江戸時代の話である。
〇〇藩に殿がいた。バカ殿だった。だから家臣は殿を「バカ!」と呼びたかった。しかし呼ばなかった。非礼の極みで即刻打首になるからである。そこで何と呼んだか。「殿!」と呼んだのである。
現代の話である。
〇〇市に教育長がいる。バカ教育長である。だから部下も議員も教育長を「バカ!」と呼びたい。しかし呼ばない。非礼の極みであり名誉棄損になるからである。そこで何と呼んでいるか。「教育長!」と呼んでいる。
どんなにバカであろうと、そのバカを「バカ!」と呼んではいけない。蔑意を込めて職名で呼ぶのがよい。そのためにこそ職名がある。
十三歳前後の小中学生なら分かるだろう。
学校の先生を「バカ!」と呼んではいけない。が、バカを「先生!」と呼ぶのは全然かまわない。
教育長を「バカ!」と呼んではいけない。が、バカを「教育長!」と呼ぶのは全然かまわない。
だろ?