季節の野原で葉っぱの音を・・・。

心の畑も耕せる農家でありたい。

命との向き合い

2006年12月03日 | 自然の中で暮らすために
一晩、家出をしていたヤギ。
1頭は妊娠中。もう1頭は足が不自由。
帰ってきた次の日、足の不自由なヤギが子供を
産みました。

自分の勝手な先入観で、足が不自由だから
かばってやろう。大事に守ってやろう。
そんな傲慢なことを思っていました。

前日、元気のなかったヤギを亡くし
次の日の思いもかけなかった新しい命。
妊娠していることさえも知りませんでした。
どれだけ、喜びが大きかったかは
筆舌に尽くせません。

しかし・・・・・。
3日後の朝、仔ヤギは冷たく
なってしまいました。

自分だってふたりの子供を出産したくせに。
母ヤギに大きなストレスを与えたのは
私の不注意。
出産後は静かにそっとしておいてもらいたい。
そんなこと体験したはずなのに。

どんなになぐさめられても
どんなに前向きに思いたくても
どんなに後悔しても

3日間暮らした場所から今も動かず
小屋に入らない母ヤギ。
あの仔に詫びる言葉もありません。

そして、今。
知人から連絡が。
スナメリの子が死んで自分の家の裏の海岸に
打ち上げられたと。
涙が止まりません。仔ヤギとスナメリが重なります。

人間の犠牲になって生きる場所が
なくなってゆく。その寂しさを
どうすることもできません。と・・・。

自分の中で、迷いが消えていきます。
スナメリを死なせてしまったのは人間のせい。
仔ヤギを死なせてしまったのは
人間の私。

自然を守るんだ。なんて偉そうなこと言って。
農業の大切さを伝えるんだ。
そんなたいそうなセリフを吐いて。

ちっともわかっていなかった。
ふたつの命は、これでもかと、気付かせてくれました。
言うことと、行いと、心と。
みんな一致してこそだもの。

下の娘が胃腸風邪にかかりはじめ。
くたん。となった様子に心配は膨らみます。
この子に対する愛情と
同じ重さの愛情をもって
これからの自然の中での暮らしを
大きな覚悟と責任を感じることが
本当にできそうな
そんな気がします。














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