建築物衛生法における水質検査を行う時期として、夏場を思い浮かべる方が多いと思いますが、
それはこの消毒副生成物が6~9月にかけて検査を行わなければならないから、そのようなイメージをお持ちだからではないでしょうか?
その時期に検査を行うのは、夏場に消毒副生成物が生成されやすく、またこの物質が基準値を超過した時に人体への影響を与えるリスクがあるからです。
消毒副生成物は夏場に生成しやすく、健康影響にもかかわるものだということはご存知だと思いますが、その具体的な生成過程や、どういう健康影響があるのかについて、再度整理してみたいと思います。
下記に大枠を記します。
<生成過程>
①消毒用塩素剤中の塩素と有機物が反応して生成(クロロ酢酸や総トリハロメタンなど)
②添加した次亜塩素酸ナトリウム中にもともと不純物として存在していたり、長期間や高温下での貯蔵により生成(塩素酸や臭素酸)
③水中の有機物とアンモニア等、塩素との反応により生成(シアン化物イオン及び塩化シアン)
<健康影響>
発がん性や血液に影響
特に生成過程がわかっていると、その対策もわかってきます。
これらについて、当社発行資料ザ・ナイツレポート「KR(08015):建築物衛生法の消毒副生成物について」に分かり易くまとめています。
是非、適切な水質管理にお役立てください。
次回、第3回では、3年ごとに行う検査、つまりは地下水を給水に利用されている場合の検査の話を致します。
楽しみにお待ち下さい。