖火のキセキ」)