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井草幼稚園 ブログ*零れ話つづれ織り~ こぼればなし・つづれおり

炊き出し…どたばたの…

震災後のいわきで、いち早くあちこちで炊き出しをしていたインド人マスターとコックのいるインド料理店がありました。聞けば、マスターの日本人の奥様は、義妹(弟の奥さん)と小学校卒業を間近にした6年生の一人娘さん(姪っ子)を、津波で亡くされ、そのせめてもの供養のために、持ち出しで炊き出しを続けているとのことでした。
スポンサーと段取りと手伝いを請け負うので、別の場所でも炊き出しをしてくれますか、と尋ねたら、「喜んでやらせてもらう」とのお返事。

早速、3カ所の避難所を回ってスケジュールを聞いたところ、まず東小学校の体育館では「夕食に温かい白いご飯だけは配給の用意があるので、カレーがあると有り難い」とのことで、まずそこでやってもらい、翌日は中学校で行うことになりました。

そこへ、知人でいわき在住の女優・小沼さん(←去年のTV
『JIN~仁』に花魁役で出ていました)から、福島のローカル番組で一緒にパーソナリティを担当しているなべやかんさん、そのほか芸人さん2名をプライベートで呼んでいるので、東小での炊き出しに合わせ、激励にトークをさせてもらえるか、と設定を頼まれました。炊き出しのお手伝いを一緒にやって頂くことも提案し、チャリティーイベントが終わったやかんさん方と市民ホールで待ち合わせ、東小へ来てもらいました。

さて、やかんさん同行の芸人さんは「ワハハ本舗」の方で、赤ふんどし一丁で、
それはそれは下品な芸なのです。
日中、駅ビルでのイベントでやっているのを一度見たのですが、まさか、避難所でそれはやるまい。第一、市の職員さんには「なべやかんさんが激励トークをします」とだけ言ってあって、まさか一緒に来るとは思わなかったのです。

が、そのまさかが当たって避難所でそれを演ったのです。静かにしたい人もいるのに強引な「客いじり」はなんということだ!!と、激しい抗議を覚悟していました。実際、もしテレビでそんな避難所での一コマを目にしたら、私もかなり憤慨したと思います。

ところが、そこがライブの持つすごみで、体を張った彼のパフォーマンスは意外にも好評でした。キレイごとのいたわりや励ましの言葉を言わないのにも好感を持ちました。
素顔はとても紳士的で、炊き出し配膳も積極的に手伝って下さり、避難所の人から段ボールのリビングルームで手厚い歓迎を受け、一緒にカレーを食べていかれました。料理屋さんと私は先に撤収したのですが、やかんさん方のほうがいつまでも残ってみんなと食事を楽しんでいました。私も楽しい時間でした。

炊き出しは一見派手ですが、たったいち避難所の、わずか一食分に過ぎませんので、全く大したことはありません。
ですが、水を一滴も使わないタマネギだけの水分で作った、ウコンたっぷりの本場インドカレーには心がこもっていました。
ボランティアの方々(遠くは長崎からも!)、前線で奮闘されている市の職員さん方にも味わっていただき嬉しく思いました。(…でもわずか一食分です)

本当は、焼き鳥で熱燗の「炊き出し」が一番やりたいのですが、避難所でアルコールはトラブルのもとなので禁止されています。あの4月下旬でもかなりの寒さが続いた中、熱いお酒を切望した方がどれほど多くいたことでしょう。 
↓写真はやかんさん他。首に掛けた黄色いレイは、この日の昼間慰問に来たスパ・ハワイアンズのフラガールズの置いていったお土産で、避難所の子供たちが芸人さんにかけてくれたもの。


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