鉄道運行管理シミュレーションゲームの「シミュてつ」
鉄道のシミュレーションゲームというと、電車など車両の運転を模したものが多く話題になりますが、「シミュてつ」は数少ない、列車の運行管理センターの作業を体験できるゲーム。
この「シミュてつ」用の香港AEL系統のマップを作りました。
香港AELことエアポートエクスプレス(機場快線)は1998年7月の香港新空港開業に合わせて開通した、香港島内の香港駅~ランタオ島の新空港内の機場駅間の約35キロを24分、最高時速135キロ運転で結ぶ路線
これに同時開業したMTR東涌線・2005年開業のディズニーランドアクセス線の迪士尼線(支線)の3路線をマップ化しました。
機場快線とMTR東涌線は香港島・九龍半島間の海底トンネルと青衣駅から先ランタオ島内は同じ複線を共用、一見すると単純な一部複々線路線ですが、双方は使用車両・運賃体系ともに全く別で駅のホームも分離して運用されています。
機場快線はインタウンチェックイン用の荷物車1両を含めた2ドア固定クロスシート車両。MTR東涌線は通常の5ドアの通勤型電車。両方共に22~23m車の8両編成で135キロ対応。
非常に特徴的な配線・運転形態なので「シミュてつ」で再現したいと前々から思っていました。
残念ながら「シミュてつ」自体は2007年末で新規登録と公式のサポートは終了。その後は部分的に作者自身が非公式?に部分的にサポートを行い今に至っています。
ここ1~2年はユーザー掲示板の書き込みもありませんが、東日本震災時に新規登録向けチャリティーライセンス制度が行われたり、今でも根強い人気があるのは「シミュてつ」ファンとしても嬉しいところです。
私がマップを作るのは2006年頃に実験用に千葉都市モノレールのマップを作って以来の久々
(この時のマップは「シミュてつ」のファイル掲示板に投稿しています)
実は一昨年から作り始めていたのを途中で放置していたのを進めてようやく完成近くに??
2006年以来といってももう7~8年前(えっ??もうそんなに)
当時公開されていたマップ作成の参考になる情報が掲載されていたファンサイトが消滅していたりで、一から結構複雑な路線のマップを作るのは一苦労でした。
マップ編集後のコンパイルした状態の画面
左上が香港駅~右下が小濠湾車両基地への分岐
複々線区間は上側が機場快線
欣澳駅からの単線がディズニー線
機場・博覧館・東涌駅と車両基地内部
配線に関しては過去に現地ファンのサイトで公開されていた配線図を参考に一部簡略化した部分はあるものの、概ね同じように組んでいます。また駅間距離等に関しては公開されている資料が見つからなかったので、googlemapで地図と航空写真を見比べながら地図上で計測しました。
私が参考にした現地ファンサイトはすでに消滅しています。そのサイトの画像をここで公開するわけにはいかないので、配線は私が作ったマップで見てください。
その1
その2
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ここで上の画像の拡大版を見れます
配線についての補足は
香港駅AELホーム隣の側線
AEL(機場快線)香港駅は片面1面1線ですがその対面に上り線に繋がる側線がある。ポイントは片渡りのまま←用途が不明ですが保守用かも??
九龍半島内の複々線区間内
南昌・茘景駅付近は方向別。この区間でAEL・東涌線相互へ渡り線で転線出来るようになっている←省略
茘景駅で東涌線から荃湾線への渡り線←省略
茘景駅、下り線もホームは右側(この駅は上下2段式なので)
車両基地内(小濠湾車両基地)
一部ポイントは簡略化してまとめています。
緊急用?ホームは省略
機場駅(香港空港)
下りは両面ホーム。左側が第1ターミナル・右側が第2ターミナル。
上りは進行方向右側のみの片面ホーム(第1ターミナル側のみ)
機場駅は上下2段式で下りのみ両面ホームなのは香港空港の第2ターミナルは出発便のみ。到着便は全て第1ターミナルの為。ちなみにこの駅は改札がありません。
この他、シミュてつでマップを配線を組む仕様上Y線やポイントの形は一部変わっています。
ポイントの制限速度は実際が分かりませんが
本線上で営業列車が常用するもの(AELと東涌線の分岐など) 60キロ
終端駅・車庫の一部 45キロ
中間駅の折返し線・緊急用渡り線・車庫内 30キロ
と当時の香港政府の威信??が見えそうな贅沢に設定してみました。
まぁしかし配線を組んでいると、香港駅や九龍駅などAELと東涌線の分岐が立体交差になっていたり、なんとも豪華な配線ですね。
配線的に青馬大橋の区間(青衣合流後~欣澳)は単線並列になっている雰囲気だし(そもそも実際は全線単線並列かも??)、車庫の入出庫線の組み方も豪華。
当時の香港政府の新空港にかける意気込みを感じるというか、国策鉄道ともいえる日本とは違った面が見えてくるような気がします。
AELの終点・博覧館駅の配線が一見不思議ですが、開業当初は回送線で折返し&整備基地のように使われていたのを、2005年にコンベンション施設が出来た時に営業上延伸開業しているのでその関係かも??
開業当初8分間隔運転の時は2本使って折り返していたのかな??
今回シミュてつマップを作るのに当り、信号関係に関しては実物は車内信号式ATCですが、ATCマップは難しいそうなので(作ったことが無い)ATSとしました。
基本本線上の信号は閉塞・場内共に5現示として
「高速:135キロ」「進行105キロ」「減速75キロ」「注意45キロ」「警戒25キロ」「停止0キロ」の北越急行方式の6段階で設定しました。
本来は閉塞を100mずつぐらいに細かく区切って擬似的な移動閉塞のようにすると実感的になりそうですが、進行から高速に進段するのに、減速度3.45km/h/s計算で約370m必要。
シミュてつATSの仕様で閉塞長を370m+余裕距離=380M程度とらないと高速現示に進段しないので、本線上は一閉塞380~420mで組みました。
最初100~200mで組んだら信号が高速にならず135キロ出なかったので。複数の閉塞を同じ現示にして閉塞長を稼ぐような動作が上手くいかないみたいです。
一応完成カナ?→コンパイルして簡単なダイヤを引いて試走→失敗→再調整→(最初に)
の繰り返し。信号関係はややこしいし、解説も少なく仕様がよく分からないので試行錯誤の繰り返しです。
距離や信号を設定して・・やり直して・・・とかダイヤを作ったりと集中してやっていると、本当に頭の中が数字で一杯になるような状態。集中して作業してその後で、ブログの記事を書いたりメールを・・と思っても、もう頭が数字になっていて文章が出てこないで手に付かない状態になりますね
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2/15日夜に公式のファイル掲示板にアップしました。よろしくお願いします。
このブログの次回の記事でもアップします。
<次回に続く>
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2014/2/14 1:37(JST)