市ヶ谷駅近くで「あさりラーメン」の昼食を食べて、次は何処に行こうかな??というところですが・・通り上に「風くるま」という千代田区のコミュニティバスのバス停を発見。
以前から秋葉原や末広町の辺りでバス停は見たことがあるけど乗ったことはない存在。時刻表を見るとちょうどいいバスがあるようなので、この機会に乗ってみることに。

私が乗った「麹町郵便局前」のバス停。
JR市ヶ谷駅から靖国通り沿いに500m沿いに行ったぐらいの場所。都営バス「九段下~高田馬場駅」の路線の一口坂バス停に併設されています。

時刻表としては、平日は9時31分から17時41分までの間に70分間隔で8本。土休日は運転間隔が広がり16時台まで7本の運転。私が乗ったのは平日の16時31分発

路線図部分の拡大。
千代田区役所を中心にした8の字状の路線のよう。
記載はないですが下車時は申告した場所で降りれるフリー降車制のようです。
麹町郵便局は左上の29番。路線図を辿ってみると、ここから乗って秋葉原のあたり(右側・10番須田町2丁目)にも行く様子。末広町駅辺りでも、この「かざぐるま」のバス停を見たことがありますが。末広町まで行ければ御徒町まで歩けるんだけど・・。
すぐそこのはずの市ヶ谷駅までバス停6個、須田町2丁目は千代田区役所を通って更に先。これを見るだけでちょっと時間がかかりそうな気はするのですが・・・。
まぁとはいえ100円なので、電車に乗るより安いし折角の機会なので乗ってみることに。

やってきたのはバス・・ではなくてこのワゴン車(ハイエース)

こちらが側面の様子(この写真は下車時に撮影)
ワゴン車なこともさることながら、知らないとバスである事が分かりづらいような控えめ?デザイン
先払いで100円払って乗ると、運転手に「どちらまでですか??」と
なので「え~~と・・・須田町・・・・で」
「須田町ですね」
なんと乗車時に下車地を申告するシステムなのカナ??ちなみに、車内放送はなく運転手がマイクを使わない肉声で「次は○○」のように案内する方式。降車ボタンのようなものも見当たりません。
私が乗る前から乗っていたお客さんは2人。どうも1人は私のように「ちょうどいいバスがあったから乗ってみた」のような女性客。
運転手「お客さんはどちらまで??」
女性客「駅だと何処にいきますかね?」
運転手「駅だと市ヶ谷駅か飯田橋駅か御茶ノ水駅ですね」
女性客「ならば御茶ノ水駅がいいです」
少しの後
運転手「遠回りして公共施設を巡回するから時間が・・御茶ノ水駅だと17時30分頃になりますよ」
女性客「・・じゃぁ飯田橋駅で」
のようなやり取りが・・
この時、経路がよく分からない私は
御茶ノ水が17時30分と聞いても、「須田町はその前、もっと早く着くはず」
とか思ったわけなんですが
しばらくの後に私にも話しかけられ
運転手「お客さん・・千代田区の色々な施設に寄るので時間がかかって・・須田町は17時50分ぐらいになるけどいいですか

のように聞かれるも既にこの時点で30分近く乗っているし、途中で降りても・・なので乗ることに。というかまだ50分ぐらいかかるなんて

ちなみに、残りの1人のお客さんは常連客のようで「いつものコンビニの先で」みたいな感じで降りていきました。
タクシーのように無線で連絡を取り合っているようで
「?号車応答願います」「どうしましたか?」「○○で車椅子のお客様の乗車があり満員です。臨時便出せますか?」「了解・・15~20分で到着します」
のようなやり取りが聞こえてきました。(細かい部分は聞き取れなかった)
ワゴン車で8席しかないけど、混雑時は臨時便をだすこともあるのカナ??

靖国通りのような広い通りを走るのも一瞬。すぐに「えっ?」という感じのわき道に入り・・
途中では、警察官が門番をしていて、歩行者はOKだけど一般車は通行禁止のような道を、顔パスのようにゲートを開けてもらい通過したり・・・

飯田橋駅近く。飲食店の並ぶ裏通りを左折しようとしているところ
色々な施設の車寄せに入って乗客を乗せたりしつつ・・・スマホの地図で位置情報を見ると、狭い範囲であっちにいったりこっちに行ったり、本当に須田町に行くのか??と思うような。
途中少しウトウト寝たりもしながら、少しずつ目的地に近づいている様子はあるよう。

駿河台の辺りでは、公共施設のビル1階の立体駐車場のターンテーブルで、乗ったまま「くるるり」と回って・・

神保町の古書店街を簡単に??車窓から見学したり・・・
聞いていた通り、本当に17時50分頃になって、ようやく「須田町2丁目」に到着して下車。
「須田町2丁目」は神田と秋葉原の間ぐらいの場所。このバスは末広町の方には行かないそうで。
市ヶ谷の麹町郵便局前から須田町まで、80分かかってようやくの到着です。まさかそんなにかかるとは思わなかったです。
yahooルート検索で徒歩ルートを検索すると、市ヶ谷駅から秋葉原駅まで約3.3キロで40分強。歩きの2倍の時間かかったことになります。
途中、短い区間で乗客が私一人になった区間もあったものの利用は盛況。途中での入れ替わりもあり、乗客定員(席数)8席で助手席以外全部埋まった区間もあります。
私より後に乗った人で100円払った人は皆無「かざぐるま号」専用の乗車証を提示しての乗車で運転手と顔見知りの人も多いよう。
客層にしてもそういった雰囲気にしろ、田舎のローカルコミュニティバスそのもの。走っている場所は東京都心のはずだけど、ワゴン車バスとその車内は、どこかの田舎町を巡回して走る福祉バスそのもののような。
ワゴン車のコミュニティバスは以前秦野市内で乗車したことがありましたが、あちらは「ワゴン車を使った路線バス」のイメージがありましたが、こちらはバスというよりも乗り合いタクシーな雰囲気??
千代田区のサイトでも
「風ぐるま(乗合便)」は、福祉施設を中心に千代田区内を運行している「乗合タクシー」です。
と乗り合いタクシーを謳っています。
途中での入れ替わりがあったとはいえ、他のお客さんも20~30分程度は乗る人も多く「色々な施設に寄り道するから時間かかるのは割切った上で『歩いたり電車や都営バスなど他の交通手段』を使うよりはありがたい。という人の為のもののよう。
以前にも東京都心のコミュニティバスとして「渋谷区ハチ公バス」や「港区のちぃバス」を紹介しましたが、あちらは「知っていれば便利なバス」でしたが、こちらは「知っていても交通手段としての利用価値は疑問」な存在。交通手段としてお勧め出来るものではないですね。(必要としている人には私が勧めるまでもないと思うので)
はとバスの「東京半日周遊」の類を正統派観光バスとするとこちらは「裏東京周遊バス」といった様相。裏というとエッチ系だったりアンダーグラウンドとかそういうのをイメージするかもですが、そういうのとは異なる、一般的なイメージとは全然違った「東京都心の中でも中心の千代田区」の姿を垣間見れるような乗り合いタクシーでした。
乗車日:2014年6月18日
2014/6/20 11:30(JST)