夢は消えていない

高校野球が世の中を席巻している。
もし、新聞広告として新聞社に頼んだら、あれだけの新聞の紙面を飾ろうと思えば何百万、ひょっとしたら１千万を超えるかもしれない。

勝ち続けているうちはヒーロー扱いだが、負けたチームをいつまでも取り上げてくれる新聞社はない。

野球を志して仲間と共にがんばってきた時間は、選手権大会の敗戦によってとりあえずの終わりを迎えたが、君たちの人生はこれから始まる。

暫く余韻に浸ることは悪いことではない。
がんばった分だけ想い出も深いはず。
それを否定するつもりは毛頭ない。
私も最後の試合の後は気持ちの切り替えに時間がかかった。

しかし、君たちは間違いなくこれからの社会を担う。
今よりもたくさんの人のために役に立てる人に成長していく。
そのためには切り替えて次に向かう必要があると思う。

無限の可能性を秘めた「夢」というＴシャツは、甲子園という夢からそれぞれの「夢」に変わっていく。

素晴らしい仲間と過ごすこの３年間の経験を、誰かの幸せのためにぜひ生かして欲しいと思う。これだけの人を感動させたみなさんなら、難しくはないはずだ。

志と行動次第で自分の夢は叶うようになっている。

実感は無いかもしれないが、君たちの成長を待っている人は必ずいる。

自分のした仕事で、「ありがとう」と言われると至福の喜びが待っていると思う。

その時まで成長の歩みは止めてはならない。
スポンジや高野豆腐みたいに、いつも人の意見を吸収することができれば、すごい人になれると思う。


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