私はこのような言葉は嫌いです。
JR東海というか御殿場線で過去に色々とあったお陰でそもそも心象が悪い。というのもありますが、「お客様混雑のため」という放送を聞くと「お前達がこの電車に集中して乗るから遅れるんだよ
」と言っている様に聞こえてならないからです。混雑によるダイヤの乱れはそもそも混雑を予想して本数や両数を確保したり駅の停車時間を取るなどの対策をしてこなかった鉄道会社側の責任ではないのかと・・・。曜日変動や時間帯の変動があるので予測するのは難しい。という人もいるかもしれません。しかし、色々な条件・状況を予測して最良なダイヤなり車両運用を組むのが腕の見せ所でしょう。
いわば会社側の力量のなさを乗客の責任にするのはいかがなものかと思うわけです。
11月30日の夕方。私は小田急線の小田原15時48分発の新宿行き快速急行にある駅から乗りました。
その列車において私が知る中では、愛甲石田と本厚木を発車する時に車掌のこんな放送を耳にしました。
他の車両より混雑する階段付近のドアを選んでご乗車のお客様。
ご乗車になりましたら車内中ほどにおすすみ・・・・」
（2行目の部分はよく聞き取れなかった）
「ご乗車になりましたら車内中ほどに・・・」という放送は時々聞きますが、この放送明らかに1行目は余計な一文ではないでしょうか？
東海大学の影響もあってこの時間帯の愛甲石田や本厚木では混雑が激しく、乗車が終わらなくてなかなか発車できないのは言ってみれば普段どおりの光景でしょう。
そりゃ一部の車両の混雑が激しくてなかなか発車できなくて列車が遅れるのは乗務員からすれば迷惑。でしょうが、まるで階段付近の車両（だいたい５～7号車附近）から乗る人は好き好んで乗っていて、それが迷惑だと言わんばかりの口調です。
そもそも小田原から愛甲石田まで快速急行の停車駅ではほとんどの駅（鶴巻温泉以外）では10両編成の真ん中附近が便利な位置に階段があります。
また本厚木駅、この駅は一日が14万人の乗降客数を誇り小田急線では4位・他の鉄道への乗換えのない駅としては日本一という話まであるぐらいの規模の駅ですが階段や通路はというと。
メインの改札口に通じる階段がハの字型に2箇所
新宿方にある東口改札への階段1箇所
駅ビルに直結する小さい改札への階段1箇所
このすべてが4号車～9号車附近（小田急では1号車が小田原方）に位置しています。
さらに乗換駅である海老名駅の階段位置含めてみれば、もはや小田原発の電車で真ん中附近の特定の車両が混むのはもはや当然の事ではないでしょうか。
それでもなお階段付近の車両に乗るのが悪いというのでしょうか？
階段付近の車両に乗るな。という前に、他に企業としてやるべきことがあるのではないでしょうか？
階段や通路の増設が容易でないのなら、
「○号車付近は混雑が激しいので空いている後ろの方も御利用ください」
というような案内を駅側は事前にしたのか？
そもそもラッシュ時間帯・方向とはいえない時間帯で1時間に6本しか走っていないのに、編成中の３～４両といえども混雑が激しくなかなか乗車できない。
ウカウカしていたら乗る前にドア閉められてしまいそう？
という混雑が頻繁に発生していることの問題というものもあります。
それとも乗客たるものはたとえ不便であっても、どこの車両が空いているか日頃から把握し、車両によって混雑差が生じないように分散して乗るように積極的に協力しないといけないというのでしょうか？
鉄道趣味人やダイヤ研究をやっている人などの小田急に関心がある人であっても、日常からよく乗っているような縁がある人でもなければ、遠方区間呼ばれたりする「小田急線の本厚木～小田原間」の実際の状況は恐らくイメージとだいぶ違うものではないでしょうか？
実際、私も頻繁に乗るようになってこそようやく見えてきた部分というのが多々あります。多分まだまだ知らない事もあるでしょう。
いわば小田急線本厚木以遠の特殊事情。もこの話の背景にあります。
朝の伊勢原行準急の存在や10両編成の急行が頻繁に本厚木以遠に運転されていたり、小田急側もある程度分ってはいるな。とも思いますが、まだまだなのかもしれませんね。
＊＊＊＊
鉄道系サイトなどで
「ダイヤの問題・案内の問題などは、その担当者や携わった人の責任なので、それを根拠に会社批判をするのはよくない」
という意見を見かることがありますが、私は逆の考えです。
たとえ一社員の失敗や責任下によるものであってもそれは会社としての責任ではないのでしょうか。
会社内の本質的な問題に触れず人の責任で帰結したらどうなるのか？
昨2005年にJR西日本がやったことを示すまでもないでしょう。
06/12/3 22:01UP
