パンがないならばお菓子を食べればいいじゃないの.

2005年06月29日 23時40分51秒 | カテゴライズ不可
某京都ローカルの雑誌…のバックナンバ…で, (恐らく京都在住の)某デザイナ氏が「放置自転車」に憤っておられた. 氏曰く「景観を損ねる」「自転車のスピードでは見えないものが徒歩ならば見える」. ありきたりで且つ物事の見方があまりにも一面的であり, とても「デザイナ」の物言いだとは思えない.

ええ, 確かに自転車が大量に放置されているのは「景観」を損ねます. そんなことは解っているのである.

恐らく氏は…どの程度の「デザイン」をしているのかは全く知らぬが…経済的には自転車など使わずともよいような地位の人間なのであろうが, 年がら年じゅう「徒歩でゆっくり」などと呑気なことを言っていられる身分ではない人間も沢山いるのである. 自動車など持てない人間も沢山いるのである. タクシーなどもってのほかという人間も沢山いるのである. ならば電車で, などと言っても最寄りの駅まで自転車以外の選択肢が事実的に無い人間も沢山いるのである. バスもタダではないのである. 駐輪場も悲しいくらい整備されていないのである. 整備されていても辺鄙な場所で, しかも有料なのである. 京都というのはそういう街なのである.

特に学生が多い京都という街には, こういう「経済的に余裕がない」人間がとても沢山いるのである. 自分は充分に金を持っているのか知らないが, そういう人達の生活の実態を知ってか知らずか「景観を損ねる」から自転車に乗るななどと安易に言うのは尊大に過ぎやしないか…少なくとも「自転車を利用せねば生活に支障を来す」人間が山のようにいることを考慮した上で発言すべきだろう. ましてや「徒歩だからこそ見えるものも」あるから自転車に乗らずに歩け, などと悠々自適な人間にしか実現不可能な娯楽的提案をされても困るのである. ワタクシはそんなによろしい身分ではございません, と平身低頭謝るしかない.

とにかく, 放置自転車に文句を言うのならば同時に駐輪場を整備してください. もしくはバスをもう少しまともに使えるものにしてください. 「(便利な自転車も)とめる場所を間違えてしまうと, 周りの人々に迷惑をかけてしまいます」などと説教をたれるならば, 同時に「間違っていない場所」を教えてくださいお願いします.


ちなみにこの「プロフィール欄に肩書をずらずらと並べているデザイナ」氏. 撤去自転車の山を見て「この日の天気のように私の心も思わず曇ってしまった」.
ド素人の私でも恥ずかしくなるようなこんな凡庸な表現を「デザイナ」が使ってもよいものだろうかと貧乏人が勝手に心配している次第.

今月のオススメ. (2005年6月の巻)

2005年06月28日 00時35分06秒 | (笑)
blogの更新自体が滞りつつありますが, 今月も勧めます. 誰が何と言おうが勧めます. 今月は今さらながら,

シティボーイズミックス PRESENTS NOTA ~恙無き限界ワルツ~.

実は私, シティボーイズの舞台は, 実際に観覧することはもちろん, 映像として観ることも未経験だったのである. まさに「食わず嫌い」状態. いや別に嫌いだったのではないのだが, きたろう, 斉木しげる両氏の「あざとい」笑いに対して, 積極的に受け入れたいという欲求が起こらず, さらにそんな我が道を行くボケ二人に対して大竹まことの冷静なツッコミが効果的であるとは思っていなかった…まあそこまで筋道立てて避けていたわけではないですが…のである.

ただ, 今年に入ってから, バナナマン, おぎやはぎあたりの「東のコント舞台」にハマっていた繋がりでずっと気になってはいたので, とりあえず観てみたのが一番最近の, YOUも参加したこの"NOTA"のDVD.

参りました.

全体としては, 思っていたよりも遥かにオーソドックス…もちろん極めて良い意味で…で解りやすい笑いである.
大筋はとことんまで練りこまれているのに対し, それを組み立てる部品となる細部はきたろう, 斉木, そして中村有志とYOU, 早月女ケイ子が好き勝手にやっていて, それでいてそれらの「好き勝手」さ加減が, 中心の筋に滑らかにまとわりついている. こんなことは演者全員のセンスと力がかなり高くないとできない芸当であろう.
さらに大竹まことはと言えば, 冷静なんてとんでもない, 取り乱しっぱなしで豪快にツッコみ, 時には中村有志とともに全体をまとめつつ, 時には「好き勝手」の方に回るという活躍っぷり.
数本のコントは微妙な関係で繋がり, 全体として大きな一本のコントにもなっている, というスタイルも絶妙である.

シティボーイズの舞台は中毒になる, という意味が, このDVDを一本見ただけで理解できたような気がする.

ちなみに, Amazonのレビューを見ると, 「シティボーイズ通」の方々にとって, このDVDの編集は, 音が悪い部分があったり, 著作権がらみでモザイクがかかったり音声を差替えて字幕になっていたりといった部分がお気に召さないようであるが, 初体験の私にとってはそんなことは些事も些事, 全く気にならなかった. さらに言えば「アシ◯」にモザイクがかかっていたのは, 余計に面白味が増していたのではないかとすら思うのである.
あの内容を「編集」だけで星一つか… シティボーイズ道は深そうである.

参考URL:
シティボーイズミックス PRESENTS NOTA ~恙無き限界ワルツ~

ネタもないのでまた.

2005年06月18日 01時01分01秒 | (笑)
かつてはネタ中心だった某お笑い番組を見てみたら, 芸人が真剣な顔をしてお歌を唄っておりました. 切なすぎて死にそうです.

と思ったら, たむらけんじ登場. この時間帯にたむらけんじとはなかなかラディカルであるなあ, とちょっと見直しつつ油断していると, 急成長若手のホープ「オリエンタルラジオ」登場. やっぱりこの人たち, 僕には10秒耐えられません.
そして, ジョヴィジョヴァとかを楽しんでいたようなスタイリッシュなメトロポリス人たちにとっては, たむらけんじよりもオリエンタルの方が「面白い」のであろうなあ, と田舎者は鬱屈とした気分になるのでした.

ええ, 構いませんとも. ナウな人達がなんと言おうと, 僕は宣言し続けます. 僕にとっては「オリエンタルラジオよりもたむらけんじの方が数百倍面白い」(ていうか, 僕のような田舎者にはオリエンタルに面白さの要素を微塵も感じられない)のです.

これって特殊な感性なのだろうか…

「私立中入試算数 問題文に問題あり あり得ぬ設定多数」

2005年06月12日 17時14分36秒 | 科学とコンピュータ
(産経新聞6月12日)私立中学の入試の算数の問題が「現実では起こり得ない物事」を扱っている, と数学教育の専門家が私的している…この人は確か入試の悪問を指摘する新書を書いていた人ではなかったかと思う.
例えば, 「40%の食塩水」が登場したり, 六角形の折紙をあり得ない方法で「折った」と書いてあったりするらしい.

数学…「算数」などと言っているが, こんな「お受験」でやっているのは「数学」に近いであろう…というのは, 用意・想定された「仮定」から正しい推論過程を経て「結論」を得る学問である. ならば, 問題文が用意する「仮定」が現実問題として正しいか否かなど, 実は関係ないのである. 例えば「40%の食塩水」と言われたときのこの「食塩」は数学的には何ら意味を持たない, と考えることもできる. とにかく「食塩水というもの」があったと仮定してみよう, と言っているだけならばその設定自体には何ら間違っている部分などないのである… とは言えやっぱり「60gの水に40gの食塩を溶かした食塩水の濃度は?」と問われて「40%」と答えるわけにはいくまい. 実現不可能な折紙を脳内で勝手にやられてその「角度」を求めろと言われても答えようがない…「そんな折り方はできない」という答えも, 出題によっては日本語として成立しない.

ただ, 「偶数匹の生物Aは、一晩で半分の数の生物Bに変身する」という設定に対して「当然ながら、自然界に一晩で数が半分になる生物は存在しない」などと糾弾しているのは調子に乗りすぎなのではなかろうか.
「生物A」である. 誰も「自然界」にいるなどとは言っていないし, 「生物A」と言われて何か特定の生物を思い浮かべる人も少なかろう. さらに言えば, 例えば「狭い空間に入れておくと共食いを始めて, 一晩で個体数が半減する」ような生物がいたって全く不自然ではない. 「生物Bに変身する」というのだって, 「共食いによって成長・変態し, 呼称が変わる」という状況は充分想像の範囲内である. 確かに今のところそのような生態の生物は見つかっていないが, 自分が知らないからと言って「自然界には存在しない」と言い切る態度は実に非科学的である.
さらに言えば, 上で述べたような「用意された仮定から正しく推論する能力」を測るには, 「一般的ではない仮定」を置く方がよい. 一般的な仮定から導かれる結論は, 既に一般的に知られている可能性が高いからである. 推論せずとも結果が解るようでは「推論過程」は測れない. そして, 自然科学において, 「今までに観たこともない現象」を解析するときに一番重要なのがこの「一般的ではない仮定から推論すること」であると思うのである. 例えば今後本当にこの出題のような「生物A」が見つかったときに, その振舞いを推論できる能力が重要なのである.
つまり, 既に知られた状況ばかりを仮定していては「想像外の状況設定」に対する推論能力が養われないのである. それでもこの人は「こんな生物など知らないから数学の問題として不適切」と言い張るのだろうか?

ちなみにこの人が記事の中で言うには, この「生物A」問題, 「偶数個の赤い玉を一晩で半数の白い玉に入れ替えるといった内容にすれば、不自然ではない」らしい. 少なくとも僕には, 彼が「生物A」を想像できないのと同じくらい, 「毎晩赤い玉と白い玉をこんな規則に従って入れ換えているような人」の姿が想像できない.

(揚げ足とりですか, そうですか. この人の言い分だって充分揚げ足とりだと思うので許してください.)

ソース:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050612-00000000-san-soci&kz=soci

個人的には「人のプー」(ケンドーコバヤシ, 2003)の圧勝.

2005年06月12日 01時01分45秒 | (笑)
夏休みを前にして浦安辺りの「夢の国」のアピールが激しくなってきているようであるが, これらのコマーシャルなどを見るにつけ, 「こういうところに足を踏み入れた人間は, この手袋ネズミに一体いくらくらいの金を吸い取られるのだろう」などということばかりを考えてしまう私などは, 全く夢のない人間ということになるのであろう.
夢とは金のかかるものである.

ところで「ドラえもんはあの富士びたいネズミを怖がるのか」というのは, 認知心理学的, ロボット工学的に一考に値する問題なのではないかと思う.

レッサーパンダと缶コーヒーをいかに関連づけるか, が勝負どころ.

2005年06月12日 00時45分49秒 | TV
レッサーパンダが立った様は確かに可笑しいわけで, そんな写真を見て微笑んでしまったり, はたまた, 子供が動物の気持ちも考えず檻の周りで大騒ぎするのは致し方ないとしても, 「商品イメージ」を印象づけるべきTVコマーシャルで早速それを使おうなどという発想は, 実に短絡的かつナンセンスではないかと思うのである.
しかも, 素人がいい加減に作ったローカルCMならまだしも, 天下のJTが「缶コーヒー」のコマーシャルに話題のレッサーパンダとは, 絶望的な安易さ加減である. さすが, お国公認の「独占企業」は発想がおおらかである. もしくは, ニコチンで脳味噌の回転が鈍っているのかもしれない.

がぁおぅ.

2005年06月11日 00時30分27秒 | 科学とコンピュータ
らいよんチャンではなく, タイガーの方である. そして官九郎ではなく, Macの方である.

ようやく入れてみました10.4. 私の記憶が確かならば, 前回のヴァージョンアップ時に発生した問題は, ノートン様の御機嫌が悪くなったのと, AquaSKKの調子が悪くなった程度であり, それほど面倒なことは起こらぬだろうと思いつつも, 念のため実験機でお試し期間中である.
AquaSKKの方は全く問題なしだが, ノートン様はまたしても御機嫌斜め. Symantecのページを事後確認したところ「タイガーにしたけりゃ, 一旦Antivirusをアンインストールしてから, OSをヴァージョンアップした後, 再インストールせよ」とのこと. そのくせアンインストーラのダウンロード先は解りにくい位置にあるし, とまあ酷い. ノートン大先生の尊大っぷりにも困ったものである.

とまあ, 問題らしい問題はこのノートン氏の件と, SpotlightのショートカットがEmacsのMark setとカブっていたことくらい…システム環境設定で変更…である.
Safari RSSで初体験のRSSリーダというのが想像以上に便利であることを知り, DashboardのWidgetが意外と単純な仕組であることにほほうと思い…これはつまりミニサイズのJavascript/htmlブラウザなわけですね…, 珍しくデヴェロッパ向けのドキュメントなどに目を通してみて簡単に実験してみたり, 一方で, 実は一番期待していたAutomatorに肩透しをくらったり…これも問題といえば問題かもしらん…, と楽しんでいるのだが, 今, 新たに大きな問題に気づいてしまった. それは,

このブログのタイトルがヘンな明朝になってます.

もちろん, ブラウザ側の問題だろうから…cssを確認してもどこがおかしいのか解らない…みなさまには解ってはいただけないだろうが, 今までゴシックだったのに妙な太字の明朝になってしまってとても格好悪いのである. どうにかならんもんでしょうかねえ.

「パスワードは校長名=生徒が中学のネット侵入-同級生200人の成績入手・北海道」

2005年06月05日 02時01分33秒 | ニュース
(時事通信6月4日)中学生が学校のPCをクラックして生徒の個人情報を入手していた, というお話. パスワードが校長の名前だったらしい.
さて, そのクラッカの生徒の台詞が

情報管理の甘さを指摘したかった

以前あった某文化庁長官の甥の台詞をそのまんま真似しているあたり, 実にガキっぽくて切ないわけである. もしくは見方を変えれば, 某甥の発想が実にガキっぽかったということが証明された, とも考えられる.

「セキュリティ管理の甘さを指摘するために実際にクラッキングしました」などという言い訳によってクラック行為が正当化されないのは, 「社会における, 殺人の物理的抑止力の甘さを指摘するために実際に人を殺してみました」などという言い訳が通用しないのと同様である, などと同一視するのは無茶でしょうか?僕にはそれほど違わないように思うのだが.

特に計算機関連のセキュリティに関しては, 実際にモラリティが完全に欠如した人間が存在し, 想定される被害が甚大であることから, どれだけ慎重に整備しても慎重になりすぎることはないし, それを怠ったことによる被害に対しては管理者の責任が問われるのは致し方ない. ただし, 最も悪いのは依然としてクラッカの側であることは明白であり, 「セキュリティが甘いから」が計算機をクラックすることの正当化にはならないことは, さらに明白である. その辺を勘違いしている人間が…子供に限らず…多いのではないか, と思うのである.

ソース:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050604-00000838-jij-soci

今月のオススメ. (2005年5月の巻)

2005年06月03日 00時52分16秒 | カテゴライズ不可
遅ればせながら, 5月分. 今月は, 文房具,

Pelican "ペリカノ・ジュニア"

である.
八割くらいの方が, 何だそりゃ, と思ったことだろうが, これ, かのペリカンが作っている「子供用万年筆」である. どんな感じのものか, は下の参考URLを見ていただきたい…日本で手に入るものは, キャップが白く, グリップがグレー, ともう少し落ちついた印象のデザインである.

チープなプラスチック製の胴軸とキャップ, ラバー製のグリップに, 「名前シール」が標準添付, お値段は千円程度, と全くもって「子供用」なのだが, そこは天下のペリカン, 書き味は感動的になめらかで気持ち良いのである.
お手軽万年筆としては, Watermanのクルトゥール・ライト・ソフト, LAMYのサファリを試したことがあるのだが, 書き味としてはこのペリカノ・ジュニアが最高である…但し, クルトゥールとサファリは「細字」, ペリカノは(おそらく)「中字」相当なのでフェアな比較ではないかもしれない.
値段もペリカノの方が他の二つよりも, さらに一段下である.
ステータスシンボルとしての高級な万年筆ではなくて本当に日常使い倒せる万年筆が欲しい, 高価な万年筆は恐くて使えない, という方にはこのペリカノ・ジュニア, 本当にオススメである.

難を言えば, やはりその「お子様向け」全開のデザインと, コンバータが使えない(と丸善の店員は言っていた)ということくらいだろうか.

ちなみにインク, はLAMYのブルーブラックがオススメ…というか, 僕は好き…なのだが, LAMYのカートリッジがペリカノ・ジュニアで使えたりするのか, はまだ試していない.

参考URL:
http://www.pelikan.com/en/docs/pro_viewall.php?aid=182&cid=1&fid=2&sid=126