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215系の湘南ライナー1号に乗ったよ

さて1月6日湘南ライナー1号のお名残乗車をしてきました。
いよいよ2021年3月のダイヤ改正で湘南ライナー号は特急湘南号に格上げされて廃止になります。なので今のうちに改めて乗車して記録しておきたいところですね。

湘南ライナー号の中で下りの東京駅18時30分発の湘南ライナー1号は特筆的な列車で東京~小田原間で藤沢・茅ケ崎の2駅のみ停車。小田原まで貨物線走行です。
下りのライナー号のうちこれ以外の東京発の列車は全部旅客線経由、新宿発は茅ケ崎まで貨物線走行なので茅ケ崎→小田原で貨物線を走るのはこの列車のみ。まさに夕方のラッシュの最混雑時間帯にライナー号を設定するための苦肉の策といった列車です。
私も普通の旅客線経由の下りライナー号はそれなりに乗った覚えがありますが、この小田原まで貨物線走行のライナー号は数える程度。

さらにこの列車は現在は215系を使用。215系は実質的にライナー号専用車ながら普通車は4人掛けボックスシートで、185系など一応?特急型車両に較べると見劣りが・・ということで、215系のライナー号は遜色列車的に語られることも多い存在です。
しかし遜色列車といえども実際に有償で乗った経験がなければ語れません。
だいぶ以前にライナー券を買って215系ライナー号に乗った記憶もありますが今となってはよく覚えていないので、この機会に改めて乗車します。



東京駅の発車案内表示。18時15分発のときわ82号が発車した後に9番線に入線・発車です



東京~小田原間で2駅(藤沢と茅ケ崎のみ)停車の1号が光ってますね。
ただ所要時間的には9~15号辺りとそんなに変わりません。

この列車、いまは215系ですが一頃は189系や257系(中央線用)が使われていたこともありました。その頃にも乗ったことがあるのでかなり久しぶりです。



ホーム上9号車付近(だったかな?)にあるライナー券売機
片側に4台ずつ8台あります。

15両編成の時は台によって割り当ての号車が変わります。



券売機で購入したライナー券



整列場所の案内。この場所は15両編成用なので、10両編成の湘南ライナー1号は無関係。5号と13号は全日15両、7号と17号は金曜のみ15両のようですね。



約6分前に入線。この日は第4編成
こういう写真を撮っていると前の方に並べませんが、座席数に余裕の215系。直前乗車でも安心なはず・・。



ライナー券券売機の上部のモニターでは各台ごとの残席数がリアルタイムで表示されています。

215系の定員(座席数)は10両で1010人
グリーン車は2両で180人、1~3号車は64人-120人-111人で295人
東京駅乗車分の6~10号車で535人(実際は予備席などでもう少し少ないと思う)が割当られる計算になります。

発車3分前にざっと見た時点でまだ約340席残っていたので、計算上では直前乗車やマルス発売分も含めて東京駅からは210~230人程度乗車の計算。 

E257系2000番台の9両の定員は546人(うちグリーン車48人)
(伊豆急サイトの座席表による)
湘南号になって値上げで乗客がどのくらい減るかによりますが、5割乗車ぐらいは確保できるのでしょうか。

さて発車3分前ぐらいに乗車。2階建の1階席に乗るのも好きですが、今回は夜とはいえ景色が楽しめる2階席にします。9号車2階の通路側に座りました。ざっと見ると周囲の多くは1ボックス1人、たまに2人があるかどうか程度の乗車率。
この乗車率なら185系で隣に他の人が来るよりも快適かも。また2~3人で発車間際に乗る時も同じボックスに座れるのもメリットかも。
「あの座席でライナー料金を取るのかよ?」と215系の遜色を語る人は多いですが正直昨今流行の私鉄の4ドアLCカーもたいがいのような気もしますけどね。

さて東京駅を発車して次が品川駅。品川駅を出て山手貨物線に入り大崎方面に。この経路は横須賀線と一緒ですが、東海道線ホームからは珍しいかも?大崎駅の手前で品鶴線(西大井方面)に入ります。

更に武蔵小杉駅の先から武蔵野貨物線(相鉄JR直通線ルート)に入り生麦付近から地下線に。ここの地下貨物線は地上に出る大口付近以外はずっと携帯圏外でしたが相鉄JR直通になった時に電波が入るようになりました。貨物駅の横浜羽沢で相鉄JR直通線とわかれて更に貨物線を進みます

東戸塚で地上に出て東海道線と並走して東京から48分で藤沢に到着。9号車には乗車客が6人ぐらい並んでいるのが見えます。意外に多いような・・



藤沢の次が茅ケ崎に到着。東京駅から54分
藤沢にしろ茅ケ崎にしろこの貨物線ホーム、現在は下りは平日のみ3本、ダイヤ改正後の下りは新宿発の2本が停車するのみ。自治体の補助金で作っているわけですし、もう少し有効に活用できないものでしょうか。



藤沢で半分ぐらいの人がおりて1ボックス1人以下になったので、昼に買ったIKEAのサメを出して席に座らせてみます。窓に映る姿といい哀愁を感じますね。

大船で横須賀線と別れて以降、東海道線は小田原まで複々線(4線)区間、海側から東海道線下り、東海道線上り、貨物線下り、貨物線上り、という構成になります。この列車は走るのは海側から3つめの「貨物線下り」です。

さて茅ケ崎駅を発車してそのまま貨物線を走行。
新宿発のライナー号はここで上り線を横断して東海道下り線に移るので、下りでこの先の貨物線走行はこの列車だけなレアな区間。

藤沢・茅ケ崎で3分の2以上降りてしまい、茅ケ崎から先の乗車率は回送を客扱いしているかのような状態。藤沢・茅ケ崎から乗ってきた人がいくらかいるからまだ・・という状態ですが、新型コロナ以前に過去に189系や257系だった時期に乗った時も茅ケ崎~小田原間はガラガラだった記憶です。湘南号になったらどうなることやら??



平塚駅もホーム横の貨物線を通過(19時30分頃)



二宮駅を通過(19時36分頃)
二宮駅は旅客線と貨物線の間が少し離れているのが特徴。かっての計画では旅客線側は2面3線にする構想もあった名残りという話ですが・・。




国府津駅ももちろん貨物線を通過。(19時39分頃)

この列車、最後かつ最大?の注目点が酒匂川を渡って小田原駅到着直前。高架にあがり東海道線上下線を超えて一番海側に出ます。はじめて乗った時に「えっ??なんでここで高架線を走ってるの??」と驚いたものですが、ここで高架に上がるのは下りのみ。上りの貨物線経由ライナー号では通らないレア区間です。
是非この列車に乗る方はここは注目して欲しいですね。スマホとかに気を取られないでくださいね。

平面交差を避けるための立派な配線ですが平塚~小田原の複々線が完成したのは昭和54年、折しも労働争議などで国鉄貨物がどん底まで衰退したような時期。
こんなにお金をかけるから国鉄の赤字が嵩んだんじゃ・・?と2000年代になって多摩川まで複々線になった小田急線を見ながら思ってしまいます。
もっとも近年になってモーダルシフト化の流れで鉄道貨物は活況を呈しているようで希望が見えますが・・

話はそれてしまいましたが、東京駅から73分、19時43分頃に終点の小田原駅に到着。小田原駅では45分発の熱海行(東京18時13分発の列車)が発車メロディを流してライナー号からの乗換え客を待っています。
ホームに鳴り響く「お猿のかごや」の発車メロディが、まるでライナー号で小田原駅に到着した人を歓迎するかのよう。いやマジで小田原駅の発車メロディが「お猿のかごや」だと知らない人はそう勘違いしそうなぐらい。



DDLマークとイケアサメ
そういえばこの列車では車内のLED表示器使用されていなかったですね。



この215系は回送列車になり東京駅に戻り今夜のうちにもう1回ライナー号で小田原まできます。今となってはライナー号ぐらいしか運用がないとはいえそれなりに活躍していますね。

さて湘南ライナー1号の乗車記でしたが、レアな小田原まで貨物線を走破するライナー号とはいえ暗くて景色がよく見れないのはやはり残念。
ちなみに上りの小田原からの貨物線走行のライナー号は何本かある他に湘南号でも残ります。景色を重視するなら早起きして?上りで乗るのも手かもですね。
また215系が本領発揮するのはこういう閑散列車よりもやはり朝上りの混雑列車。ただ昨今(コロナ以前含めて)は最混雑列車を除けばセット券争奪戦も昔の話・・という状態のよう。朝上りの215系列車の状況も気になるところですね。


2021/1/11 00:03(JST)

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