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2014年12月名古屋方面の旅行(その12・城北線に乗る)

前回から続く

さて尾張一宮駅前で30分弱の短いモーニングタイムを過ごしてからの、再び東海道線に乗って先に進みます。



快速ではなく普通列車豊橋行きに乗るとします。
車両は311系4両編成。311系はJR東海になってからまだ間もない平成元年(1989年)に登場した東海道線名古屋地区の快速用の電車。その後313系の大量投入で快速用から退き、主に普通列車で使用されている車両。
側面の2枚窓など特徴あるデザインで味がある車両ですね。
最近は313系の更なる投入で311系の活躍場所である浜松~米原間の普通列車に乗ってもなかなか311系に当らないので残念でしたが、ようやく久しぶりに乗車する事が出来ました。



こちらが車内の様子。ドア間に2人掛けのシートが片側6列並んでいます。
313系は5列なので少し座席数が多めですね



稲沢駅付近の貨物ターミナルに屯するディーゼル機関車。窓があまり綺麗じゃないのが・・・

折角の311系ですが尾張一宮から3つ目の枇杷島駅で下車。約12分の乗車でした。
枇杷島駅は乗換駅なものの普通列車しか止まらないもので。



枇杷島駅からは城北線に乗車するとします。
城北線というのは東海道線の名古屋駅から一つ岐阜よりの枇杷島駅から中央線勝川駅を結ぶ、全長約11キロの短い路線。1991年に開業した新しい路線なものの、名古屋近郊の市街地を走る路線なのに全線が非電化。乗客が非常に少なくてそもそもなんでこんな路線を作ってしまったのか、JR東海の税金対策とも噂される不思議な路線です。

以前から城北線の存在は知っていましたが乗車するのは今回が初めてです。今まで乗ったことが無いのでこの機会に・・ということで。
枇杷島駅自体は結構以前に降りて名鉄の西枇杷島駅まで歩いた事がありましたが、駅舎は綺麗な橋上駅に建てかわっていました。名古屋の隣の駅といっても駅間距離がそこそこあるので、郊外の小駅といった雰囲気の場所です。

城北線の本数としては日中は毎時1本程度なものの、平日の朝夕はなど通勤時間帯は毎時2~3本。初電?は6時45分、終電?は22時42分と郊外のバス路線並?なダイヤです。



こちらが城北線の車両。JR東海のキハ11です
18mクラスの小さめなレールバス風な気動車。JR東海の非電化ローカル線の普通列車で活躍しているタイプの車両です。
12月半ばごろから夕方以降に車体自体にイルミネーションをして走るそうで、車体側面にはイルミネーションの電球やケーブルが目立っていますね。
列車の車体にイルミネーションの装飾をするのも楽しそうですが、列車に乗ってしまうと見えないですよね。沿線の市街地や併走する高速道路の車へのアピール??
運転士さんに「綺麗そうですね」と話したら「どうですかね~??」と微妙な



列車はワンマン運転。乗車口の整理券をとると各駅までの運賃も印刷されています。終点勝川までは440円。11キロで440円と結構いい値段が。これまた郊外の区間式運賃のバスとしてはまぁまぁかな?みたいな運賃。
この日は大垣から青春18きっぷで乗ってきましたが、城北線はJR東海の路線ではないので、別に440円払う形になります。
緊縮財政旅行なので440円は厳しいですが、ここでケチると旅行に来た意味がなくなってしまうので。





さて乗客7~8人程度で枇杷島駅を発車すると列車は複線の高架線。
乗客が殆どいないと言われる路線でありながら、なんと複線。非電化路線で複線。自体珍しいのに更に立派な高架線と海外の路線のような光景です。もうこの光景だけで一見の価値が。
しかしよく見ると第3軌条地下鉄の高架区間(名古屋地下鉄東山線とか)でも似た光景かも??

ちなみに2105年の3月に武豊線が電化されたので、城北線は愛知県内では唯一の非電化路線(ゆとりーとと明治村を除き)になったようで・・。

さて2~3分で次の尾張星の宮駅に到着。ここで一挙に4人ぐらいが下車。枇杷島から約2キロ。バスみたいな利用状況?



尾張星の宮駅と次の小田井駅の間で上下線が離れる区間が。



小田井駅の手前で名鉄犬山線と地下鉄鶴舞線の線路と交差します。奥に見えるのが上小田井駅。
名鉄も高架線ですがこちらはもっと高い高高架線ですね。名鉄の電車に乗っていると車窓に「城北線 上小田井駅」という大きな看板が見えて印象的なものでした。

小田井駅から上小田井駅までは地図で見ると約500m。出来るだけ乗換えしやすいように名鉄の駅の近くに駅を作ったような雰囲気も感じますが・・・。
やはり上小田井駅から500mほどの場所にmozoワンダーシティという大きなショッピングモールがあって、どうもそこへのアクセスに利用されているようで数人の若者が乗車。
午後の愛環線の部でも書きますが、郊外型の大型ショッピングモールへの足というのが一つの流動になっている雰囲気ですね。



小田井駅を出て少し走ると名古屋第2環状自動車道との併走区間に。
この先、味美駅と勝川駅の間で名鉄小牧線と交差。地図で見ると小牧線は味美と味鋺駅の中間地点のようでどちらの駅にも乗り換えは厳しそうな。
オイオイ・・という感じですが、後から出来た城北線が小牧線の駅と駅の間に線路を引いてしまったので仕方がないというか、近くに駅が無いエリアに駅が出来たので、周辺の住民は便利になったはず??



さて枇杷島から約16分で終点の勝川に到着
乗客としては全区間あわせて延べで10人強でした。私の他にもう一人女性客で通しで乗った人がいたのはちょっとビックりな??



ホームの先端側は駅出口への連絡通路と引上げ線。奥にミニ車庫のようなものがあってもう1両キハ11が留置されていました。
城北線のダイヤとして日中は1両で行ったりきたり。平日・土曜の朝と平日夕方の本数が多い時間帯はもう1両も出てきて2台体制で走るよう。折角の全線複線も2台体制の時に何処かで1回だけ行き違うという複線の意味がない運行のようで・・・。



中央線との乗換駅ですが乗換時間は約10分。枇杷島駅とは異なり離れた場所にあって公道を歩いて乗換えです。

この写真の地上に降りたところから中央線勝川駅までは500m。中央線勝川駅は近年になって高架化されたようですが、なんで城北線を乗り入れさせなかったのかと・・・。



ホームから地上に降りる部分までで200m。高架線上で屋根が見えるところがホームです

車でここまで送ってもらって城北線に乗る若者グループがいましたが、ホームへの出入口はここだけ。中央線への乗換だけでなく、駅まで車で来ても最低200mは歩かないといけないという、なんとも凶悪な構造です

といったところで、城北線の初乗車体験でしたが、一口に言ってしまえばなんでこんな路線を開業してしまったのか謎を感じるような路線としか言えないような。
城北線が走っている立派な高架線。これを作るにも相当な費用をかけたと思いますが、どうも歴史や色々な経緯を紐解くとこの高架線、城北線の為に作ったものではないよう。

調べてみると、城北線は元々は岡崎~高蔵寺間を走る「愛知環状鉄道」と同じく「国鉄瀬戸線」の一部として計画・着工されたもののよう。
国鉄貨物列車の全盛期。後に愛知環状鉄道となる区間共々に貨物列車のバイパス用に建設が進められたものの、国鉄末期の急激な貨物輸送の衰退で工事はストップして既に完成していた部分の高架橋も無用の長物に。
先行して国鉄岡多線として開業していた区間を延伸する形で岡崎~高蔵寺間は愛環鉄道として開業。
そして中央線勝川~東海道線枇杷島の区間も残った高架橋を生かして、平成に入ってからJR東海が城北線として開業させた。というのが真相のよう。

ちなみに城北線を運営しているのは「東海交通事業」というJR東海の完全子会社。業務としてはJR東海路線の小駅の窓口業務などを受託などなどを主におこなっている会社。有人駅時代末期の御殿場線駿河小山駅も東海交通事業の係員が駅業務をしていたよう。
これまた第3セクターでもない不思議な運営形態になっているよう・・・。

万年赤字路線のような形で細々と走らせるぐらいなら開業しなければ良かったのに??と一見思うものの、もしかしたらJR東海としては、既に建設されていた高架橋を撤去解体せずに残しておきたかったのかな??と。
残すからには現在の城北線よりももっと進化した形で将来なんらかの用途で活用する構想があるのかも??

それでも単線で途中1~2駅に行き違い設備を作るのではなく、複線で開業させたのは将来の構想の為なのか、単線でも大して節約にならないからなのか??


城北線の沿線は田舎どころか、1時間に1本しか走っていないのが不思議なぐらいの住宅やマンションも並ぶ市街地。線路が繋がっている枇杷島側を生かして名古屋駅まで直通運転すれば、都市内高速バスみたいな形でもう少し利用されるかも?という気もします。鉄道車両・軌道を使ったBRTみたいな

ここは接続準備工事はされている勝川駅側も中央線と線路を繋げて、キハ25やキハ75辺りを使った、岡崎~高蔵寺~勝川~枇杷島~名古屋を結ぶ「愛知大環状鉄道」計画とか・・・。1日数本とかイベント列車でもいいので実現したら面白そうですね。

ちなみに城北線については
だいたい貨物と鉄道のページ
http://freightrailway.karakasa.com/index.html

こちらに興味深い話が掲載されています

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次回に続く

2015/3/2 00:55(JST)
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