別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン15 けじめ感想4

2021-09-16 20:04:16 | シーズン15

第4話 作家チャック、再び

というか、ベッキー、再び!

バンカー内。サバゲーみたいになっている。
ワイルドな髭ジェディーンが淡々と敵を倒す。壁を背に倒れてるのケッチ?
ジェンさんアクションカッコいい…!
座って死にかけているのはベニー! 「もう無理だ。向こうで待ってるぞ」 こと切れる…。
下っ端悪魔を痛めつけて問うディーン。「あいつはどこだ」「意外と近くにいる」 
「意外と近くにいるだろう」 邪悪な笑みのサム。
悪サムは異次元のボビーもジョディも殺したらしい。ディーン「悪魔の血に操られるな。戦ってくれ」
黒く変わるサムの眼。首をかしげただけで、ディーンを殺す。
ジャレちゃん邪悪ハマってる…

当然ながらの悪夢。サム飛び起きる。
ノロノロ行ったキッチンでは、兄貴が朝のベーコンタイム。
お前の食いたがってたベジベーコンだというディーン。メリケン、またけったいなものを(^^;
「ベジタリアン美女が食うようなもんは、俺みたいな肉食系男子が食うもんじゃねえ」と言っていた兄の言葉を逐一覚えていて、逐一突っ込むサム。
使い方を間違えてると言うが、ディーン本来の意味でも肉食系だろ。最近ご無沙汰っぽいが。
ロウィーナは覚悟の死だと言う兄に、そんなの気休めだと答えるサム。やはり参ってる。
ディーンは狩りに誘い、気がすすまぬサムを引っ張り出す。
サムが食うと、フツーのベーコンw

ハイスクールで女生徒がバラバラ死体でみつかった件で、学校に聞き込みに行く兄弟。
サムが副校長と話していると、息子が出る試合が、亡くなった生徒の追悼式で延期になることを抗議に来た夫婦。イエール大からスカウトが来るという。
取り合わない副校長とサムの皮肉に、不満げに退散。

ディーンの方は、遺体から犯人がヴァンパイアだったことを突き止める。
サム「奴らは血を吸うだけで、死体を切り刻んだりしない」
いや、以前のシーズンで人肉食ってた設定あったよな!?
そうこうしてる間に、またひとり女生徒が攫われる。
サムはまた普通の生活に思うところがあるらしい。うらやむというより、人々を守り続けるだけの自分たちの人生を考えている。

パパと二人の息子が湖へ遊びに行こうとしている。ママはなんとベッキー。
笑顔で送り出した先にたたずむ男、チャック。
捨てられた恨みもあり、冷たく突き放すベッキー。だが他に行くあてがないと哀れっぽいチャックに、仕方なく家にあげてあげる。優しいよな。
立派で心地良さそうな家。SPNの非公式グッズをハンドメイドサイトで売って大人気。
以前の自分は暴走してた。本の中のサムが好きだったと気づいたベッキー。ファンフィク作家としても売れている。
「洗濯物を干したり雑談したり。みんな結局そういうのを求めてる」
「怪物の方が受けるよ」
女子オタと男子オタの差(チャックは公式だが)
ウィンチェスター兄弟と決裂して、書くべきものがなくなったと消沈しているチャックに、幸せな結婚をして素敵な夫と可愛い息子二人のママになったベッキーは、あなたは必要ないとキッパリ。
しかしあまりにも抜け殻なチャックの様子に、書くことが生きがいなら、ただ書くのよとアドバイスする。

死んだ子はチアリーダーで、さらわれた子はそれを継ぐはずだった。ディーンはマスコット・ビーバーの着ぐるみ生徒に聞き込み。またなんか食ってるが、学校行くと学食か購買は絶対利用する兄貴。
次にチアリーダーが回ってきた女子と、殺された子の彼氏ビリーが話している。やってきた母親が連れて出る。母親はさっき抗議に来ていた女性。
そこに兄弟が聞き込みに来る。三人目のチアガールが犯人のヴァンパイアだと予想していたが、彼女は歯の矯正をしていた。キバを出せない上に金属。この子は無罪。

ビリーと両親はもめていた。人の良さそうな父親は、キツい母親の言うがまま。
しかし父親が洗っている手は血だらけ…。そして地下室には攫われた女の子が縛られていた。
乗り込んできた兄弟。女子を助けに行くサム。父親と対峙するディーン。
しかし母親が銃を向けてきた。

あれこれやり取りしたあげく、ベッキーにハッパかけられたチャックはやる気をとりもどしてしまう。
チャックの新作を読むベッキー。褒めてくれるがチャックは不満。正直な感想を求める。
危機感が足りない、恐怖が欲しいと言うと、チャックの人相が変わる。
「では恐怖をあげよう」 再びベッキーのPCで打ち込みだすチャック。

あんたがヴァンパイアだと父親に言うディーンだが、サムは息子のビリーがそうだと見抜く。
ヴァンパイアに襲われて変異していたビリーは、恋人のスージーとデート中に、我慢できずにスージーの血を吸ってしまっていた。
苦しんでいる息子のためなら何でもすると言う父親と、兄弟を殺して庭に埋める、それですべて上手くいくと悪鬼の形相の母親。だがビリーは、「好きな子を殺した。また同じことをする」
自分が怪物だと認め、犯人として逃げたことにして、兄弟と一緒に行くと言うビリー。
人気のない森の中でひざまずくビリー。ナタをもって構えるディーン…。

チャックの修正版を読んで顔色が変わるベッキー。酷すぎると愕然としている。
「スーパーナチュラル最終回。表紙はウィンチェスターと刻まれた墓石。ファンは喜ぶぞ」 チャックはご満悦。
こんなの希望がない。許されないわとベッキーが叫んでいる間に、夫のロッドが帰ってくる。
ベッキーの目の前で彼を消すチャック。二人の息子も消されてしまう。
「心配ない。死んでいない。遠くへやった」「私は神だ」
涙ながらに訴えるベッキーも消すチャック…。
「なんでもできる。私は作家だ」

インパラの兄弟。ディーンはやる気を取り戻し、ジャック、おふくろ、ロウィーナのためにも狩りを続ける、チャックが消えて自由になったと言うが。
沢山の人を失って、考えるだけで息をするのも苦しい、自由になれた気がしないと言うサム。

家族を消した家でベッキーのラップトップに、新たなストーリーを打つチャック。
満足気な彼のそばで、揺れる兄弟のフィギアドール。

 

 

神か、最初に罪を考え出したつまらん男さ

 

正真正銘、まさにゴッドオブクズ。さすがスパナチュの神。まぎれもなく奴さ

まずはお久しぶりのベッキー! シーズン7でサムに一服盛って妻の座をせしめた回から8年もたったんだね~。悪魔が渡した媚薬をどうやってサムに飲ませたのか。ホットサンドメーカー殴打で気絶させた巨体をどうやって別荘に一人で運んだんだ、などベッキー実は怪力かの謎が残った回(笑)
瘦せっぽちだった彼女も少しふっくらして、落ち着いた奥様に(落ち着いてはいない)
二人の息子と素敵な旦那様がいて、ミニチュア販売はかなりの収入みたいで、ファンフィク作家としても売れっ子らしい。まさにヲタク女子の夢をすべて体現したベッキー。

とりあえずサムと離婚後(笑)も、ファンフィク活動は続けていたんだね。でも現実に向き合い、セラピー受けて良い男性に出会い結婚し子どもを授かった。さほど時間はかからなかった模様。上の息子は6,7歳くらいに見えた。兄弟を産むところがベッキーの執念を感じる(^^;

そんな順風満帆な日々に、神が現れてすべてを奪うって、どんな皮肉な話かよ。
スーパーナチュラルの神と付き合ってたという、たぐいまれな勲章も消え果てた。ただこれ、今まで『ウィンチェスター兄弟に関わった者は、みんな悲惨な最期を遂げる』という伝説というか風評が、実はチャックがすべてやってたということになり、兄弟は悪くない、すべてクソ神の仕業ということになったのはいいのか悪いのか。
ベッキーの本音の批評により、チャックの新たなバッドエンドが生まれてしまった。でも彼女は悪くない。あそこで放り出さずに、親身になってアドバイスしてあげた。そんな義理はないのに。ウザいところはあれど、頑張り屋で根は気の良い女性。まさか書いたことを現実化できる相手とは知らなかった。
遠くへ飛ばしただけだとか言ってたが、どこよ。南極とか、家族みんなバラバラに別な所に飛ばしてたら、子供たちはどうなるよ。戻って来れても、もう元の幸せな家族に戻れるとは思えない。
恩を仇で返す、なんて神に言う言葉じゃない。しかしチャックは下の下の下のクソ野郎だ。
悪意より、究極の気まぐれと我儘。というか、創造したのはすべて自分なんだから、何をするのも自由だと思ってる。
さすがアマラは見抜いていたね…。

上の特大赤文字は、往年の名作漫画『コブラ』の、主人公コブラのセリフ。
アニメを少し見たことがあるだけで、アニメにこのセリフがあったかは知らないんだが。
結構有名なセリフで色んな所でネタにされてる。コブラはルックスは三枚目で(実は整形した元は超イケメン)、女好きのおチャラけ野郎。だけど男臭くてシビアな人生観でニヒル。カッコいい。アニメの主題歌も名曲。

兄弟の方は、狩りとしてはさほど複雑でもない。犯人のビリーが自分のしたことの責任をちゃんと自覚できる子だったのが、逆に後味が悪い悲しい結末に。
「子供はいないね。息子のためにはなんでもする」と言った父親。兄弟を殺してでも息子に普通の人生を与えたかった母親。
恋人を殺し、もう血への欲求は抑えられないビリーが、普通の人生なんて望めるはずもない。
それでも息子が望んでいたイェール大に行かせてやりたい、何とかなるはずだと思うのは親のエゴでしかないし、女の子たちの親の気持ちを考えられないのかよとも思うが。
もう他のことは気が回らない絶望感からの行動でもあったんだろうね。サムは「こんな町では子供が行きたい大学にけないくらいで世界の終わりだ」と言ったけど、実は本当にそれまでの普通の人生がくつがえされて、元の世界に戻りたいがあまりの必死のあがきだった。
犯人であり当事者であるビリーだけが、もう無理だとわかってた。

あんたたちと一緒に行くと言ったビリーは、正確に自分がどうなるかわかってたと思う。もう人を襲わずにはいられない。それを見逃すとは思えない。そんな運命を受け入れた彼は、絶望もしてたんだろうけど、やはりそれなりにちゃんと育てられたんだね。教育ママ、ステージママに見える母親と、言いなりの父親に見えたけれど、一人息子は立派に育てた。あの二人もこの後、辛すぎるよね…。

大切な人たちを失い続け、怪物を狩るだけの人生。狩りは天職だと考えを改めていたサムは、また絶望感にさいなまれてる。こんな人生をかけて、救った人々から感謝もされず、彼らは平凡な日々をありがたくも思わず過ごしてると。
ところがそう見えたビリーと両親こそが、怪物によりすべてが失われたことを知る。ヴァンパイアになる前に助けられたら、なっても血を吸う前なら救えたかもしれないが、それは兄弟の責任でもないし手が及ばない。

ファイナルシーズンはかなりの不評も受けたらしいけど、通してサムの中の「生きることへの意味」の再考を見せるシーンがさりげなく入れられていて、これはかなりの伏線になってるんだよね。
ビリーの首を刎ねるのは、当然のごとくディーン。ああなってしまった以上、サムだってやれただろうが。
兄は自分がいる限り、弟に心情的に辛い役目を渡さない。そこも泣ける。
ラストまた、兄が上がれば弟が落ちるになってましたが、サムが「自由になれた気がしない」というのは、傷の痛みを通じてチャックの存在を感じてるからかもね。冒頭の悪夢はその証拠。

しかし目を細めた邪悪なサムって、多くのファンの性癖をくすぐるだろうな(笑) ジャレが上手いんだまた。正直、ルシファー本人よりよっぽど怖いぜ。でも私は、今のベッキーのように日常の兄弟フィクが好きですw 弁護士サムと整備工ディーンとかさ。鉄板よ。ここらファンガールの好みをまたメタフィクションしやがって(メタトロン関係ない) まあベッキー自体がファンへの皮肉というかパロと言うか…。

冒頭の髭ディーンの肉弾戦。ジェンセンも本当に動きがすごいよね。ベニー役のタイさん、あのシーンのためだけに出てくれたん? そしてケッチに見えた男性は違ったのか…?

この回はジェンセンの監督。なので兄弟の活躍は少し。それなりに画面には出てたけど、やはりベッキーとチャックのシーンがメインだった。
何度も書くけどシーズン5でのスパナチュ・コンベンションの回が大好きだった。兄弟とは似ても似つかぬ兄弟コスが溢れる中、その中でもイケてない部類の二人組が、普通の人間ならではの恐怖を乗り越えてみんなを助ける手伝いをしようとするところ。「サムとディーンならそうする」
猪突猛進ベッキーと気の弱いチャック。けれどここぞで気概を見せて男をあげ、ベッキーときめきw
あれはサムへの妄想と違い、ちゃんと恋だったよ。気弱な男が見せた男らしさに惚れたんだから、別に現金ではない。二人のカップルは良かったと思ったのにな。

でもロブの、いきなり怒りをにじませて表情を変える演技はさすがだと思う。
なので仲良し中の人たちのフォトを貼っとくw

 

ロブとエミリー。この撮影のときだね。かわゆすv

 

 

 


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