若気の至り

日々反省です。

始まりの終わり

2009-05-25 22:48:54 | 日常

留学中いろいろとまじめに考えたことを書き留めていたんですが、だらだら書くと新書1冊分くらいの量になりそうなのでいずれ自費出版することにして、ここには書きません。
が、一つだけ。
競争のない社会に未来はありません。
日本と米国の差は広がる一方で、このままでいいんでしょうか。
世界第2の大国として今後も栄え続けることに間違いはないと思いますが、現状のままでは1番にはなれません。絶対。


心から、何一つ悔いの残らない留学生活でした。
本当に楽しかったです。
あと3歳若ければ、本気でこの大学に出願していました。
もちろんそれは叶わぬ願いなわけで。
正直、直感と世間の評価だけで選んだ大学。
でも1年半前のその決断に、一点の後悔もありません。
本当に、楽しい思い出ばっかりで。
アントニオ猪木さんの朗読で有名な、道という言葉。

この道を行けば どうなるものか
危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せば その一足が道となり その一足が道となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ

まさにこの言葉通りの留学生活でした。やってみれば何とかなります。
アメリカで学びたいという漠然とした思いは高校時代からあって。
その時は特に行動も起こさないまま、周りと同じように日本の大学に進学して。
2年生の6月、キャンパスのパソコンルームで時間つぶしていた時に偶然見たTOEFLのサイト。
軽いノリでその場で申し込み、8月の試験で結果が出て、11月に留学決まって。
あの時躊躇せず、本当に良かったです。
人生どう転ぶか分かりません。
選考に通ったものの不安だらけで、渡米前は異国で生活する自分が想像できませんでした。
いざ来てみれば、何とかなるものです。
初めて1人暮らししてみて、今更ながら親の役割の大きさにも気づかされました。

日本人であることが凄い誇らしくて、それは留学前も今も、そしておそらく今後も決して変わらないんですが、あえて。
アメリカが大好きです。ここで生まれてたら面白かっただろうなと思います。
友人と喋って、ご飯食べて、飲んで、楽しくて楽しくて。
高校時代を凌駕するほど楽しいことなんて二度と訪れないと思っていましたが、それに匹敵するくらいの楽しさで。
でもやっぱり言葉の壁や育ってきた環境の違いを感じて。
こんなに楽しいのだからこそ、生まれた時からこの環境だったらどんなに面白かったんだって思ってしまいます。
最も、こう思えるのも帰る場所があるからなのかなという気もしますが、よく分かりません。

すべてが不安に満ちていた8月。
オリエンテーションでの言葉に嬉しさを感じたと同時に、重さも感じて。
それから自分なりに走ってきたつもりです。
こんなに様々な感情を経験した9か月は初めてでした。
ぼくが弱冠情緒不安定気味なことを差し置いても、貴重な経験です。

数え切れないほどの人と知り合い、多くの友人を得て。
親友という言葉はあまり好きじゃないので使いませんが、気の置けない仲間と呼べる貴重な存在も何人か得て。
日本と米国、欧州。
友人たちとはばらばらになりますが、二度と会えないわけじゃありません。
ネットを通じて毎日でも連絡取り合えます。
でも。
正直もう一生会わない人の方が多いと思います。冷静に考えれば当然です。
あの別れが一生の別れだったことを知っています。
希望に満ちて、胸を張って留学生活を終えますが、下を向けば涙がこぼれ落ちる気がします。
この瞬間が永遠に続けばいいのになんてくだらないことを感じてしまい。
漠然と米国に住み続けたいということではなく、かっこ悪いこと言いますが、交換留学生という何の責任もないモラトリアムを満喫し続けたいというのが本心です。
最高に自由かつ責任のない立場は、もう経験できません。
なんだかんだで学部生と院生の違いは大きいので、学部で留学できて本当に良かったです。

この5月で卒業し、社会に羽ばたく友人もたくさんいます。
思い出に浸るのは今日までにして、ぼくも前に進みます。
始まりの終わり。
おそらく人生の4分の1が終わりました。
この留学生活で抱いた様々な感情を胸に、自分自身に勝ち続け、みんなに勝ちたいです。



今はただ、鴨せいろ食べたい。