日頃より、誠心館秋田塾ブログへお越し頂き有り難う御座います。
秋田県地方は、4月から例年に比べると寒い日が続き大型連休までその寒さは続きました。
少しずつ暖かくなってきましたが、寒暖はまだ激しいままです。
今日まで、自然と共存する生活を主に題材としてブログを更新しておりますが、農業研修期間も終わりに近づきこれから新たな方向を決める時期になりました。
2年間、新規就農の準備を進めてきました。しかし、生活環境の変化で農地は多少の目処はついていましたが、国からの制度などを受けるにあたり、現在の私ではその条件を満たしておらず、資金や当面の生活費などが大きな課題となっています。
農地の確保は長年掛けて行う事が必要で、何も知らないよそ者は、農地としてはかなり不利な土地を使う事になり、結果的に生産する作物の成長が悪くなってしまう事もあるからです。
新規就農は、生産する作物により準備資金や借入金に大きな差がでます。
トラクターなどの農機具、ビニールハウス等の育苗施設が必要となり、それなりに大きな資金が必要となります。
自宅には倉庫兼納屋等も必要となり、これらの条件を満たす事は、現在の私には困難な状態です。
また、新規就農者で私と同じ時期に来た人が不正受給を行ってしまった事もあり、交付金の審査基準が厳しくなってしまった事も上げられます。
百姓を生業とする事は、地域社会に入る事が前提となります。家の近くに農地があるのが絶対的な条件となります。
直ぐに田んぼ畑の様子を見に行ける距離が重要となっているからです。それだけ生産する作物を観察し水やりや温度調整などが重要な日常業務となるからです。
移動距離が長くなれば、それだけトラクター等の回送する時間もかかり、軽トラック等の燃料も多く消費する事になります。
わかり切っている事ですが、里山での米百姓の新規就農を様々な事情で断念した事もあり、専業での新規就農以外の方向も今は考えております。
この事から、もう一度振り出しに戻りやり直すか、新たな方向に動くかの岐路に立っています。
今は、両方の可能性を見ながら、協力者の皆様に相談をしつつ、今後の方向性を決める予定でいます。
さて、研修先ではメロン等の育苗が終わりを迎え、週明けには最後のメロンをハウスに定植する作業を行う予定です。
大根、カブ、らっきょ、たまねぎ、にんにく、長ネギ、メロン(ハウス・露地)、スイカ、カボチャ、長ネギ、長いも、こぼう等の生産を始めています。
新たに販売用の苗(接ぎ木茄子、接ぎ木きゅうり)の栽培なども行っており、農業で短期間で収益を確保する為の実験的な事も行っています。
昨年は殆ど面倒を見る事が出来なかったブルベリー畑も、今年は貴重な収入源として畑を整備しました。
私は研修生なので経営や生産計画の詳細はわかりませんが、より堅実に収穫を上げ収入を上げる方向で事業計画を組んでいるようです。
農園の主たる作物は長ネギです。
メロン、スイカ、かぼちゃの収穫が終わる8月のお盆明けくらいから、12月の雪が降る前まで収穫を行い、その後2月中旬程度まで保管したものを出荷する予定です。
広さにすると約1町2反歩(1.2ha)ほど、これを全て手作業を収穫しますので、長期にわたり計画的に収穫する必要があります。
長ネギを収穫するコンバインのような機械がありますが、約400万円ほどの投資となり、それを回収するには2町歩以上の生産をしなくては元が取れないと教わりました。
今月中に、全ての長ネギの定植作業を終える予定ですが、寒さが続いていた為に最後に種まきをした長ネギの成長が大幅に遅れてしまっています。
自然と共存する百姓は、その時の天候や気温に生産している作物の成長具合が左右されてしまいます。
新たに、年末向けに長いもとごぼうの定植と種まき作業も行いました。
ごぼうは、きりたんぼ鍋の具材として長ネギを出荷していますが、ごぼうも周辺農家から買い付け出荷していました。
今回は全て自前でやるとの事です。
ながいもは、2年物の高い種芋を使い、実験的に栽培を行うとの事で、生産の状態が良ければ来年は本格的に行うと予想されます。
少しの期間ですが、農業技術の取得というよりも、心得を少しだけ学ぶ事が出来ました。
1年間学んだだけで独立して自前で良い作物を生産する事は難しいのが現実です。
現在の家の周辺の先輩農家の方々からも、出荷できる品質の作物を生産する事ができるまでは、どこかで働きながら学んだ方がより確実だという助言も頂きました。
新規就農しても、生産した作物が売り物にならなければ、唯の浪費になってしまいます。
日本の百姓は、その土地で生産する技術を伝承する事により成り立ってた産業である事が、このような事からわかりました。
これは、農業研修や新規就農へ向けて色々と取り組んだ結果始めてわかった事です。
これより、当分の間ブログの更新を停止致します。
新しい方向性が決まり、少し落ち着いてから再開をする予定です。
それまでお待ち頂ければ幸いです。
宜しく御願い致します。