心の根っこ

2日間の日程での、自然体験キャンプ。
近くの自然公園までのハイキングや
　凧揚げ、もちつき、星の観察、キャンドルだけの
灯りで、読み聞かせとハーモニカ。
薪割りやロバの散歩に、ハンモック。

あふれんばかりの五感を揺さぶる体験を
共に育ちあいたいという
あふれんばかりの情熱で
子供と大人が過ごしました。

最後にあいさつを求められて
何を話そうか・・・と直前まで考えていました。

「この経験を、この先に生かしてください。」と
先に話された方がいて
それで、こんな言葉が湧いてきました。

「みんなは何か、花や野菜の種を蒔いて
あ、芽が出てきた。葉っぱが大きくなってきた。って
思うでしょ。
でもね。目に見える上の葉っぱよりも
先に、土の中では、根っこが伸びているの。
この2日間はみんなの心に
しっかりとした心の根っこを広げてくれたの。

これから、生きていくうえで、悩んだり
くじけそうになったり、時には嵐がきたりも
するかもしれないけれど、
心に根っこを広げたから
倒れずに、立派な葉っぱや花を咲かせて
実をつけてそれを、誰かのためにあげてね。

大丈夫だから。
いろんな試練がきても
枯れたり、倒れたりしない根っこを
みんな広げてくれたから。

そうして、いつか誰かの役に立てる人になれたなら
この2日間の私の役目が果たせたことになり
嬉しいです。」

農業者として、私の育てさせてもらう命は
大本の根本には
きっと、食べるための土から生まれるものではなく
みんなが平和に生きるための
みんなの心の畑の中にあるのだと。

きっとそれが、神様から与えられた私の仕事。
来年、また大豆からの味噌作りが始まる。
これも、気持ちは同じこと。
現実に作るのは、やっぱり味噌だけれど
その根本には、
食べた人に平和が体に染み渡るように・・。
という祈り。

そして、神様からの
それぞれのご用ができる人がひとりでも多く
なりますように・・。