「東京~大島方面航路の船が週末は横浜に寄港する」「横浜~東京だけでも約1500円で乗れる」
という話は以前から聞いていて、船しかも遊覧船ではない客船に乗れるのは珍しいので
「是非乗ってみたい」
と思っていたのですが、なかなか機会がなくというかなんというかなかなか乗りにいけずにいました。
ようやく今回挑戦できました。本当は寒くなる前が良かったのですが・・・。
ちなみにダイヤは大桟橋18時10分発で竹芝20時0分着。(土曜日曜のみ)
逆の竹芝発だと22時発になってしまうのでちょっとイマイチです。
中華街の辺りを見て回ってから、「あかいくつバス」で17時半過ぎに大桟橋に。
ターミナル目の前までバスが入りアクセスも楽
切符を買う時間や乗船場所まで移動する時間もあるので、少し早めに来た方がいい感じ。
(写真上)広大な大桟橋客船ターミナル。
横浜の大桟橋といえば、時々豪華客船やクルーズ客船が寄港するなど有名。
東京までの湾内航路とはいえここから船に乗れるというのは、かっては横浜勤務だったりして横浜に思い入れのある私としては嬉しいものです。
早速窓口で東京までのチケットを買うことに。
きよ「東京までお願いします」
係員「2人ですか?」
きよ「いえ、1人です」
という感じだったので、1人で乗る人は珍しいのかな?という感も。
クレジットカードは使えないという事で現金で1570円払いチケットを購入。
燃料費調整金の関係で毎月値段が変る模様(先月は1600円台だった・・)
半券に住所・連絡先の記入欄がありますが、外洋にでないからか記入の必要はなさそう。
2等席は指定席で椅子席とじゅうたん敷き区画の2種類あるものの、じゅうたん席の方は満席。
椅子席の券になるものの、上のデッキに出たり空いていればじゅうたん席の方に乗るのも自由。またカレーなど軽食なら船内でも食べられる。
との事でした。
以前に乗船した人の体験記などによると「横浜から東京まで乗る人は珍しく、自分1人だったり、いても5人ぐらい」「いかにも船マニアのよう」
のような記述でしたが、この日は読売旅行の団体客がバス2~3台分ぐらい入っていて、おばさん軍団で盛況。
「自分1人だけ」というのも少し期待していたんですが・・・
切符売場にも「東京湾夜景クルーズ・土日のみ」「かめりあ丸 X'masクルーズ」という案内も掲示されていて、知らずに観光で大桟橋に来た人にもPRしています。
また東海汽船の公式サイトにも「お勧めコース」として載っています。
ショップを覗いていると、案内放送が流れたので乗船口である1番ゲートに向かう事に。
ゲートから外のデッキに出ると、ちょうどこれから乗る「かめりあ丸」が接岸するところ。
この船は神津島を朝10時30分に出発して式根島・新島・利島・大島を回りようやく横浜に到着。
大きさ的には久里浜金谷の東京湾フェリーと同じぐらいかやや大きいぐらい?という感もしますが、いかにも「船」という形をした船体です。
ちなみにこの船は自動車航送をおこなわないので、細かい分類ではフェリーではなく貨客船と呼ぶらしいです。
船といっても普段は遊覧船ぐらいしか乗る機会がないので、こういういかにも「船」という雰囲気の船に乗れるのは希少です。
大桟橋18時0分到着-18時10分出発の予定ですが、5分ほど早着でした。
到着次第、係員数人で小さな移動式のギャングウェイをセットして、下船客が続々と降りてきます。
周囲にいたツアーの人たちが移動し始めたので、私もスロープの連絡通路を通り下階に。
すれ違った下船客の初老のおじいさんとツアーのおばさんの間で
老「あなた方はこれから何処に行くんですか?」
おば「東京の竹芝ですよ。あなたは何処から来たんですか?」
老「ハワイ帰りですよ。ハハハハ・・・・」
というなかなか上手なやり取りが・・・。覚えておかねば
団体ツアーの人たちに混じっていよいよ乗船する事に。
船首側では船のクレーンを使いコンテナを降ろしています。
乗船したところはDデッキなる(乗客が入れる中では)下から2つ目の階層。
前の人たちの後をついていく形で船内の階段を上りつつ、一番上のAデッキまで上がります。
階段は急で「いかにも船」という感じ。
Cデッキの案内所の前のスーペースに釣り客らしい一団が毛布を敷いて座っていたり横になっているのが、いかにも伊豆諸島から来た船。という雰囲気です。
最上階のAデッキは広いオープンデッキになっています。
クリスマス期間中という事で装飾も。
本来は観光船ではないのに、広いオープンデッキがあるのが不思議な感じも・・・・。
寒くない時期ならこのスペースに椅子やテーブルを置いて座れるようになっていれば良さそう・・。
話によると、20年以上前は夏の神津島は若者が大挙として押し寄せ、男女の出会いの島だったとか。混雑で船内の席にあぶれた人たちが、こういうデッキで毛布や寝袋を敷いて一晩を過ごしたんだそうな・・。
ちなみに私のチケットは席が指定されていますが、ツアーの方の券は「2等席なし」になっていました。
「防毒マスク格納庫」という表示をした扉を発見して「むむむ!」という感じですが、三宅島に上陸する時は有毒な火山ガス対策としてガスマスクの所持が必要らしいのでその関係か・・?
さてほぼ定刻に出港。
横浜の夜景を海から眺めながらの出港です。
みなとみらいや山下公園・瑞穂ふ頭の巨大風車を海から眺めます。
写真上
ベイブリッジの下をくぐり横浜港を離れます。
港内に入るにはベイブリッジの下を通らねばなりませんが、架橋当時一番大きかった「クイーンエリザベス2世号」でも通過できる高さで設計したものの、今では船のサイズが更にでかくなり、ここをくぐれない(横浜に入れない)豪華客船もあるそうです。
ちょっと残念ですね。
写真下
レストラン船のロイヤルウィングとすれ違います。
私の乗るカメリア丸も結構古そうな感じですが、こちらはなんと1959年デビューの大阪~別府航路の船が前歴だそうで・・・。
外のデッキでよければ食事を注文しなくても乗れるらしいので、寒くなくなったらこちらも乗ってみたいですね。
食事を注文しても乗ってみたいですが、それは特別な機会にでも・・・
さすがに外のデッキは寒すぎるので、船内に入り各所を見てみることに。
2等席の他に、特2等・1等・特等などランクがあり、上等級の部屋は上階に配置されている模様。
横浜~東京なら+800円で一つ上の特2等に乗れるものの、公式サイトによると2段ベットの寝台のようで・・。一番上の特等だと約5000円で2人部屋の模様
軽食堂に行ってみると大混雑。なので出直すことに・・
セルフサービス式でした。
メニューは
マンゴーカレー800円・カレー600円・うどんそば500円・ホットケーキ600円・生ビール600円など
船内にはジュースやビールの自動販売機もあり、ジュース類は缶で120円・ビールは350ミリで240円と、標準的な街中価格。
こちらが指定された2等椅子席。
最下層で窓はなく(もしや喫水線の下?)観光バスのような座席が並んでいます。
座席幅はあまり広くないものの、夜行便にもなるからか、腿載せ?と角度が大きいリクライニング付。
じゅうたん敷きの部屋の方は、こちらも島しょ部から乗っていたであろう人たちが結構いたので見合わせました。
大島やその前から乗ってきたであろう島帰りの人たちと、私達のように横浜から遊覧船気分で乗った人たちの雰囲気の違いが面白い感じ。
設備としては他にシャワールームもありました。(鍵のかかる部屋が3室あり各室毎に脱衣所とシャワーブースが)
お手洗いものぞいてみましたが、設計の古さを如実に感じる、出来れば使いたくないような・・・。
昭和61年就航だそうで、各所に段差があったり階段が急だったり、全体的に設計が古そうなのが偲ばれます。
椅子席で休みつつ19時頃に再び食堂に・・・。
席は満員だったものの注文口はガラガラだったので、マンゴーカレー800円を注文してみました。
量は少なめで割高ですが、まぁ話の種にという事で。
上のデッキや客室に持っていっても自由との事なので、先ほどの椅子席で食べる事に。
ただ、階段が急なのでタイヘンでした・・落とさなくて良かった。
最初の一口目を口にしたら、カレーの辛さの中に甘みが。
味としては良かったです。
19時20分頃に放送が入り、竹芝桟橋での下船口は上から2層目のBデッキとの案内が。
まだ到着まで40分以上あるというのに、既に並び始める人が。
再び外のデッキに出て、夜景を眺めます。
ちょうど羽田空港沖を通過するところで、離発着する飛行機の灯がよく見えます。
手すりは胸下ぐらいの高さまであるものの、海面を見てると引き込まれそうな気がしてなんか怖いような。
船の科学館の横を通り、お台場・臨海副都心の夜景、ゆりかもめの列車などが見えます。
横浜ベイブリッジの下を通過してから約1時間半後、今度はレインボーブリッジの下を通過します。
更に汐留のビル群や東京タワーなどを望みつつ、徐々に終点の竹芝桟橋が近づいてきます。
外の夜景はきれいなものの、海風は冷たくて寒くてタイヘン。
ほぼ定刻の20時に竹芝桟橋着桟して今回の船の旅は終了です。
ちなみに竹芝は水上バスの発着する日の出桟橋とは一駅分隣り。
伊豆諸島や小笠原方面への船のターミナルです。
以前デートで来た事があるアジュール竹芝の真横なはは
その時は往復ともゆりかもめでしたが、今回は大門(浜松町)駅まで歩き。
東京タワーに向かって歩き、10分弱で到着。
20時18分発の大江戸線に乗れました。
この後は新宿に出て、箱根高速バスの最終便に・・と思いきゃ、発車40分前なのに満席とな・・。
翌日までの回数券が1枚あるのでアセアセ。最終的になんとか補助席の指定券をゲットして一安心。
もう22時代発便を増発してもいい頃じゃないかと。
ちなみに補助席はシートベルトが付いてなくて落ち着かないです
ということで念願の?横浜→東京の船旅でした。
片道約1600円と列車に較べ随分高いですが、2時間近く乗れる上に海から横浜や東京の夜景を眺める事も出来て楽しかったです。
遊覧船ではない島帰りの人たちの雰囲気の船内に、遊覧気分で乗る。というのもなかなか面白いものです。
東海汽船といえば、「セブンアイランド愛」に是非乗りたいですね。
運用を教えてもらって熱海~大島航路で乗るべきか・・・。
08/12/9 2:51UP
外部リンク
東海汽船
http://www.tokaikisen.co.jp/
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