木漏れ日を浴びて

山やクライミング 時々 お散歩♪

完全なるオーバーグレード

2011年07月17日 | 瑞牆

蒼天攀路。瑞牆の小ヤスリ岩にあるmax 5.12bの3ピッチからなるマルチルート。
ショートルートのmaxグレードを超えたマルチに行っても良いのかなぁ.......
って良いわけないじゃんそれは重々承知しているけど、期熟した時に行けない悲しさも知っているだけに悩む。全ピッチリードしてもらう可能性大なことを了承して頂き、行くことにした。
とりあえずビレーとルートを抜けること。鐙用のスリングとダックを持って、いざ出発


最初の核心は、小ヤスリ岩に辿り着くこと。野生的本能(方向的な勘)が乏しい私(達)にとって結構大きな核心で、正面壁までは行ったことがあるので大丈夫だと思う。問題はその先の未知の世界。


ガレ沢から見た小ヤスリ岩


トポによると、正面壁手前の分岐を右に進み、ルーフボルダーの前を通って、きたない岩をかすめ、その先にあるらしい。
勘がないだけでレクリエーションは好き ルーフボルダーって、ちょっと昔だったら岩小屋と書かれて登攀対象になってないよね~とか発見もあるし そして、辿り着いた小ヤスリ岩。


蒼天攀路の2P目(ワイドクラック)と3P目(カンテ~頂上)

お昼を過ぎ、お腹が空いていたので、まずはランチ マルチを登る前は、なんとなく食べ修め。
準備をして、取り付きを探す。まきさんが全ピッチのリードを了承してくれたとはいえ、やっぱり私も参加したい。行けるか分からないけど、可能性は1ピッチ目のみ。お願いしてリードをさせてもらう。


<1P目> 5.10b 30m 1/4(私)、3/4(まきさん)
ちょっとボロボロな出だしで右往左往しながら登り、ここからクライミングというところで敗退。フェース力なさ過ぎ。少し降りてピッチを切り、バトンタッチ。

そして、まきさん。私が敗退した所は難なくこなし、実はそこからが本番。利かせるカムもボルトもなく、ランナウトしながら突っ込む。マルチに必要な要素を持っているって素敵です


1P目 ~ 私が勝手にピッチを切ったところ。左下のカム~ボルトのフェースが・・・ ~


<2P目> 5.10a 15m 勿論、まきさんリード
見ただけで有り得ない。 フォローなのに2本目のカム以降は、も~必死途中のワイドはエイドし、テラスでレストして・・・とりあえず、まきさんのいるところまで行かなくちゃ!


2P目 ~ climber まきさん ~


時間切れで、マルチのメイン3P目 5.12bはお預け。
明るいうちに懸垂して、できれば末端壁まで戻らなくちゃ

『3P目はね~。あの2本のボルトにクリップして、カンテを回り込んだ先が難しくて落ちると空中に放り出されて岩に戻れなくてナマコになっちゃうんだよ~』
ナマコ?

『ナマコってね~持ち上げると内臓が出ちゃうんだって~』
こんな高いところで空中に放り出される想像をしただけで吐き気が・・・落ちた時、失えるものなら気を失いたい。
(因みに、現在位置2P目の終了は、2枚目の写真の一番上のハング下辺りです。)


さっ 懸垂、懸垂。
ロープを抜く時、落としたロープが1P目終了より下の小さい苗木に絡まり、その木が抱えていた岩ごと剥れた。そして、引き上げている途中で成す術もなく岩だけ落下 貸切りで誰もいなくて良かった。

取り付きに降りて、荷物をザックに詰め込み下山する。明るいうちに末端壁へ。


南アルプス ~ 正面壁辺りのガレ沢より ~

末端壁で一息入れて、駐車場へまっしぐらのつもりが、思うように足が動かない。
惰性で下りながら何かず~っと喋っていたけど、何を話していたんだろう?

駐車場で荷物を降ろして、暫し放心状態に陥る。久しぶりに全快(全壊)な山&クライミングでした。
あの2P目、登れるようになりたい。

まきさん、ありがとうございました。



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2 コメント

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お疲れ様でしたー (おまき)
2011-07-20 12:39:58
私も久しぶりに全壊したなぁ・・・・。
本当に車に戻ったときは、立ってられなかったもん・・・・。

3ピッチ目、二人で取り付いて、二人して気を失ってたら面白いかも(笑)
まきさん (kiyomi)
2011-07-21 07:45:58
では、お助け棒の先をフックに替えて持参します。
もちろん、カメラもね。(笑)

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