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U-NEXTで見放題になっていたこの作品を見ました!以前、YouTubeでティーザーを見て気になっていたんですよね。他のタイドラマにはない魅力を持った作品です。
全8話。以下、ネタバレしています。
前情報ほとんどなしに見始めましたが、後で調べたら、このドラマ、アメリカの舞台や映像で活躍している演出家の作品とのこと。
なるほど、今まで私が見てきたタイドラマとはテイストが違って見えます。
まず、映像が良いです。しんとした、そして森の湿度と程よい光を感じる画が続きます。美意識というのか、衣装や食器などの小物に至るまで作り手のこだわりが感じられる作品です。
そして、このドラマはいわゆるBL作品ではありませんね。哲学的な会話劇のように思えました。
主な登場人物は三人。
その中で最も若いウェーン役のPondくんが良かったです。☺️元Nadao所属だったとのこと。私は初めましての役者さんでした。(多分)
彼は、非常に複雑なものを抱えた青年の心情を最初の登場シーンから演じています。(役を生きています!)どのシーンをとっても揺らぎがないんですよ。適切な熱量を保って演じ続けています。タイの若い役者さんて、凄いですね!🇹🇭才能の宝庫なんだな……。😌
Pondくんの技量や熱演に比べると、大人の俳優さんたちが、ワタシ的にはちょっと物足りなかったです。💧ビジュアルとかはお二人とも素敵なんだけれどね……。意外にタイって、大人の役者さんに力のある人が少ないのかな??日本ならこういう舞台劇みたいな、【ガッツリお芝居】みたいのが得意な俳優さんって何人もいるよね。そういう凄い人たちの胸を借りて、若手が瑞々しい演技で立ち向かう…みたいな形がよくあるパターンじゃない?でも、この『180 Degree』ではちょっと違って見えたんだよね。むしろPondくんが引っ張ってる感じもしたなー。
まあ、母国語ではなく、字幕で見るしかないお芝居なので、わからないけれど……。どうなんだろ??
ストーリー自体はそれほど新しさを感じないものでした。なんとなーく、想像つく感じ?😅(半世紀以上生きてくると真新しい物語なんて、そうそうお目にかかれないw)
亡くなった親の、若かりし頃の秘密とか、古い写真の中の人物に恋をするとか……。
それでも、その相手が同性というところが新しい点でしょうか。
そんで、このドラマ、何かが起きそうで起きないの!イメージカットはもの凄く意味深なんだけど、そうそうふたりの距離は縮まらないし、ちょっと焦れったい感じもします。💦
でも。
5話でぐっと引き込まれました(ここまで我慢できるかでこのドラマ、合う合わないが決まる😉)
インの独白シーンです。過去について話すところ……。
人と人との関係性を変えてしまう言葉。口にした瞬間、未来が良くも悪くも変わってしまう言葉……。一歩踏み出すことで得るものと失うもの……。
これは男女間でもあるものだけど、同性間だと更に重いものになるんだよね。
BL作品なら軽やかに乗り越えてしまうものを、このドラマではより現実に寄せて繊細に描いています。
インの過去や今の気持ちは、あまりはっきりと描かれず(回想シーンはなく彼の語る台詞がすべて)、観た人の解釈に委ねられる点が多いと思いました。様々な見方の出来る作品です。
個人的には、インは今でもウェーンの父を愛している(当時はプラトニックで終わったけれど…)、ウェーンに対する気持ちは父性愛に近いもの、として捉えています。最後のハグでそう感じたんだよね。背中のさすり方が恋情ではなかった……。どうでしょうか?
そして、このドラマ、映画でも良かったかもしれませんね〜。🤔あるいは舞台で見てみたいかも。全8話のドラマの尺にするためか、やや冗長に感じる場面もありました。特にお母さんのターンw。(すまん💦)ひとり親ならではの子どもへの愛情も、物語に必要な描写だとわかってはいるんですけど、ちょーっと長かったかな。😅
そして、注意点がひとつ。ちょいちょい目にするイメージフォトはあくまでイメージです。☝️直接的なエロスは描かれないので期待してはいけませんw。
それなのにPondくんも、イン役のNikeさんも、謎の良い体……。🤭
🌲 🌲 🌲
森の中のロケーションも、素敵な家も、避暑に行った気分になれますね。
暑い夏にぴったりかも?
そして、Pondくんの歌うOSTはこちら↓(彼、歌も上手なんですよ😳何者?)
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